tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

奈良のつけ麺

2008年12月18日 | グルメガイド
今年の10月、楽天市場で「らーめんコロシアム」というキャンペーンをやっていて、私も飛びついて注文した。
http://event.rakuten.co.jp/food/colosseum/

これは《キャンペーン期間 2008年10月14日(火)10:00~10月21日(火)9:59》《・楽天市場の人気有名店のラーメンを、期間中の売上を競いNo.1を決定するキャンペーンです ・有名店のラーメンを、期間限定にて1食単位からご注文いただけます ・食数に限りがあり、売り切れ終了となります ・ご注文いただいたラーメン(すべて冷凍)は、同梱して1度にお手元にお届けいたします ・通常、お店ごとに支払う送料は、送料1回分でお届けいたします ・なお、3,000円以上お買い上げいただくと送料無料となります》同キャンペーンのサイトより)というものだ。

キャンペーン初日の10/14(火)は、たまたま人間ドックの日で仕事は休みだった。お昼過ぎに自宅に戻り、このキャンペーンを知った。電卓を叩いて計算し、3千円を少し超えるところで「仁鍛(じんたん)」「 らーめん愉悦処 鏡花」「中華そば 椿」「東池袋大勝軒」に1食ずつ注文を出した。「椿」だけは「油そば」(スープに漬けず濃いタレをからめて食べる)で、他は全て「つけ麺」だった。なお「中華蕎麦 とみ田」は、この時点ですでに売り切れだった。

4日に分けて、じっくり味わった。麺は、すべて「温」(あつもり)でいただいた。釜から上げ、しっかり水にさらしてヌメリを取った後、再び熱湯をくぐらせて麺を温めてから、盛りつけるのだ。夏場だけは冷たいままの麺で良いだろうが、通常は熱い方が断然美味しい。もともとつけ麺は、ラーメン屋の客足が落ちる夏場対策メニューだったので、冷たくして食べたようだ。麺の量は通常のラーメンの1.5~2倍ほどあり、食べた後はちょっと苦しいほど満腹になった。

最初は自分なりに4か店のランクをつけて、当ブログで紹介しようと思っていたのだが、さすがの超名店揃いで全て美味しく、とても甲乙はつけられない。4つの異なる味を堪能させていただいた。

最近は首都圏を中心に、つけ麺がブームである。石神秀幸(ラーメン評論家)によると《近年、つけ麺を通年メニューにする店が多くなりました。専門店も増えています。これは、ひとえに麺が美味しくなったからです。スープに浸されず、裸に近い状態で出されることに堪えうる麺が、至るところで完成したからなのです》(「dancyu」08年2月号「ラーメンはいま、麺の時代へ!」)ということなのだそうだ。「麺の時代」と聞いて思い出すのは、当ブログの「東西、麺の硬さ比べ」という記事に寄せられた「関西初心者」さんのコメントである。
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/558c463086f68c39c8b0e0008be7f5d2


六厘舎のつけ麺

《関西の麺の茹で具合が軟らかいというのは私の偽らざる実感ですし、大阪と京都に赴任して東京に戻ったラーメン好きの後輩も同じことを言っていました》《近年、東京では六厘舎に代表される極太麺のつけ麺が流行しているため、東西の麺に対する姿勢の違いがなおさら際立つようになった気がします》。

《つけ麺はあくまでも麺が主役で、太い麺をわしわしと食べて、小麦粉の風味を楽しむのが醍醐味といえるでしょう。ブームになって数年たつのに、なかなか関西では極太系のつけ麺店は現れませんよね。それも当然かなと関西に住んで3年目の今、思い始めています。関西の方は軟らかい麺を好むから…という以外にも、理由がありそうな気がします》。

《関西でラーメン店に入ると、ライスあるいは丼物を一緒に注文する姿を見かけます。私の感触では、男性の5割以上かな。これは東京のラーメン専門店では極めて珍しいことです》。

《関西ではラーメンの主役はスープや具であって、麺は脇役なのでしょうね。だから麺が主体となるつけ麺は関西ではヒットしにくい。つけ麺と一緒にライスや丼物を食べる図は思い浮かびませんものね。そういえば「二郎」系の店が京都にできましたが、先日行ったら若い男女が行列を作っていました。関西でも「麺わしわし」が受け入れられる素地はあるということですかね》。


神座の「つけ麺W」(2.5玉 温 730円)

確かに上記の楽天4店の麺は素晴らしい出来で、私も麺を「わしわし」といただき、「小麦粉の風味」を味わった。最近は大阪でも、つけ麺を提供するラーメン店が増えてきた。私は「にぼしらーめん 玉五郎」や「神座(かむくら)」(ルーツは奈良県香芝市)で、つけ麺を食べたことがある。

地元・奈良でつけ麺は食べられないと思っていたら、エヌ・アイ・プランニングの新刊『奈良のラーメン道』(880円)が、「通なら、つけ麺!奈良のつけ麺道」という巻頭特集をやっていた。名前が挙がっていたのは、まりお流らーめん、きぶんや、永田屋、華山(土曜のみ)、しあわせや、花林(かりん)、神座の7か店だった。

早速土曜日(12/13)、きぶんやを訪ねた。冒頭の写真が「きぶんや特製つけ麺」(830円)である。『奈良のラーメン道』を呈示すると、さらに半熟の味卵1個が無料でついてくる。ツユのピリ辛味は私には苦手だったが、具はたっぷりで美味しい(ツユの「辛味抜き」も注文できるそうだ)。麺は「わしわし」とまでは行かないが、「関西風」のつけ麺にはなっている。「スープ割り用」のダシ(魚介味)もついてくる。神座のつけ麺も「関西風」で、麺より具とツユに重点が置かれていた。

関西にいながら「東京風つけ麺」を味わうには、日清食品の「極太 つけ麺の達人」(濃厚魚介醤油 スープ割り用だし付き)がおススメだ。美味しいし、2人前で343円という安さも魅力である。ただし麺の量は少ないので(通常のラーメン程度)、1.5人前は食べないと物足りない。
http://www.nissinfoods.co.jp/com/news/news_release.html?nid=1254

首都圏から始まった「つけ麺」ブーム、うどんで育った関西人の「軟らか麺」志向を変革するインパクトがあるか、これからの展開が楽しみである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする