青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

がけっぷちジョッキー

2004年12月25日 17時21分45秒 | 日常
-直線では差が付きましたが、どのあたりで勝利を確信されましたか?
「いやァァァァァなんせ今年未勝利やったんでェ~!ナンボ後ろ離れてても後ろ見る余裕ありませんでしたもう必死のバッチで!!ハイ」
-出津さん自身の来年の抱負をお願いいたします!
「いやァ~…もう…何とか来年もジョッキー続けたいんですけどネェ!(一同爆笑)いや、今年勝ってないからぁ…ちょっと考えてたんですけど、こんなにいいトコ勝たしてもろたら…もうちょっとやらしてくださいホンマ!スイマセンけど!」

今年何と未勝利で最終週突入の出津メルシータカオー、堂々の大障害逃げ切り。
興奮冷めやらぬインタビューは半泣きの満面の笑顔での爆笑インタビューとなった。
出津くらいのウデのある障害騎手が、今年は勝ってなかったのかぁと思う。
大きく引き離した直線でのムチの連打と拳を突き上げるような男くさいガッツポ-ズには、万感の思いが篭っていたのだろう。
まくし立てる言葉の爆笑の影に、なんかホロッとさせられる部分があった。

先週、中山で亀山が引退した。
最後の障害戦では人気を背負ったヒカルライアンで2着。
たまたま現場に居合わせた私は、見ている人も少なかった昼休みの引退式を見ていた。
去り行く亀山に、現役を代表して花束を渡した田中剛の一言。
「亀山君、今日の馬で勝ってから、騎手を辞めるって訳にはいかないのか?」

障害の騎手にはアツい奴が多いよなあ。
コメント (1)
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