澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

「中国人には管理が必要」~ジャッキー・チェンの問題発言

2009年04月20日 10時05分14秒 | Weblog

今朝のNHKニュースで、香港の俳優、ジャッキー・チェン「中国人には管理が必要だ」と発言した問題を報じていた。NHKスペシャル「アジアの”一等国”」を放送したばかりだから、何か深慮遠謀があるのかと思ったりしたが、確かにこういうニュースが流されること自体は悪いことではない。

かつて「中国人は砂のようだ」と孫文は言ったが、面従腹背で時の権力に従ったふりをするという中国人の習性は、今なお変わらない。法律や規則で物事が動くのではなく、コネ、血縁、人間関係で動くことはよく知られている事実だ。
ジャッキー・チェンは、こういう中国人全般の特性を批判したのかと思ったら、そうではなかった。
実は彼は、台湾には過剰な自由があるから、管理が必要だと発言したのだった。この発言は中国共産党のメッセンジャー・ボーイだと言われても仕方ないだろう。香港が中国に返還されるという「1999年問題」のとき、香港人が最も心配したのが「香港の自由が奪われる」ということだった。事実、マスメディアを中心に香港の中国化が急速に進んでるのが現状である。
香港人のジャッキー・チェンはそんなことを知りながら、よくこういう発言が出来るものだと思うのだ。したたかな中国人である彼のこと、何かウラがあるのかどうか…。


中国人には管理必要…ジャッキー・チェン氏に非難の嵐 「奴隷根性」

 【上海=河崎真澄】「中国人にはやはり管理が必要だ。自由がありすぎると台湾や香港のように混乱してしまう」-。親中派で知られる香港のアクションスター、ジャッキー・チェンさんが、陳水扁政権時代の台湾を念頭に、中華圏では秩序維持のために自由の制限を容認すべきだと語ったことに対し、香港紙は19日、一斉に「奴隷根性の持ち主」などとチェンさんを厳しく非難した。

 この発言はチェンさんが18日、中国映画団体の幹部として中国海南省のボアオ・フォーラムに出席した際、記者団に映画表現の自由について答えたもの。

 香港紙はチェン氏の発言に対し、香港民主派の立法会(議会)議員や台湾の野党、民進党の立法委員(国会議員)らから「言論の自由がなければ創造的な映画などできない」などと批判が渦巻いていると報じた。

 チェンさんは一方で、「自分がテレビを買うなら絶対に日本製。中国製は爆発するかもしれない」とも発言して、中国本土のネット上で「中国人なら中国製を買え」と突き上げられている。もっとも、チェンさんが国外で買う製品の多くは中国製で品質もよいといい、国内で売られている類似品の品質の低さを指摘したかったようだ。


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台湾に八田與一記念館オープン

2009年04月18日 20時33分09秒 | 台湾

台湾・台南県に「八田與一記念館」がオープンした。
先日放送されたNHKスペシャル「アジアの”一等国”」では、日本の台湾統治を採り上げたにもかかわらず、八田與一氏の功績など全く触れようとしなかった。
金美齢氏が「自虐史観に基づく番組制作」だとして、NHKに抗議したとも伝えられる。

「国営放送」が「反日」的で、中国の台湾併呑工作に肩入れする放送を続ける中で、この「八田與一記念館」オープンは、うれしいニュースだ。


台湾に八田氏記念館 日本統治時代に水利事業

2009年4月18日 夕刊

 【台北=栗田秀之】日本統治時代の台湾で水利事業に貢献した金沢市出身の日本人技師、八田與一(よいち)氏の業績をたたえる記念館が、ダムゆかりの地である台南県に完成した。地元の人たちは今も八田氏を慕っており、記念館の設置は長年の悲願だった。五月八日、八田氏の命日に開幕式がある。

 八田氏は、台南県で一九三〇年に完成した烏山頭ダムや灌漑(かんがい)用水路の建設を指揮した。ダムは当時アジア最大と言われ、延べ一万六千キロに及ぶ用水路とともに、不毛の地だった嘉南平野を穀倉地帯に変えた。

 ダムのすぐ西にある官田村の稲作も以前は天候に左右され、水をめぐるもめ事も絶えなかったが、用水が引かれてからは生活が一変した。八田氏に対する感謝の念が一貫して引き継がれ、記念館設立の声が五年ほど前から高まっていた。

 同村にある廟(びょう)「官田慈聖宮」管理委員会の陳俊銘さん(40)や張晋魁さん(52)らは、農業の神様を祭る慈聖宮が記念館の場所にふさわしいとして、廟の二階に約百平方メートルのスペースを確保し、八田氏の生涯を写真パネルや年表、図などで紹介した。館のシンボルとして、台湾の著名な彫刻家に依頼した八田氏と外代樹(とよき)夫人の木彫りの像も安置した。


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「おじいさんの古時計」~台北・ある幼稚園長のさがしもの

2009年04月18日 14時50分22秒 | 台湾

2000年頃、台湾勤務を終えたというH氏から突然メールをいただいた。息子さんが台北で通っていた幼稚園の園長先生(男性)が、別れ際に「日本に帰ったら、マントヴァーニが演奏する”おじいさんの古時計”のCDを探して欲しい。園児達に聴かせたいから…」と頼まれたそうだ。

マントヴァーニというと、若い人は知らない人も多いかも知れないが、 「ムード音楽」というジャンルで一世を風靡した英国の楽団指揮者だ。彼の「アメリカの光景」("Ameican Scene" 1959年)というアルバム(LP)に、この「おじいさんの古時計」が収められているのだが、2000年当時、最初に日本で発売されたCD(1989年リリース)はすでに廃盤になっていたので、日本でも台湾でも入手不可能だったのだ。そこでH氏は、HPを調べた結果、私に連絡をしてきたのだった。

たまたま私は、1989年リリースのCDを持っていたので、H氏にコピーをお送りした。H氏は台北にそれを送り、園長先生は非常に喜んでくださったそうだ。後日、その幼稚園の卒業記念品のペンダントをお送りいただき、今でも大切に保存している。

戒厳令が38年間続いた国民党独裁政権下でも、マントヴァーニのような穏やかな音楽が聴かれていたのだという事実を知り、私は何かほっとする気持ちになった。同時代、大陸中国では、大躍進から文化大革命へと暗黒の時代が続き、外国の音楽を聴くことなど、夢にも考えられないというか、命に関わることだったのだ。(にもかかわらず、日本の進歩的文化人、大学教授は、大陸中国を礼賛していたのだが…。)

2003年、平井堅が歌った「大きな古時計」(Grand Father's Clock)が大ヒット。これはタイトルは異なるが、「おじいさんの古時計」と同一曲である。
2008年、たまたまCD集※を企画する機会があり、私は迷うことなく、マントヴァーニのディスコグラフィの中から「おじいさんの古時計」を選び出した。

※  http://www.u-canshop.jp/mantovani/index.html?adid=105


台北の園長先生は、今も元気でおられるだろうか。園庭には、今でも「おじいさんの古時計」が流れているのだろうか。

ちなみに、このアルバム「アメリカの光景」は、後になって英国のレコード会社からリリースされ、現在では購入できるようになった。(下記参照)

 

Mantovani: Concert Spectacular / American Scene
Leroy Anderson,Carrie Jacobs Bond,Eric Coates,Stephen Foster,Don George,Leon Jessel,Daniel E. Kelley,Agustin Lara,Huddie/Lomax, John Ledbetter,Hugo / Kaye, Buddy Montenegro,Manuel Ponce,Pablo de Sarasate,John Philip Sousa,Max Steiner,Johann II Strauss,Dimitri Tiomkin,American Traditional,Irish Traditional,Henry Clay Work,Mantovani and His Orchestra
Vocalion

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台湾メディアのNHK批判~「アジアの”一等国”」

2009年04月17日 14時25分24秒 | マスメディア

昨日発売された「週刊新潮」には、NHKスペシャル「アジアの”一等国”」に対し、NHK「超偏向」番組という鋭い批判記事が掲載された。
台湾のメディアでは、この問題の経緯を大きな関心を持って見守っているようだ。最新の報道は、次のとおり。
NHKの制作意図が、日台を離間させることになるのではないかと結んでいる。 

台灣人反日? NHK特別節目遭多方抗議 
中央社╱中央社 2009-04-17 00:05
   

(中央社記者楊明珠東京16日專電)「日本放送協會(NHK)」5日播放日本統治台灣那段歷史的特別節目,結果許多台日人士抗議內容嚴重偏頗,釋出台灣反日的錯誤訊息,連節目中受訪的台灣人都為之震怒。

NHK這個特別節目名為「日本登場系列報導」,主要是今年適逢濱開港150週年,節目在回顧日本登上世界舞台的150年大事記。第一回題目是「亞洲的『一等國』」,報導日本最初的殖民地—台灣。

節目指出,日本為了成為世界的「一等國」,以武力鎮壓台灣的反抗勢力,將台灣的原住民帶到博覽會「展示」,藉以誇耀統治的成功。另外,利用「差別待遇和同化」的矛盾,產生歧視,還實施皇民化運動剝奪台灣人的民族性。

今天出刊的「週刊新潮」報導,前總統府國策顧問金美齡說:「只能以『偏頗的節目』一語來形容,日本未曾跳脫自己是加害者的自虐史觀。」

台灣研究論壇會長永山英樹說,該節目利用一張照片,附上「人間動物園」這樣刺激性的標題,來形容1910年倫敦召開英日博覽會時,日本政府把台灣的排灣族帶去給人「看猴戲」展示,但是排灣族人是去跳傳統舞蹈和模擬戰鬥,這就類似現在日本相撲或傳統舞蹈歌舞伎去海外表演一樣。

評論家櫻井良子表示,該節目的「人間動物園」一詞,會讓人誤以為那是日本政府所使用的詞彙。整個節目可說是「扭曲歷史的報導的串連」。

週刊新潮指出,節目中,多次登場的87歲柯三也很憤慨。他於2005年在東京出版過一本書「母國是日本,祖國是台灣」。

節目中,他受訪時表示,好不容易考進菁英學校「台北第一中學」(現在的建國中學),在日本人佔多數的環境中,他常受到歧視,或有人對他有偏見。譬如他便當裝著滷肉或滷豬尾的菜色時都會被譏笑。

節目中的內容會讓人以為他很反日,但他說,受訪時他強調的是,日本統治台灣,有50%是正面的、50%是負面的,他確實受到歧視,但日本留給台灣很多東西,如果沒受日本教育,就沒有今日的他。

他說,NHK在採訪他時告訴他,如果覺得不方便講的地方,可以不講。他以為所謂不方便講的地方是「講批評日本的地方」,但他覺得不需隱藏,沒想到NHK只截取他批評日本的部分來播放,這讓他很驚訝。

報導指,柯三很憂心地說:「現在,台灣正處於是否會被中國併吞的狀況,在台灣,知道日本統治時代事情的70歲以上的人都期待日本能伸援手,如果NHK的報導釋出的是台灣人反日的訊息,那一定會影響台日兩國關係,所以懷疑,節目背後可能有中國的意圖,想離間台日。」

「日本李登輝之友會」事務局長柚原正敬,今天也表達對NHK報導的看法。他告訴中央社記者說,該會在會長小田村四郎及5位副會長連署下寫一篇抗議聲明,9日由他親手交給NHK,但對方的回應讓該會很不滿意。

該會希望NHK公開製作節目時的參考資料。另外,正在考慮是否召開公開討論會,要求NHK該節目的製作人、採訪記者等相關人士與會說明。

一位寫過「為何台灣人親日」碩士論文的日本教師對中央社表示,在看過該節目之後,他打電話到NHK抗議,指責該台自從去年北京奧運之後,報導多所偏頗很親中國。未料,NHK的職員回答說:「台灣不就是中國的一部份嗎?」這讓他更火大。

另一位住在東京的親台日本婦女表示,該節目內容「太不像話」,好像在指控日本將台灣人當奴隸。這樣的節目容易讓人以為台灣人其實很反日,這把她親台的心都給擊碎了。980416。

 

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歴史歪曲と「台湾人」も激怒したNHK「超偏向」番組~「週刊新潮」4/23号

2009年04月16日 15時18分19秒 | 台湾

4月5日、NHKで放送された「シリーズJAPAN アジアの”一等国”」について、今日発売の「週刊新潮」(H21.4.23号)が、巻頭に特集記事を組んでいる。
この記事は、極めて冷静にこの番組の背景を分析していて、納得できることが多い。

以下に内容を紹介したい。

【歴史歪曲と「台湾人」も激怒したNHK「超偏向」番組】(抄録)
  ~「週刊新潮」平成21年4月23日号より~


 「”偏向番組”の一語に尽きます。”日本は加害者”という自虐史観ありきで、そこから一歩も出ていない。」
 台湾出身の評論家・金美齢氏も、そう憤るのだ。4月5日に放送されたNHKスペシャルの「超偏向」ぶりに、指揮者や関係者、そして一般視聴者からの怒濤の批判がわき起こっている。
 横浜開港で日本が世界にデビューしてからの150年間を辿る「シリーズJAPANデビュー」。その第1回放送「アジアの”一等国”」のテーマは、50年に及んだ日本の「台湾統治」だった。明治28年、日清戦争に勝利した日本は、台湾を割譲された。この番組によれば、植民地を持つことで世界の”一等国”入りを目指した日本は、抵抗勢力を武力押さえつけ、台湾の先住民族を博覧会に”展示”して統治の成功を世界に示し、さらに「格差と同化」という矛盾する統治で「差別」を生みながら、「改姓名」などの皇民化運動で台湾人から民族性を奪っていった…この番組は、日本の台湾統治の”極悪非道”ぶりを徹底的に描き出すのだ。
 「番組自体が”捏造”とまでは言わないにせよ、ひどい歪曲の連続でした」 台湾研究フォーラム会長の永山英樹氏が呆れて言う。
 「たとえば、番組冒頭で”日本の台湾統治を象徴する”ものとして紹介された1枚の写真には、”人間動物園”なる刺激的なタイトルが付けられている。そして、台湾の先住民族パイワン族を、日本政府は1910年にロンドンで開かれた日英博覧会に連れて行き、”見世物として展示した”と解説されるのです。…しかし、この時にパイワン族が披露したのは伝統的な踊りや模擬戦闘。歌舞伎や相撲の海外興業と同じで、誇りを持って自分たちの技を披露しているのです。…」
 櫻井よしこ氏も言う。「この番組では、強烈なイメージを呼び起こす”人間動物園”という言葉を、当時の日本政府が使った言葉と錯覚するように使っている。全編がそうした”歪曲放送”の連続なのです。」
 さらに、番組では、〈台湾人を強制的に日本人へと変える政策〉の一環として、〈同じ時期、朝鮮半島では新たに氏を創る「創氏改名」が行われ、台湾では「改姓名」が始まりました〉と解説しているが…。
 「ここにも大きな誤りがあります。半ば強制的だった朝鮮の創氏改名と、許可制だった台湾の改姓名は全く別物。…朝鮮では人口の80%以上が創氏改名を済ませていましたが、台湾で改姓名をしたのは1.6%に過ぎません。この数字を見れば強制でなかったことは一目瞭然です。」
 …番組は、教育勅語を得意げに暗唱してみせる台湾人男性の姿なども紹介しながら、やはり最後はこう締めくくるのだ。〈親日的とも言われる台湾に、今も残る日本統治の深い傷。これは今後アジアの中で生きていく日本が分かち合わなければならない現実です〉 ここまで”日本統治=悪”、”日本人=加害者”の意識を貫けば、むしろ、ご立派というしかない。


無視されたトオサンの声

そうした「歪曲」以上に問題になっているのが。台湾の人々の証言が、編集の名のもとに恣意的に”操作”され、日本を貶める論調に利用されたことだった。
…番組では、狭き門を潜り抜けてエリート校・台北第一中学校に入学した台湾人生徒について〈しかし日本人が大多数を占める中で、より多くの偏見や差別に苦しめられることになります〉とするナレーションに柯徳三さんのこんな発言が続く。〈台湾の、あの豚肉の角煮ね、ローパーだな。ああいうものを持っていくと笑われるんだ。特に豚のしっぽなんか持っていったら笑われる。「あれなんだ。豚のしっぽだ。台湾人は豚のしっぽを食うのか」とわいわい騒ぎ立てる」〉
 …こうした証言だけ聞くと、柯さんは筋金入りの反日家のようにきこえるが、ご本人はこう憤るのである。
「私がNHKの取材で強調したのは、日本による台湾統治はプラスが50%、マイナスが50%、確かに差別も受けたが日本は台湾に多くのものを遺してくれた、ということ。日本の教育を受けなければ、今の私もなかった。日本は私にとって”おっかさん”のようなものです。それが、私が一番伝えたい部分でした。だが、そうした発言は悉くカットされた。…」

「後藤新平」評価のウソ

…柚原氏(「日本李登輝友の会」事務局長)も、あの番組にはおかしなところがいくつもある、と指摘する。
 「たとえば、総督府の民政局長を務めた後藤新平について、党tじの主要産物だった樟脳で儲けようとキールンの港や横断鉄道を整備したように描いている。しかし、李登輝総統時代に台湾の歴史の副読本に採用された「認識台湾」という本には、後藤が台湾の米作りやサトウキビ栽培を何十倍にも拡大した功績がきちんと記されています」…

勉強不足か確信犯か

…(視聴者の怒りの声に対しNHKは)台湾の人々、そして日本の視聴者を愚弄したことへの反省は微塵も感じられないのだ。…柯さんや平野さんの著作を知っていたかという質問にも回答はなし。知らなかったのなら信じがたい勉強不足だし、まして、知っていて無視したのなら、まさに「超偏向」の謗りは免れまい。さらに、こんな批判も。「NHKのドキュメンタリーの作り方は、『プロジェクトX』が”成功”を収めた頃から変わってきた。わかりやすさを優先し、本来は複雑な世の中を白黒の二つに単純化することでドラマチックな物語を生んだが、同時に不都合な事実はあえて触れないといった不実さも生まれたのです」
…4月5日の番組冒頭で、NHKは〈未来を見通す鍵は歴史の中にある〉と高らかに宣言している。とすれば、このシリーズの〈未来〉にも直近の〈歴史〉である第1回放送で露呈した「超偏向」の姿勢が見え隠れするのである。
 眉に唾しつつ「シリーズJAPANデビュー」の今後を見守ろう。

 

 

 

 

 


姜尚中と「アジアの”一等国”」

2009年04月16日 09時09分53秒 | マスメディア

姜尚中・東京大学教授が、NHK・TV「日曜美術館」の司会者になるそうだ。

先日、姜尚中は、ある民放ラジオ番組にゲスト出演して「NHKからお話をいただいたのだが、かなり迷った。でも、いろいろな方々と会えるので、お引き受けした」とうれしそうに喋っていた。
紅白歌合戦の審査員にまでなるくらいだから、NHKとは極めてお仲良しなのだ。

姜尚中がマスメディアに出まくり、社会批評をするところまでは容認できても、美術史など専門外ではないか。専門外のTV出演は、国家公務員法および東京大学の内規に抵触するはずだ。専門外であるから「職務専念義務」の免除には、該当しないはずで、勤務時間外の出演であるとしても、東大当局の許可が必要だ。

「二枚舌」-これは、姜尚中のための言葉だ。あるときは、「在日」の重みを語り、「悩む力」でお説教をする。一方、本業そっちのけで、マスメディアに露出し稼ぎまくる。その原資は、「在日」「差別」「東京大学教授」「進歩派」…だ。だが、彼は、「在日の重み」を水戸黄門の印籠のように、都合よく使い分け、ここまで出世してきたのではなかったか!

