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真田丸(8)調略

2016年03月06日 | 真田丸(NHK大河ドラマ)
先週の日曜日(2/28)、真田丸「第8回調略」を見た。NHKのHP「あらすじ」によると、
※トップ画像はNHKのホムページ(フォトギャラリー)から拝借

北条氏政(高嶋政伸)と上杉景勝(遠藤憲一)。織田軍が撤退した後の信濃をめぐって、川中島を舞台とした大大名同士の直接対決が迫る。真田昌幸(草刈正雄)は上杉に臣従したように見せかけ、北条への寝返りを図る。昌幸の命を受け信繁(堺雅人)は上杉軍に潜入。旧武田家臣の春日信達(前川泰之)への調略に挑む。父の期待に応えようと奮闘する信繁。しかし、昌幸の策には、信繁にも明かされていない真の狙いが隠されていた…

おそらくこのドラマを半ばから見た人は、何が何だか分からなくなったことだろう。裏切りと騙し合いの総合商社なのだから。まるで狐と狸の化かし合いだ。

最後のあたりの本多正信(近藤正臣)の「もしそうなら、真田安房守(昌幸)は兵を一兵も使わずに信濃から上杉も北条も追い出したことになりますな」というセリフが利いている。真田昌幸は、スゴイ謀略家だったのだ。まぁこんな化かし合いをしなければ、小大名というのは生き残れなかったのだろう。

私も頭がこんがらがって、第8話のストーリーを正確に紹介する自信がない。前回同様、詳しい筋書きを「新米パパの子育てエブリディ」から拾っておく。

北条は上野を奪った勢いで二万の大軍で越後に侵攻。そのすきに徳川は甲斐に触手を伸ばしたため、北条、徳川、上杉が旧武田領をめぐって争奪戦を繰り広げているという状況。まず信繁、信尹の2人が春日信達に調略を仕掛けます。信達は上杉に仕えているものの、処遇に不満を持っているというところが狙い目。さぐりを入れると信達はもう一押しで寝返る気配。信繁はその一押しをやらせてくれと信尹に頼みます。

信繁は言葉巧みに信達が北条に寝返るよう迫りますが、あえなく失敗。信尹は「少々理屈が立ちすぎたな。」と信繁に言います。昌幸は調略の結果を待っていては機を逃すと考え、連絡を待たず北条氏直のいる小諸城に向かいます。昌幸は小諸城に着くと、北条の家臣たちが居並ぶ広間で氏直と対面。「敵方の武将、春日信達を味方に入れた」と嘘をつきます。

氏直が、春日ごときの力を借りる必要はないと息巻いているところへ、父の氏政が登場。氏政は昌幸を歓迎し、勝利の暁には信達に海津城を与えるとの書面が欲しいという昌幸の要望に応じ、昌幸に渡します。北条は小諸城を出陣、三万近い大軍で進軍し、対する上杉は海津城に七千の軍勢を集めます。

その矢先、昌幸が北条についたことがすぐに上杉景勝にバレてしまい、信尹が呼び出しをうけます。信尹は昌幸の不始末をわび、信春(信繁)と一緒に越後に骨を埋める覚悟だといって頭を下げその場をしのぎます。

昌幸の見切り発車で信尹と信繁は焦ります。信尹は、すぐに春日信達を見つけ出し、「北条は、この戦に勝てばそなたに海津城を正式に返すと仰せだ」と告げ、信達を寝返らせることに成功します。

真田を味方につけた北条軍と上杉軍は、千曲川を挟んでにらみ合います。北条氏直のもとに連れてこられた粗末な身なりの漁師が「上杉の大軍を目撃した」と言うのを聞き、氏直は動揺します。この漁師の正体は佐助でした。北条の見張りが上杉の陣で張り付けにされている信達を発見します。これで春日の裏切りによる加勢があてにできなくなり、氏直は昌幸に怒りをぶつけます。

昌幸は平然として、「なおも三万の兵力があるから大丈夫」といえば、昌相も今上杉を叩くべきだと同調します。昌幸と昌相、両名から戦を勧められた氏直は、「ここは兵を引く。甲斐の徳川を目指す」と反対の結論を出します。昌幸がなおも戦は引き際が肝心と言って食い下がると、氏直は「しんがりはそなたに任せる」と言い捨てました。

実は、しんがりを命じられることまでを含め、ここまでの一連の流れは昌幸の思惑どおり。結局、北条が撤退すると、上杉も反乱を起こした家臣を鎮圧するため越後へ兵を引き上げました。

信達が北条の陣で張り付けにされていたのは、単に裏切りが発覚したからではありませんでした。これは、信尹が信達に北条氏直の花押が記された起請文を届けに行ったとき、信達の隙をついた信尹が刺殺したという事情があったのです。現場で信達から斬りかかってきたように見せかける細工をして、信尹と信繁はうまくごまかします。直江兼続は信尹らに疑いの眼差しを向けています。信尹は信繁に「からくりが発覚する前に」と真田屋敷に帰るよう指示を出します。信達をなびかせておいて、隙をついて殺し、裏切り者に仕立てる。巧妙な昌幸と信尹の手口に信繁はショックを受けました。

真田屋敷に戻った信繁は信幸に一部始終を語ります。そこへやって来た昌幸は、「すべて計略どおりだ。国衆たちが集まれば、一つの大きな力になる。われらだけの国を作るのだ」と昌幸は息子たちに言います。

甲府にいた家康は、北条が兵を引き甲斐へ向かったことを聞くと慌てます。この様子はコントのようでした。この一連の動きがすべて真田の策ではないかと気づいた家康。「もしそうなら、真田安房守は兵を一兵も使わずに信濃から上杉も北条も追い出したことになりますな」と正信は答えました。

味方の信繁にすら詳細を隠して行われた昌幸と信尹の謀略は、複雑かつ巧妙で仕組みを理解するのに時間がかかりました。これが真実なら昌幸は本当に天才ですね。今回はお笑い担当のようになっている家康サイドも登場し、真田丸にやや明るさが戻ってきました。切れ者の昌幸がとぼけた風の家康と今後どのような対決を見せるのかが、ポイントとなって来そう。次回も楽しみです。
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