青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

夕暮れ模様。

2021年07月10日 17時00分00秒 | 富山地方鉄道

(薄暮のホーム@越中三郷駅)

富山大橋で夕暮れを迎え、空が焼けるか・・・と待ち焦がれているうちに、空は梅雨の空気を吸って白く霞んだまま日の入りを迎えました。日が暮れてから夜の帳が降りてくる間のほんの僅かな時間をブルーモーメントなんて言ったりしますけど、そんな時間帯をどこで過ごそうかと考えて、結局越中三郷の駅に。電鉄富山~寺田の間は、減便ダイヤとは言え朝夕の時間帯は上下の電車が10分ごとに行き交う過密なダイヤ。赤幕表示がもう東急当時のそれ、としか言いようがない17480形の急行宇奈月温泉行。相変わらずの幕故障状態であるのがいと勿体なき。

上市ローカルで折り返してきたと思しき電鉄富山行き。今回の富山行ではあまり捕獲出来なかった純正雷鳥色。10020形、そして14720形という僚友の引退により、地鉄電車最後の自社発注車の牙城を守る14760形。こちらも10030形同様、経年としてみたら40年を超えて来た車両も多く、そろそろ次世代車両を物色する時期に来ているとは思う。さすがに7編成も所属しているので、この形式がいきなり全て抜けるなどという事はあまり考えられないけどね。

家路への歩みを促すチャイムが流れる三郷の駅。ワンマン運転らしく、停車してからややあってドアが開き、上市方面の高校に通う生徒たちが下車して来た。遮断器が上がった構内踏切の向こうとこちら。それぞれが声を掛けて足早に去って行く女子高生たち。駅裏の出口を出て行く子の手がスッと上がって、今日の日はさようなら。

こんな風景を撮りに来たって感じがする、三郷の夕暮れ模様です。


コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 安野屋夕照。 | トップ | 遥か都、近き東京。 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
土地の日々 (風太郎)
2021-07-17 22:25:54
いいなあ、としみじみ。
そうなんですよ、特別な列車も特別な風景もいらない。
その土地の日々繰り返す日常の断片に出会えたなら、それだけで旅の滋味を堪能できたように思うのです。
返信する
ありのままに (lonely-bluesky)
2021-07-18 15:33:49
風太郎様

ありがとうございます。
その土地に赴くのに、イベントなど何かがなきゃ行く理由にならないというのも分からなくはないのですが、結局イベントありき、ネタありきではそこにカメラが優先されてしまって、本当に見たかったものを見落とすケースが多いような気がします。自分的には何もない事を良しとするタイプです。

普段着の何気ない姿の中に、折々の心に響くような情景を見付ける事が出来れば、それが望外の喜びです。
返信する

コメントを投稿

富山地方鉄道」カテゴリの最新記事