優秀な人材揃いの東京大学が、何故、姜尚中のような人物を任用したか。彼は、「在日」で「私大出」という「二重苦」を背負った男だ。こんな経歴の男はたくさんいるはずだが、それを逆手にとったのは、姜尚中のみだ。それが東京大学教授になることが出来た真の理由だろう。

NHKが放送した「アジアの”一等国”」が今批判されているが、NHKお気に入りの姜尚中は、この番組に何らかの関与をしていたのではないかと疑う。まるで彼が監修・制作したような内容なのだから。

実に我が国は、今なお「アジアの一等国」であることに間違いない。「在日」外国人を東京大学教授に任用し、国営放送のTV番組の司会者までさせている。この寛容さは、一等国でなければ、絶対に不可能だ。
NHKが言う、皮肉めいた”一等国”ではなく、真の一等国である。





NHK「シリーズJAPAN」の新たな疑惑

2009年04月15日 09時58分43秒 | Weblog
 (茂伯おじさん~映画「海角七号」)

NHK「シリーズJAPAN」の第1回「アジアの”一等国”」については、ネット上で異論、反論が続出しているが、マスメディアではほとんど無視されている。
この番組の前日、「シリーズJAPAN」の「総論」に当たる番組「戦争と平和の150年」が放送された。その中で、ノルウェーの著名な平和学者・ヨハン・ガルトゥングへのインタビューにかなりの時間が割かれていたが、この人の起用については大いに疑問が残った。
まず、ガルトゥングはもはや過去の人であるということ。また、彼の理論は「平和学」「平和」の構築のためというよりも、今や特定の運動に結びついているということだ。

NHKの番組では、立命館大学で講演するガルトゥングの姿が映し出されたが、彼が創価学会と深いつながりがあることは示されない。創価大学客員教授を勤め、創価平和学会に属し、池田大作氏との共著(※)もあるというのに、全くそのことには触れられないのだ。

※ http://www.amazon.co.jp/%E5%AF%BE%E8%AB%87-%E5%B9%B3%E5%92%8C%E3%81%B8%E3%81%AE%E9%81%B8%E6%8A%9E-%E6%B1%A0%E7%94%B0-%E5%A4%A7%E4%BD%9C/dp/4620310476/ref=sr_1_9?ie=UTF8&s=books&qid=1239758059&sr=1-9

ネット上では、ガルトゥングの発言として「池田大作会長と創価学会が冷戦の終結を早めた」「創価学会インターナショナルは素晴らしい」などが採り上げられている。彼が創価学会に特別なシンパシーを持った人物であることは明らかだ。
「池田大作会長と創価学会が冷戦の終結を早めた」という発言が、事実であるとすれば到底看過できず、NHKが「シリーズJAPAN」の総論としてインタビューするのに相応しい人とはとても思えない。特定の人物が現れて平和をもたらしたと考えるのであれば、ガルトゥングの「平和学」は学問などではなく、単なる平和運動、宗教活動であることを自ら語ったも同然ではないか。こういう人物を、NHKは平和を希求する代表的人物として採り上げたのである。

 (中国・チベット寺院の今) 

この絵は、インドに亡命したチベット人少女が書いた「チベットの寺院」だ。漢人警察官がチベット仏教寺院の中に入り込み、僧侶を拘束している光景が描かれている。
ガルトゥングが自らの学問的良心を未だ持っているなら、中国社会が抱える、この図のような「構造的暴力」こそ、いま批判すべきなのだ。しかしながら、彼は決して中国を批判することはない。彼を取り込んだ宗教団体が「親中」「媚中」の総本山なのだから…。

このように見てくると、NHKの「シリーズJAPAN」は、極めて政治性の高い深慮遠謀に基づいた企画であることが見えてくる。「アジアの”一等国”」では、台湾に「反日」気運を植え付け、中国による台湾併呑を側面支援する。続く、中国・朝鮮関連の番組では、おそらく日本の「歴史的罪状」を並び立て、再び土下座をしなければならないという雰囲気を盛り上げるだろう。

ぜひ、「アジアの”一等国”」だけではなく、シリーズ全体を通して、眼を光らせて欲しい。



銀幕有情「悲情城市」

2009年04月14日 10時14分31秒 | 台湾

「毎日新聞」に台湾映画「悲情城市」(悲しみの街)にまつわるエッセイが載っている。
映画の舞台になった「九份」を訪れ、「二・二八事件」「一青窈」などにも触れたこの記事は、とても印象深い。

「悲情城市」が作られたのは、もう20年も前になるのか…。この映画の侯孝賢監督は、「海角七号」(魏徳聖監督 2008年)を「僕にとって10数年来で最高の台湾映画。見に行かなければ、絶対後悔します」と賛辞を寄せたそうだ。

両方とも、台湾現代史を理解するための必携アイテムだ。

訪ねたい:銀幕有情 悲情城市(台湾・九份)

 
◇鉱山の街の懐かしさ

 鉱山とは縁が深かった。教師だった父親は北海道の旧産炭地の学校で教壇に立ち、私は近くの町で育った。記者になってからは、北海道空知地方の旧産炭地にある通信部で勤務したこともある。初めて「生きている」炭鉱を見たのは、北海道釧路市にあった国内最後の坑内掘り炭鉱、太平洋炭礦だった。だが、それも02年1月には閉山してしまった。

 かつての産炭地に共通するのは、現在の街の規模とは不釣り合いな映画館などの娯楽施設や歓楽街があることだ。石炭が「黒いダイヤ」ともてはやされ、多くの人が押し寄せた往時をしのばせる。「悲情城市」の撮影が行われた台湾北部、台北県瑞芳鎮(ずいほうちん)の九份(きゅうふん)もどこか懐かしさを感じさせる。

 九份という地名はもともと、ここに9戸しか住んでいなかったことに由来する。だが、19世紀末、金鉱が発見されたことで、小さな集落は一変する。ゴールドラッシュに沸き、最盛期には4万世帯にまで膨れ上がった。独特の地形の斜面にへばりつくように映画館や飲食店、遊郭などが建ち並んだ。

