寮管理人の呟き

偏屈な管理人が感じたことをストレートに表現する場所です。

台北での最後の晩餐(その5)

2009年07月05日 | 

清湯麺(日本のタンメンに似ているが味は別物)は余計な具を極力取り除いている。中華麺の上にのっているのは薄い煮豚とわずかなモヤシ。麺を引き立てる滋味深いスープ。表面に浮かんだ油が丸味のもとである。台北の素ラーメンは讃岐のかけうどんに匹敵する。

Tさんは以前「備後地方のラーメン」をケチョンケチョンに酷評したことがある。

「まず背脂がプカプカ浮いて気持ち悪い。味が脂っこい上に麺がすぐのびちゃう。あんな不味いラーメンは二度と食いたかねぇ」

歯に衣着せぬ物言いに苦笑した私だが、「言い得て妙」と思った。実は田舎町を出る前から「本当にこの程度でおいしいと全国に発信してよいものだろうか」と疑問を持ち始めていたためだ。横浜中華街の味を知ってからは「味覚の鈍いネイティブが喜ぶだけの完成度の低い食い物」との結論に至った(笑)

豚脂を浮かべて悦に入る「広島県東部のラーメン店主」はもっと海外に出掛けて勉強し直した方がいい。新しい味を作り出す情熱と能力無き者は結局安易なコピーに走る。そもそもお手本とするのが低品質だから結果は明白。とても全国レベルでは通用しないのである。

私が好むラーメンの源流はやはり台北の屋台であるという思いが強まった。

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コメント
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