長く続いているだけで年々劣化する某料理番組。「××博士」の肩書きを持つオバサンが「これは体にいいんですよ」としたり顔で話すのを見るたびに私は吹き出すのだ。順番から言えば重要なのはまず「おいしい」ということである。「栄養学的なこと」はそのあとについてくるものだ。
つきぢ田村の三代目が糖尿病患者の食事で「これは絶対に駄目」と好物を止められるのは非常にストレスがたまるということを書いておられたのを思い出す。好物(体にとっては好ましくないもの)を食べたら数日間は質素な食事に切り替えて運動もするようにした方が逆に体調がよくなるという内容だったと思う。要するに食事制限を行う際にも「メリハリをつけること」が重要なのだ。
魯山人が小理屈をこねる料理研究家を鼻で笑っていた理由の一つは、彼らがプロの(低レベルな)模倣で終わっていたためだろう。口の悪い老人は「少しは機転をきかせろ」と言いたかったのではないか。
下らないお説教を金を出して聞かされるくらいなら、無料の「おしゃべりクッキング」を見た方が余程ためになる。後者には生きてゆく上で必要な「知恵」がいっぱい詰まっている。単に「目新しさ」を追い求めるのではなく「基本」をしっかり押さえながら「楽しく調理する」方向性がすばらしい。最初は先生方のレシピ通りに作ってみて、次からは各人が家庭の味に調整すればいいだけの話だ。
レシピを自分でいじって悪いわけがない。むしろ冒険した方が腕は上がる。分量はあくまでも目安(一つのモノサシ)に過ぎないのだから。
つきぢ田村の三代目が糖尿病患者の食事で「これは絶対に駄目」と好物を止められるのは非常にストレスがたまるということを書いておられたのを思い出す。好物(体にとっては好ましくないもの)を食べたら数日間は質素な食事に切り替えて運動もするようにした方が逆に体調がよくなるという内容だったと思う。要するに食事制限を行う際にも「メリハリをつけること」が重要なのだ。
魯山人が小理屈をこねる料理研究家を鼻で笑っていた理由の一つは、彼らがプロの(低レベルな)模倣で終わっていたためだろう。口の悪い老人は「少しは機転をきかせろ」と言いたかったのではないか。
下らないお説教を金を出して聞かされるくらいなら、無料の「おしゃべりクッキング」を見た方が余程ためになる。後者には生きてゆく上で必要な「知恵」がいっぱい詰まっている。単に「目新しさ」を追い求めるのではなく「基本」をしっかり押さえながら「楽しく調理する」方向性がすばらしい。最初は先生方のレシピ通りに作ってみて、次からは各人が家庭の味に調整すればいいだけの話だ。
レシピを自分でいじって悪いわけがない。むしろ冒険した方が腕は上がる。分量はあくまでも目安(一つのモノサシ)に過ぎないのだから。