 「どうぞ、どうぞ」。流暢(りゅうちょう)な日本語で自宅に招き入れてくれたのは、地元の簡楊鉛さん(75)だ。近くの産炭地、同県平渓郷の炭鉱労働者の家で生まれ、九份に嫁いで来た。「炭鉱よりも金鉱の方が華やかな感じがするでしょう。でもね、実際はあまり変わらなかったのよ」と笑った。緩やかに曲がる自宅前の舗装された道路は、金鉱があった当時、金鉱石を運ぶ小さなトロッコの線路が走っていた。亡くなった夫も金鉱で働いていた。

 金鉱を経営していたのは「台陽公司」。初代オーナーの顔雲年氏は金鉱で資産を築き、顔家は日本統治時代から続く、台湾の名家となった。その3代目となったのが顔恵民氏。「もらい泣き」や「ハナミズキ」のヒットで知られる歌手の一青窈さんの実父だ。だが、その金鉱も70年代には閉山。街は急速にさびれていった。

 九份が再び脚光を浴びたのは「悲情城市」のロケに使われたことだった。90年代初頭に映画を見た人々がそのノスタルジックな雰囲気に魅せられ押し寄せるようになった。レトロ調の喫茶店、中国茶を楽しむ茶芸館などが建ち並び、週末には台北市などから、若者を中心に多くの観光客が訪れ、日本からのツアー客の定番コースにもなっている。

 だが、観光コースを一歩外れると、ふだんと変わらない庶民の生活があった。旧トロッコ線の脇にある理容室「美麗代」は、大きな鏡のある昔ながらの「床屋さん」だ。経営者の楊美代さん(66)は、「悲情城市」の撮影時には、出演者の散髪をしたこともある。観光ブームに沸く九份を、楊さんは「にぎやかにはなった。でもね、昔の方がずっとにぎやかだった気がするの」と、淡々と話した。

 「悲情城市」の中で主人公らは、日本人が去った後、中国大陸から渡ってきた人々に運命を翻弄(ほんろう)される。現実の九份の街も日本人や金鉱労働者、観光客など外から来た人々によって姿を変えている。だが、住民はどんなにもてはやされても一時的なものとすでに知っている。

 日本でも台湾でも閉山を味わった地域で暮らす住民に共通する感情かもしれない。楊さんの言葉を聞き、そう思った。【庄司哲也】

 ◇「千と千尋」モデル?の店も

 九份の観光地の中心地。石畳の階段の脇には、宮崎駿監督の映画「千と千尋の神隠し」の風景のモデルになったと言われる茶芸館「阿妹茶酒館」がある。宮崎監督本人が言及していないため、真偽のほどは定かではないが、地元では広く信じられ、同じように紹介する日本のガイドブックもある。

 この店で出される高山で採れた凍頂烏龍茶は600台湾ドル(約1800円)と値段は張るが、その香りの高さに納得する。

 「芋円」というイモ団子は九份の名物。「紅豆湯」と呼ばれるあっさりとした小豆お汁粉に入っている。

 ◇激動の現代史 家族の生と死描く--90年公開

 第二次世界大戦直後の台湾で、林家の家族の生と死、愛と悲しみをつづった一大叙事詩。日本の敗戦から蒋介石の国民党政府が台北を臨時首都と定めるまでの激動の4年間を描いた。静けさをたたえた映像から、平穏な日々を打ち砕かれた人々への慈しみが漂う。ベネチア国際映画祭金獅子賞(グランプリ)を受賞。侯孝賢(ホウシャオシェン)監督はアジアを代表する監督の一人に名を連ねた。キネマ旬報1位。

 林家の長男文雄は玉音放送が流れる中、愛人の出産に立ち会う。次男は南方戦線で行方不明になり、三男は事件に巻き込まれ発狂。写真館を営む四男の文清(トニー・レオン)は耳が聞こえず口もきけないが、親友の妹の看護師と愛し合うようになる。やがて大陸を追われた国民党が台湾人を抑圧。多くの犠牲者を出した2・28事件である。抵抗する友人らを持つ文清も追われ、消息を絶つ。

 侯孝賢監督はロングショットを多用し、物語や登場人物との間に一定の距離感を保つ。観客の感情移入を拒否することで、家族の心情を浮き彫りにした。文清が筆談するシーンの穏やかな光の美しさも印象的だ。2時間39分。89年作品。紀伊国屋書店からDVD(税込み5040円)発売中。【鈴木隆】

 

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陳綺貞(チアー・チェン)「失敗者的飛翔」

2009年04月14日 09時52分59秒 | 音楽・映画

映画「海角七号」の冒頭に、主人公・アガが台北での暮らしになじめず、故郷・恒春にバイクで向かうシーンがある。
最先端の街・台北と過疎の町・恒春の鮮やかな対比。日本でも台湾でも、同じような挫折があり、希望もあるのだと感じ入った。
アガの挫折で思い浮かべたのが、陳綺貞が歌う「失敗的飛翔」。ニューアルバム(2009.2リリース)「太陽」に入っている。


http://www.youtube.com/watch?v=oitNcSMcpYg&feature=related


その歌詞は、次のようなもの。チアー・チェンに優しく慰められるのなら、何度失敗しても元気がでるのだが…。現実はそうはいかない。

【失敗者的飛翔  by 陳綺貞】

你知道嗎 聽你說話 我只需要聽你說話
在你的聲音中 安全的讓我害怕
這是一個快樂的警告 警告我別想逃
這個特別的時刻 判斷絕不會是你想要

你的溫柔 包圍著我 像個沒人愛的傻瓜
你的影子巨大 像喧囂的髒話
在一片歡樂的景象之中 我卻覺得勉強
在離別的前夕 找不憂傷的台階下

你承認吧 你也想要體驗英雄般的誇張備裝
來不及為你歌唱 你瀟灑而昂揚
在一個荒涼的景象之中 我卻覺得晴朗
讓我為你飛翔 在你殘破的天空之上

讓我為你飛翔 在你殘破的天空之上

讓我聽你說話 給我肩並肩的擁抱

 

太陽(台湾盤)

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NHKスペシャルに宗教団体の影…?

