(いつの間にやら新しく@本銚子駅)
浅間様の参道のある交差点から、小学校へ向かう路地を入った場所にある本銚子の駅。一応駅舎には切符を販売する窓口があって、浅間様のお祭りに合わせて窓口が臨時に開く事があるそうですが、普段は無人の駅です。観音から笠上黒生に向かっては犬吠埼のある台地への登り坂に当たっており、駅は堀割の森の中にあります。昔はトタンの古びた木造駅舎でしたが、いつの間にやら新しくなっていました。
駅の上には、隣接する清水小学校への通学路である「清愛橋」がかかっていて、本銚子の駅を見下ろすことが出来ます。この清愛橋も、銚子電鉄ではおなじみの撮影スポット。清水小学校自体は明治の初め頃からの歴史を持っている伝統ある小学校で、平日だと電車に乗って通学してくる小学生の姿を見る事もあります。この通学需要も、銚子電鉄の大事な収入になっています。
今から12年前の本銚子駅を、同じ清愛橋の上から。小学生たちが犬吠方面へ遠足に行くのだろうか。トタン張りの古びた待合室と、駅の周りの植生が今よりだいぶ少なくてスッキリとしているように思う。やって来たのが当時の主力車両だった銀座線の1000系。昔はコカ・コーラの自販機に屋根がついてなかったんだね。さすがに10年以上経てば細かいところもだいぶ変わっているということか。
新装された本銚子の駅は、ステンドグラスのように加工された色ガラスと白壁に木目のベンチが非常に温かみのあるもの。聞けば、2年前の夏に「24時間テレビ」の企画によって改修されたのだとか。鉄道会社が民間のテレビ局に設備改修を投げてしまうなど大手では考えられない取り扱いだと思うのだが、メディアに自社設備を拠出することでタイアップし、相当安価な出費(おそらく無料に近いでしょう)で設備改修を果たしてしまうあたりが銚電らしい。
こちらも、以前とは違って線路際の樹木がだいぶ伸びたような印象のある清愛橋の笠上黒生方。 デハ2000は銚子方だけが湘南窓で、外川方は京王5000系を模した形となっています。これは、当初はサハ付き3連に改造して伊予鉄に譲渡されたものを、伊予鉄がサハに運転台を付けてクハ化させ、2連に減車したためです。後付けの運転台の方は京王5000系を模してはいるものの、中間車のため裾絞りがなく正直間の抜けた顔になってしまってるんですよねえ。やっぱり湘南顔のほうが締まりがあるので、デハ2000に関しては銚子側の撮影が多くなってしまいました。