なんだか異様にモツ煮込みが食いたくなったので作ってみる。
やっぱり煮込みと言えば牛モツが望ましいのだが、なにせBSEが話題になってからとみに取扱量が減っている牛モツ。近所のスーパーを何軒か探したのだが見当たらないので、豚モツで代用。
豚モツに人参、大根、こんにゃくにゴボウを入れるのが我流。あ、野菜もモツも一回たっぷりのお湯でゆでこぼしておくと余計な脂とアクが抜けていいと思います。ニンニクショウガをスライスして、たっぷりのお酒、みりんに味噌しょうゆ。砂糖をちょっぴりで煮込んでやるだけ。簡単。ギャンブル場から離れたとは言え、やっぱり煮込みは美味しいね。鉄火場の香りがします。
モツ煮込みと言えばギャンブル場。
それもJRAじゃない公営ギャンブル競技とは切っても切れない関係にあります。
(あ、改装前の府中の地下の煮込みは美味かったっすけど)
冬のつめたーい風に打ちっ放しのコンクリート、座ると冷えが心底こたえるガラガラのスタンドに座って、もうもう湯気を上げる暖かいモツ煮込みを食べながら赤ペンを走らせる。そんなシチュエーションにうまさがありました。
今まで食った中で一番美味かったのは文句なく川崎競馬場のゴール前スタンド中2階「味のみよし」の煮込みライスだね。こんにゃくと牛モツのみのシンプルな組み合わせだが、もう競馬場創設当時から煮込んでるんじゃないかと思わせる、ドロドロのモツの脂が溶け込んだ沼のようにコッテコテの汁で煮込まれた牛モツ最高(笑)。それこそ進めばコレステロールで寿命が縮む毒の沼地、それでも美味いから脂肪肝で死んでもいいやあみたいな恍惚とした美味さがありましたな。煮込みライス頼んで、ご飯を少し残しておいて最後に汁だけご飯にぶっ掛けて食べるのが美味いんだ。育ちが悪いって言うなw
平和島の1マーク裏の煮込みライスも川崎ほどは濃厚じゃなかったけど、コッテリ系の汁で美味かった。逆に大井の煮込みは脂っぽいだけで美味くないんだよなあ。船橋は…煮込み食ってる人より東西商会の3個刺さった串モツ(牛の肺臓?)食ってる人の方が多かったかも。逆に浦和競馬の煮込みはシンプルな味噌ベースにショウガの利いたさっぱり系で、ハチノスとか色んな具が入っててね。ネギもババアに頼めば大盛りにしてくれたからそれはそれで美味かった。
それこそ自分はそれこそ数限りないギャンブル場のモツ煮込みを食って来ましたが、ちなみに、普通我々が「煮込み」と認識しているものは全国的にあるわけではないんですね。
東北の方に行って、今はなくなっちゃった旧盛岡競馬場で「牛煮込み定食」を頼んだら普通の牛肉をトーフとしらたきなんかとすき焼き風の味付けで煮込んだ物が出て来て面食らった(笑)。思わず「おばちゃん、これが煮込み?」って聞いちゃいましたから(確かに牛を煮込んではいるが…)。上山もそうだったから、東北だと「煮込み」ってのはいわゆる山形を起源とする「いも煮」みたいなものになってしまうらしい。
中京圏に行くと煮込みと言えば「ドテ煮」で、あまーくあまーく味付けした八丁味噌で串に刺したホルモンが煮込まれる。と言うか、中京圏~関西圏はホルモンもあるんだけど牛スジを好む感じがする。でも、住之江のニンニク醤油を利かした牛ホルモンのコロコロ焼きは美味いよね。爪楊枝で刺して食うヤツ。1マーク側の明石焼きの右側で売ってたアレです。
ちなみに大阪より西に行くとホルモン自体がギャンブル場から消えて、ちくわとかさつま揚げみたいな「魚肉練り製品」ばかりになってしまうんよ。特に瀬戸内ね。徳山競艇とか下関とか福山競馬とか、お前ら獅子丸かって思うくらいみーんなちくわ食ってたし。♪ちくわよちくわ、どうしてお穴が開いてるの?オケラの小さい夢なのよ~夢なのよ。ってこの歌分かる人はオッサン決定wニントモカントモ。
ってこれじゃ締めがグッピー氏だなw