2009年04月13日 12時54分43秒 | マスメディア

NHKスペシャル「戦争と平和の150年」(4月4日)、「アジアの”一等国”」(4月5日)に関しては、視聴者から異論、反論が噴出している。

まず、指摘しなければならないのが、民放も顔負けのセンセーショナルな手法。「人間動物園」と題した写真が、日本の台湾統治を象徴する2枚の写真のうちの1枚だとして、おどろおどろしく採り上げられる。
バックの音楽、効果音も明らかに意図的だ。公民学校で児童が水泳訓練をしている写真でも、暗いメロディを付ければ、暗黒の日本統治時代の証拠写真と変わってしまう。
こういうメディア側の情報操作については、ぜひ、専門家、立教大学・服部孝章教授あたりに検証していただきたいものだ。

さらに創価学会・公明党の影を指摘する人もいる。私の知人は、平和学者のヨハン・ガルトゥング教授が「戦争と平和の150年」でインタビューされていることについて、疑問を呈している。もはや過去の人で、国際的な影響力もない人を何故出演させたのか。ガルトゥング教授が創価大学客員教授を勤め、池田大作との「対話」本※を出していることと、果たして無関係なのかという疑問だ。


※ http://www.amazon.co.jp/%E5%AF%BE%E8%AB%87-%E5%B9%B3%E5%92%8C%E3%81%B8%E3%81%AE%E9%81%B8%E6%8A%9E-%E6%B1%A0%E7%94%B0-%E5%A4%A7%E4%BD%9C/dp/4620310476



知人の仮説に従えば驚くべきことに、今回の問題は容易に説明がつく。
「親中」「媚中」派の有力組織である創価学会・公明党は、「ひとつの中国」論を楯にして、中国による台湾の併呑を容認している。その障害となるのは、李登輝氏が登場し、台湾が民主化されて以来顕著になった「台湾人」のアイデンティティである。「私は台湾人であって、中国人ではない」と考える台湾人が多数派である限り、中国による台湾併呑は容易には実現できない。そこで重要になるのが、台湾人に「反日」感情を植え付けることだ。そうすれば、あとはどうにでもなる、と中国は考えるだろう。

その思惑に忠実なのが、今回、NHKスペシャルを作った人たちだと思われる。NHKのドキュメンタリーは信頼性も高いと思われてきたから、台湾でこれを放送して「日本統治時代、日本はこんなに残虐だった」というキャンペーンを張ることも可能なのだ。
NHKの関係者のなかに、上記のような宗教団体支持者がいるのかどうか、極めて注目される。

 


蔡英文・台湾民進党主席が「台湾の香港化」に強い懸念  

2009年04月12日 03時19分56秒 | Weblog

 

「台湾の香港化」に強い懸念 蔡英文・台湾民進党主席インタビュー 

インタビューに答える蔡英文・民進党主席インタビューに答える蔡英文・民進党主席

 【台北=山本勲】台湾の野党第一党である民主進歩(民進)党党首の蔡英文主席は9日、党本部で産経新聞と会見し、馬英九国民党政権の対中融和政策のもとで台湾が「香港化」することへの強い懸念を表明した。蔡主席は「台湾の民主・自由・人権の価値観に基づく政治体制」を守るためにも日米との関係を強化することの重要性を強調し、先月の訪日に続いて来月初旬に訪米する計画を明らかにした。

 蔡英文主席との一問一答は以下の通り。

 --馬英九政権の対外政策をどうみるか。昨年5月の政権発足直後、日本の巡視船と台湾遊漁船の衝突事故で日台関係が悪化した。馬政権はその後、「台日特別パートナーシップ」を唱えて対日関係の改善に努めているものの、真意に懐疑的な見方がなお根強いが

 「馬英九氏は中国人意識の強い家庭に育ったため中国への親近感が特に強い。しかし、台湾の総統としては民主・自由・人権の価値観を共有する日米との関係を重視し、優先すべきだ。個人の感情で台湾の価値観や政治体制を犠牲にしないでもらいたい」

 --返還前の香港に台湾が似てきている。中国はまず香港との経済・文化交流を拡大するなかで親中派勢力を形成、主権回復へのレールを固めた。台湾にも同じ戦略を取り始めたようだが、馬政権は対中交流拡大一辺倒で、こうした政治・安全保障面の警戒を欠いていないか

 「私もその点を非常に心配している。現在の国民党政権の政治、経済エリート層の考え方は返還前後の香港のエリート層のそれと非常によく似ている。そうだとすれば台湾はこれからどんどん香港化する。台湾の指導者がなによりも重視すべきことは、台湾の民主・自由・人権を守ることだ」

 

 

 

 

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NHK「アジアの”一等国”」と米国TV「知られざる台湾」

2009年04月11日 22時50分39秒 | 台湾

ディスカバリー・チャンネルで「知られざる台湾」(全5回)が放送されている。

http://japan.discovery.com/series/index.php?sid=776


台南市の歴史を採り上げた回では、日本統治時代がどういう時代であったのか、インタビューも交えて紹介していた。4月5日、NHKで放送されたNHKスペシャル「アジアの”一等国”」は、台湾の日本統治時代がいかにひどい時代であったかをPRするような番組であったが、アメリカのTV局によって制作された、この「知られざる台湾・台南」は全く正反対の内容である。
以下に、放送された内容を正確に記すので、ぜひ、読んでいただきたいと思う。NHK「アジアの”一等国”」がいかに歪曲されたものか、必ずわかるはずだ。


【知られざる台湾~台南】(ディスカバリー・チャンネル)より

1884年の日清戦争で清は日本に敗北、翌年に下関条約が結ばれ、台湾は日本に割譲されました。
日本は第一号植民地である台湾の開発に着手、しかしその道は平坦ではありませんでした。
18
85年に日本の統治が始まり、台南はまたしても歴史の波に飲み込まれました。清朝から解放された人々に、今度は日本の重税が課せられました。台南の人々は日本軍に抵抗しました。このとき、長老派教会の宣教師が日本軍との交渉を買って出ました。
彼は危険を顧みず、日本軍との交渉に向かいました。交渉を成功に導いたのは、英国人宣教師のトーマス・バークレイでした。この件で、長老派教会は人々の信頼をさらに厚くしました。バークレイ牧師は、60年近く台湾で暮らし、この地に永眠しました。

台湾の名門校「国立成功大学」は、日本統治時代の代表的な建築です。この時代の建築は、台南の各所に見られ、西洋的なアーチや柱が特徴的です。
王浩一は、台南独特の建築を研究しています。これらの建築物は、台南の歴史を知る手がかりなのです、
(王浩一の説明)「明治維新の時期、日本から多くの留学生が渡欧し、西洋の建築を学びました。」
日本の初の植民地である台湾で、新しい建築が試されたのです。
王浩一)「日本統治時代の建築は、野心と創造性にあふれています。」
王は、台南にある日本統治時代の建築を100枚以上、ドローイングしデータ化しました。

