今朝のNHKニュースで、香港の俳優、ジャッキー・チェンが「中国人には管理が必要だ」と発言した問題を報じていた。NHKスペシャル「アジアの”一等国”」を放送したばかりだから、何か深慮遠謀があるのかと思ったりしたが、確かにこういうニュースが流されること自体は悪いことではない。
かつて「中国人は砂のようだ」と孫文は言ったが、面従腹背で時の権力に従ったふりをするという中国人の習性は、今なお変わらない。法律や規則で物事が動くのではなく、コネ、血縁、人間関係で動くことはよく知られている事実だ。
ジャッキー・チェンは、こういう中国人全般の特性を批判したのかと思ったら、そうではなかった。
実は彼は、台湾には過剰な自由があるから、管理が必要だと発言したのだった。この発言は中国共産党のメッセンジャー・ボーイだと言われても仕方ないだろう。香港が中国に返還されるという「1999年問題」のとき、香港人が最も心配したのが「香港の自由が奪われる」ということだった。事実、マスメディアを中心に香港の中国化が急速に進んでるのが現状である。
香港人のジャッキー・チェンはそんなことを知りながら、よくこういう発言が出来るものだと思うのだ。したたかな中国人である彼のこと、何かウラがあるのかどうか…。
中国人には管理必要…ジャッキー・チェン氏に非難の嵐 「奴隷根性」
【上海=河崎真澄】「中国人にはやはり管理が必要だ。自由がありすぎると台湾や香港のように混乱してしまう」-。親中派で知られる香港のアクションスター、ジャッキー・チェンさんが、陳水扁政権時代の台湾を念頭に、中華圏では秩序維持のために自由の制限を容認すべきだと語ったことに対し、香港紙は19日、一斉に「奴隷根性の持ち主」などとチェンさんを厳しく非難した。
この発言はチェンさんが18日、中国映画団体の幹部として中国海南省のボアオ・フォーラムに出席した際、記者団に映画表現の自由について答えたもの。
香港紙はチェン氏の発言に対し、香港民主派の立法会(議会)議員や台湾の野党、民進党の立法委員(国会議員)らから「言論の自由がなければ創造的な映画などできない」などと批判が渦巻いていると報じた。
チェンさんは一方で、「自分がテレビを買うなら絶対に日本製。中国製は爆発するかもしれない」とも発言して、中国本土のネット上で「中国人なら中国製を買え」と突き上げられている。もっとも、チェンさんが国外で買う製品の多くは中国製で品質もよいといい、国内で売られている類似品の品質の低さを指摘したかったようだ。
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