原題:『Délicieux』
監督:エリック・ベナール
脚本:エリック・ベナール/ニコラ・ブークリエフ
撮影:ジャン=マリー・ドルージュ
出演:グレゴリー・ガドゥボワ/イザベル・カレ/バンジャマン・ラベルネ/ギヨーム・ドゥ・トンケデック
2020年/フランス・ベルギー
食事にとどまらないフレンチシェフの物語について
『川っぺりムコリッタ』(荻上直子監督 2022年)は「骨壺映画」という以外は食事のシーンをふんだんに取り入れた作品で、それは荻上直子監督の作風でもあるのだが、個人的には食事のシーンに萌えるような感性が欠落しており、何の感慨も抱くことはない。
本作はタイトルのせいもあってフランスの食事紹介の映画と誤解されそうなのだが、世界で初めてレストランを作った料理人の実話をベースに、1789年のフランス革命前夜頃の貴族の食事の状況、特に当時は土の中の作物は悪魔の産物と信じられていてトリュフが忌諱されていたというエピソードなどに驚くと共に、復讐譚などのサスペンスも含まれており、なかなか見応えのある作品だと思う。
gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/eiga_log/entertainment/eiga_log-142120