日本が台南の街並みを大きく変えたことが分かります。
(王浩一)「日本の統治時代を研究して分かったことがあります。日本は台湾を植民地化しましたが、台湾の発展にも大きく貢献したのです。」
日本は経済発展を目指し、台南を開発しましたが、都市の景観にも配慮し、ホウオウボクを街路樹に植えました。今日、台南が”鳳凰の街”と呼ばれるようになったゆえんです。

日本の支配はいまだ記憶に新しいものですが、日本の寄与に感謝している人々も少なからず存在します。
(黄教授 Institute of Taiwan History Academia Sinica)
「近隣諸国に於ける経済発展はゆっくりとしたもので、しかも波のあるものでした。一方、台湾は急成長しました。」

日本が台南に遺した遺産を否定することはできません。50年に及ぶ日本の支配を経て、台南は近代都市になりました。インフラが整備され、経済は発展、高度な農業が行われました。この時期に近代化が実現したことで、現在の台南があるのです。

黄天横は政府高官の家系出身で、日本統治時代に育ちました。当時は良い時代だった、と彼は語ります。
「製糖業を発展させるためには、莫大な資本が必要でした、それを可能にしたのは、日本です。」

台湾の気候はサトウキビの栽培に最適ですが、小規模な生産しか行われていませんでした。
1900年に日本が資本、機械、技術を持ち込み、大量生産が実現しました。台湾の砂糖の年間生産量は、1939年に20倍に増え、世界第3位となりました。
日本は台湾の教育、経済、そしてインフラの近代化に成功し、50年の占領で人々の生活は大きな変化を遂げました。日本は台湾に足跡を残したのです。
そして、国際都市となった台南は、独自のアイデンティティを模索しはじめました。

広島と長崎に原子爆弾が投下され、第二次世界大戦は終結。日本は降伏し、台湾を手放しました。
台湾は日本が入植してから大きな進歩を遂げていました、

(黄天横)「日本軍は台湾から撤退するときも整然としていました。日本に帰還する際に、所持品を売り払った人もいたようですが、私は気の毒だと思いましたよ。」


念を押すようだが、これは米国のディスカバリー・チャンネル制作のTV番組である。日本に対して特にシンパシーもない米国のTVが、台湾を取材した結果、こういう内容の番組ができあがった点に注目したい。
金美齢氏は、NHKスペシャルを「自虐史観に基づく番組制作」だと批判した。NHKスペシャルが、視聴者にいかに歪んだ歴史観を植え付けようとしているか、いまや明白だろう。

 

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金美齢氏が見たNHKスペシャル「アジアの”一等国”」

2009年04月11日 11時56分02秒 | 台湾

金美齢氏がHPのコラムでNHKスペシャル問題を採り上げた。
「自虐史観を出発点とした番組」と題し、次のように述べている。

 

<090408.jpg 有識者らが「日本人の誇り高き精神の復興」を語り合うシンポジウム「日本の再建、この国の歩むべき道を切り拓く、国民総決起大会」(4月8日)でも、櫻井よしこさんとともにNHKスペシャルを批判した。

…4月5日のNHKスペシャル・アジアの"一等国"という番組はひどすぎるというメールをたくさんいただきました。私もまったく同感です。まずは自虐史観ありき、そこが出発点の番組だったような気がします。日本人だけで反省するのは勝手だとしても、台湾の人たちにまで、ある種の偏見を押し付けるような取材の仕方や編集は、私には許せません。台湾は世界一の親日国家と言われており、それは台湾に足を運んでいただいた方々みなさんに実感していただいていることです。台湾人のあっけらかんとした日本人への好意は、50年間の日本統治がNHK報道のようにひどいものであれば絶対にあり得ません。とても偏った取材、偏った番組の作り方だと思います。

 番組のなかでは、日本人と一緒に台北第一中学校をでた方々の、いじめられた、差別された、という発言だけが映し出されています。しかし、もし自分たちの受けた教育に対して否定的な思いだけを抱いているのであれば、戦後六十数年たった現在でもあれだけ流暢でレベルの高い日本語を駆使するでしょうか、使うでしょうか。日本が嫌いであれば、自分が学んだ日本語は永久に封印するはずです。このことだけでも、日本すなわち加害者という立場から出発している番組であることを強く感じます。

 あの番組を観た多くの日本人が、日本がひどいことをした、とだけの偏ったインプットをされたとしたら、非常に不公平だし、非常に不幸だと思います。まだまだ言い足りませんが、私の意見は雑誌などでしっかり述べていきます。少し遅れてとはなりますが、このホームペーにも掲載いたします


インテリ系の私の友人は、金美齢氏とは正反対の意見を私にメールしてきた。


『4月5日のNHKスペシャルは、日本の近代化を改めて振り返るシリーズの第一回目にあたるものだと思いますが、なかなか良くできたバランスのとれたテレビ番組だと思います。
時代はまさに帝国主義の時代。一等国の植民地支配を肯定する当時の世界常識、最後に列強に並んだ日本、その後の民族自決の考え方など、番組つくりににあたって、十分に目配りができていたと思います。さすがHNKです。
Mixi上の議論で、「激怒している人が多い」とのことですが、本当に激怒したいのはあのお年寄りたちでしょう。親日家が多いといわれている台湾でも、日本のかっての植民地支配、同化政策は反省すべき点でしょう。あのテレビ番組に植民地支配の良い面が出ていないといって、NHKを攻撃するのは筋違いです。
また、「自虐史観の克服」からも、過去の誤りは誤りとして認め再出発すべきだと思います。これを「意図的な番組づくり」などと、いちゃもんをつけるのはもういい加減にやめたほうがいいですよ。』


祖国・台湾が今や”合法的に”中国に併呑されようとしていることに危機感を覚える金美齢氏と、進歩的なインテリ日本人との落差は、このように大きい。
平和な日本では、理念だけで何でも言えるということか。本当に幸せな国だ、今のところは…・。

 

 

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「アジアの”一等国”」偏向報道問題に対するNHKの回答

2009年04月11日 10時34分32秒 | マスメディア

 NHKスペシャル「シリーズJAPAN アジアの”一等国”」(4月5日放送)に対しては、その内容が史実を歪め、日台交流を阻害するものとして、「日本李登輝友の会」をはじめとする団体、個人がNHKに抗議を申し入れている。
今朝の「産経新聞」には、「日本李登輝友の会」の抗議声明を次のように採り上げている。


