MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『Daughters』

2020-11-02 00:59:38 | goo映画レビュー

原題:『Daughters』
監督:津田肇
脚本:津田肇
撮影:高橋祐太/横山マサト
出演:三吉彩花/阿部純子/黒谷友香/大方斐紗子/伊藤祐輝/鶴見辰吾/大塚寧々
2020年/日本

「父親」の必要性について

 主人公たちの衣装を見ても主題歌を聴いても、どうやら本作は90年代の「渋谷系」を意識して撮られたものだろうと推察できる。その「オシャレ」な感覚とは裏腹にストーリーはイベントデザイナーの堤小春と同居している、ファッションブランドの広報を務めている清川彩乃の「シングルマザー」としての妊娠と出産を巡るものである。
 小春が沖縄に一人で旅に出た時には、これは「自分探し」の物語に堕ちてしまうのか心配したが、辛うじて「自分」は保てていたように見える。
 ラストは2人で子供を育てるということになるのだが、小春にも小春の人生があるのだから、小春が同性愛者でもなければいつまでも友人の子供の世話の付き合いはできるはずもなく明らかに現実離れした話なのではあるが、『82年生まれ、キム・ジヨン』(キム・ドヨン監督 2019年)を観たばかりだったためなのか、寧ろ男などいるだけ邪魔な気もしなくはない。

chelmico - GREEN -Daughters version-


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