tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

圓石本店

2008年12月21日 | グルメガイド
いつも奈良市内で開く職場の忘年会だが、今年は趣向を変えて、北新地にくり出すことになった。向かった先は「圓石(えんせき)本店」(大阪市北区堂島1-2-2)である。

このお店の名物は「沙茶(さあさあ)」という石鍋料理だ。お店のHPによると《人に優しく、環境に優しい、安全で安心な癒しのお店。韓国・李王朝時代に宮廷の調理器具として愛用された石鍋を利用して、広東風山海の珍味を炊き込んだ石鍋料理「沙茶(さあさあ)」 あたためられた石から発する遠赤外線が材料の風味をきわだたせます》とある。
http://r.gnavi.co.jp/k053703/






お店の様子(HPから転載)

石鍋(石釜)はドラマ「チャングムの誓い」にも登場していたが、「石鍋ビビンバ」でなじみのある方も多いだろう。ネットで検索すると、イラストレーターの成瀬國晴氏が読売新聞の「関西オイシイとこどり」で紹介されていた。
※楽しいイラストつきの記事はこちら
http://osaka.yomiuri.co.jp/naruse/nr50430a.htm

成瀬氏によると、同店の社長・河口貴賦氏は《元鉄工関係のエンジニアだしたが、34、5年前の鉄工不況で将来はあかんなと思うて台湾へなんぞないかなと行きはったんだす。そこでは日本人がよろこんで食べる料理店がえらい繁盛してまんねん。中国・広東の汕頭(スワトウ)で400年も前からある沙茶(さあさあ)というなべ料理がおます。これとタレをつけた豚肉、タマネギ、ニンニク、ネギをゴマ油で炒める韓国料理をアレンジした創作料理がそれで、これやと河口はんはさっそく勉強して日本に持ち帰り開業したのが32年前。石から出る遠赤外線で食材の旨味が出ることに加えて中国料理の医食同源を盛りこんだこの石鍋料理「沙茶」》なのだそうだ。



私たちがこの日(12/19)いただいたのは「佳味石鍋料理・沙茶コース」(8400円 税込・サービス料は別)だ。《前菜として鮮度の高い伊勢海老、アワビなどの贅沢な海の幸を盛り込んだコース》で、メニューは《・伊勢海老の温野菜 ・鮑の温野菜 ・石鍋料理 ・美味麺(中華そば)・手作りデザートいろいろ》。



メイン料理の「沙茶」は、目の前で店員さんが調理される仕組みになっている。順に紹介すると、台湾製の石鍋で、たっぷりのゴマ油を使って玉ネギを炒め、その上に鹿児島産の黒豚肉を載せる。肉は30時間以上薬草に漬け込んでいるので、臭みがなく肉質も柔らかい。



炒めた肉を一旦引き揚げたあと、たっぷりの野菜と秘伝のタレとダシ汁を加え、その上に具を載せていく。魚団子や魚餃子など、新鮮な魚を使った珍しい具もある。貝柱(刺身でも食べられる)は煮すぎないように、網杓子の上に載せてそっと鍋に入れる。



グツグツ煮えてきたら、先ほどの黒豚肉を載せて出来上がり(=冒頭の写真)。これにゴマベースの特製タレをつけていただく。柔らかい豚肉とシャキシャキしたキノコの食感が口の中で溶け合って、とても美味しい。





伊勢エビや鮑(アワビ)をたっぷり使った一品も良い。とかく中華風の料理は味付けが濃い傾向があるが、素材そのままの味を生かした調理法は、関西人の味覚にピッタリだ。

最後に、鍋にはラーメンが入った。豚肉と野菜のエキスがしみ出たダシで煮て、ゴマダレをつけていただいていると、ふと「無鉄砲」のラーメンを思い出した。黒豚のビタミンB1のおかげが、体がシンから温まり、これは有り難い。皆さんも、ぜひお試しいただきたい。
コメント
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