青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

向日葵も 強い陽射しに 項垂れ。

2024年08月10日 07時00分00秒 | 富山地方鉄道

(向日葵もうなだれる陽射しに@開発~月岡間)

富山から帰って来て一週間ですが、日向灘で起こったM7超えの地震によって初めて発令された「南海トラフ『巨大地震注意』」という気象庁の発表。世の中に何だか不穏な空気が流れ始めてきたところで、我が家のある神奈川県でも久し振りに大きな地震がありました。ちょうど会社から帰って来て、嫁さんが出してくれた煮込みハンバーグの夕飯に口を付けたところでズシンと腹に来るような縦揺れがあって、大きな横揺れが始まったところで家族全員のスマホから緊急地震速報のアラートが鳴った瞬間「ヤバい!」と思いましたね。緊急地震速報より前に揺れ出したってことは震源が近いってことですから・・・そして、スマホのアラートが鳴った瞬間に、子供二人が真っ先に自分が飯を食っているテーブルの下に飛び込んで来て、身を守る動きを促す緊急地震速報がもたらす役目の大きさを感じている。揺れ始めたら、人間意外にオロオロしてしまって身を守る行動が取れなくなるものだが、あの不気味かつ強烈なアラートは脊髄反射的にそういう行動を取らせる力がある。震源は神奈川県西部、精緻な位置を確かめると秦野市の北部の深さ13km、1923年の関東大震災を引き起こした相模トラフの上部・・・と言われるとこれまた不気味感は増す。専門家筋は「南海トラフとの関連性はない」と火消しに必死だが、東日本大震災から・・・いや、長い目で見れば1995年の阪神・淡路大震災以降、日本中どこでも大きな地震が起こる可能性は高いまま、ということではないのだろうか。この30年に発生した地震の数を指折り数えてみても、それはそう思う。30年なんて、プレートテクトニクスの理論からしたら、人間の一生における一呼吸にも満たない短い時間なのだろうけど。

閑話休題。いや、現在進行形の災害の危険性の話なので、閑話でもないのだが。富山もねえ、お正月の能登半島地震でそれなりに揺れた地域なので、全く地震被害がなかったと言う訳でもない。特に北西部の氷見・伏木方面は実際の地震の揺れもそうだし、家屋の倒壊や水道を中心としたインフラの破壊による被害が大きかったと聞く。この日は地鉄を撮りつつ呉西方面にも少し顔を出したのだけど、地元の方の話なんかを聞いて、まだまだ復興どころかその入り口にも立てていない能登の現状とその難しさなんかを聞いたりした。能登の道筋もなかなか付けられない現状で、それこそ国家の存亡にかかわるレベルの被害が想定されている南海トラフなんかが発生してしまった日には、国による迅速な支援はアテにならないだろう。支援の手が届くまでは生き延びれるか、どこまでの自衛策を取れるのかわからないけど。

今度こそ閑話休題。夏の朝、向日葵の横を抜けて行く14760形。この日の上滝線は、朝から60形の雷鳥カラーが2編成運用に就いていた。地鉄の運用は、正直言って宇奈月方面に行かれてしまうと「よく分からん」となってしまうのだけど、現在の地鉄はそう車両数に余裕がある訳ではなく、一部の特急車両を除けば現在の保有車両をほぼフル回転させないと回らない状態。お目当ての車両が稲荷町でお休み・・・ということが許されないので、どこかで走ってはいるのだ。それがどこだか分からないのが問題だけど、とりあえず上滝線と立山線は行って帰ってくるまでは運用が保証されているので掴みやすい。感覚的なものだけど、立山線に入った車両は割と立山線の中で一日動くようなイメージがありますね。交換があるとしても夕方になってから、みたいな。

朝から強い陽射しで、向日葵すらうなだれて見える月岡界隈。
14760形、お会いしたのは1年2ヶ月ぶりだけれども、特にお変わりなくといった感じで結構な事である。
上滝線逍遥。


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