(午後の日射し降り注ぐ@君ヶ浜駅)
南欧風の駅のゲートが名物だった君ヶ浜の駅。本来は、上にギリシャの神殿よろしく屋根が掛けられていたのですが、老朽化により落下などの危険が発生したため、取り外されて現在に至ります。10年前からそうなんだけど、直す気はないらしい。この駅もネーミングライツで「ロズウェル」の名前がついているようなのですが、かの有名な「ロズウェル事件」(米軍が墜落したUFOを回収したと言われている事件)から取られているらしい・・・なんで君ヶ浜でUFOなのかと思うのだけど、銚子は「UFOで町おこしをしている」からなんだって。初めて聞いたわw
野良猫がのんびりと日向ぼっこをする君ヶ浜の駅。海岸へは徒歩10分ほど。お正月は「本州で一番早く昇る初日の出」をウリに、ご来光を拝みに来る客で大変混雑するのが君ヶ浜。銚子電鉄も臨時ダイヤを組んで、朝4時台からJRの初日の出臨を受けての初日の出輸送にフル回転します。元旦が銚子電鉄の一番のかき入れ時であり、まさに「一年の計は元旦にあり」を地で行く会社でもあります。以前は形式もゴチャゴチャな旧型車をありったけ繋げて初日の出輸送に臨んでいましたが、今は元京王車の導入で収容力が大きくなったことから、通常の2連運行になっているようです。
駅周辺は、朝にも撮影したキャベツ畑。遠く犬吠埼灯台を見るこのアングルも、銚子電鉄ではおなじみのものです。銚子の海岸の中でも屈指の美しい砂浜を持っていた君ヶ浜の海岸ですが、最近は砂浜の浸食がひどく海水浴場としては整備されていません。海水浴は少し北の海鹿島か、犬吠埼灯台の先にある長崎の海水浴場くらいか。夏場の海水浴輸送も銚子電鉄の大事な収益源だった時代もありましたが、そもそも海水浴というレジャー自体が下火になっている昨今ではあります。
君ヶ浜の坂道を降りて来るデハ2000系の外川側のお顔。まんま京王5000系ですけど、前述の通りサハへ増設した運転台を取り付けた結果このようなカオになりました。片方が湘南顔の京王2010で片方が京王5000という統一感のなさ。どっちかに寄せろよと思わなくもない。それにしてもこの昭和的な水色と紺色の色使いはレトロ感があって実に渋いですな。垢抜けなさと野暮ったさの表現が絶妙というか。
午後は愛宕山にある「地球の丸く見える丘展望台」へ。キャベツ畑を走る銚子電鉄の車両。君ヶ浜のタブノキの林と、その先に広がる紺碧の大海原。実に銚子らしい光景ですね。今年の銚子の初日の出は太平洋上に雲があって上手いこと拝めなかったようですが、初日の出輸送は無事に終わったようですからひとまずおめでたい事です。午後になって銚子上空はまだら雲が来襲し、展望台からの俯瞰もヤキモキさせられましたが、2本目で一応の成功カットを収める事が出来ました。