Nスペに「李登輝友の会」が抗議声明

2009.4.10 20:38   【産経新聞】

このニュースのトピックス:メディア倫理

 NHK総合テレビが5日に放送した「NHKスペシャル シリーズJAPANデビュー 第1回『アジアの“一等国”』」の内容が偏向していたとして、日本李登輝友の会(小田村四郎会長)は10日、福地茂雄NHK会長あてに抗議声明を出した。

 番組では、日清戦争後の日本による台湾統治について、一等国を目指して統治の成功を海外に誇示したものの、日台間の格差と同化という矛盾を抱え、やがて皇民化運動で日本文化を強制した-などとした。

 この放送に対し、声明は「日本が一方的に台湾人を弾圧したとするような史観で番組を制作することは、公共放送として許されるべきではない」とした。

 NHK広報局は「歴史を振り返り、未来へのヒントにしたいという番組の趣旨を説明し、理解していただきたいと考えています」としている。

 

個人的に抗議を申し入れ、NHKから回答をもらった人もいる。台湾との交流も長く、台湾を知り尽くしているT.L氏。
T.L氏がMixi上で抗議の顛末を説明しているので、NHK側の回答文を転載させていただくことにする。


【NHKから届いた回答文書】

T.L 様 いつもNHKの番組やニュースをご覧いただき、ありがとうございます。お問い合わせの件についてご連絡いたします。 ご指摘の通り、当時の台湾では、台湾語(閩南語)、客家語、各原住民の言語が存在していました。言語学上、台湾語は福建省で話される閩南語から派生した言語とされ、閩南語は中国語の一方言として位置づけられています。 また、客家語も中国語の一方言です。台湾総督府の調査によれば、1930年代に自らを福建系(閩南語)と認識している人は、およそ70パーセント、広東系(客家語)と認識している人は十数パーセントいます。 客家の人びとは、自らの客家語という言葉を、台湾語と区別して使用しています。ですから当時の住民が「台湾語を話す」と表現すると、そこには客家語を話す人びとが含まれないことになります。 閩南語も客家語も、広く中国語(北京語ではなく)の一方言であること、さらに客家の方々の存在を考え、「中国語を話す」と表現しました。老人各位の話について、恣意的な編集は行っていません。 今後とも、NHKをご支援いただけますようお願いいたします。お便りありがとうございました。 NHKスペシャル番組センター 


【T.L氏がNHKに送った文面】


 先日の台湾の皇民化に関する報道に関し下記を指摘しますので速やかな回答を> 願います。
> 尚、回答無き場合は受信料支払を拒否し銀行の契約も解除します。> ①画面に中国語の文字が至る所に出ていたが当時の台湾に中国語は存在せず。 存在したのは台湾語、客気語、各原住民の言語だけで有り報道は偏った内容であり捏造とも取れる。
>②老人各位の話も途中で打ち切り真意を話そうとした途端、原住民の踊り に切り替え編集した。私は32年台湾との付き合いが有り嘘を交えた報道に対し怒りを覚えています



どう読みとるかは、各自の判断に委ねられるべきだが、この番組に対して大いなる異論、疑問が生じていることは、各メディアには報じる責任があるのではないか。この問題の所在を知らなければ、視聴者はNHKの番組を鵜呑みにしかねないのだ。

「朝日新聞」「TBS」などの「媚中」派的マスメディアは、台湾をめぐる問題には極めて冷淡だ。中国や沖縄に関しては、何かあれば「市民団体」と称する人たちの「市民の声」を採り上げ、世論誘導に躍起になるが、「李登輝友の会」の声明など決して採り上げようとしないのだ。 

 

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台湾有情 親日は変わらないが

2009年04月10日 12時44分35秒 | 台湾

本日の「産経新聞」の「台湾有情 親日は変わらないが」と題されたコラムは、わかりやすく台湾人の気持ちを綴っている。

「…本省人の変わらぬ親日ぶりや拙稿への過分の謝辞は、中国の統一攻勢にさらされる彼らの強い孤立感を反映していそうだ。近隣で唯一親日的な台湾を大切にしなければ、との思いを深くする昨今である。」

「朝日新聞」だったら、決してこんなコラムを載せないだろうから、多くの人々の目には触れることはない。
先日、NHKスペシャル「アジアの”一等国”」は、台湾人の気持ちを逆なでするようなひどい内容だった。日本のマスメディアは、朝日、NHKに代表されるように「反日」「媚中」が社是であることがはっきりとした。
自国の歴史を恥ずべきものとして教え込み、中国・韓国に媚びる。「媚中」とは、つまるところ台湾を見捨てることを意味するのに…。
1945年、1972年、日本は台湾を見捨てたのだが、三度目はもうあってはならない。

 

【外信コラム】台湾有情 親日は変わらないが

2009.4.10 03:23

 先月下旬、台北に赴任したが人々の親切さに心温まる思いをすることが多い。昨年6月に日本の巡視船と台湾の遊漁船の衝突事故が起き日台関係が悪化したが、台湾人の親日ぶりに大きな変化はなさそうだ。

 筆者は1990年代初頭から台湾に出張取材を重ねてきたが、駐在するのは初めてである。道行く人に行き先を尋ねたり、マンションの管理人に頼み事をすることもよくある。みんな実に親切だ。

 道を聞けば分からないにもかかわらず、こちらが遠慮するまで一緒に探してくれるおじさん。「間違った道を教えた」と、息を切らせて追いかけてくるさっきの若い女性。出勤、帰宅のたびに片言の日本語であいさつをしてくれる管理人。80年代に北京、90年代に香港に常駐したが、こんな経験は初めてだ。

 本省(日本統治時代から台湾に住む漢族)系の友人、知人からは、筆者の本紙一面コラム「台湾の国際参加を応援しよう」(3月11日付)への感謝を受けた。李登輝元総統が訪台した自民党の有力代議士にその一節を読み上げた、と伝え聞いた。光栄であると同時に身の引き締まる思いを禁じ得なかった。

 ここまできてはたと感じ入るところがあった。本省人の変わらぬ親日ぶりや拙稿への過分の謝辞は、中国の統一攻勢にさらされる彼らの強い孤立感を反映していそうだ。近隣で唯一親日的な台湾を大切にしなければ、との思いを深くする昨今である。(山本勲)

 

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