バスツアー紀行(3の2)続き
第2日 (2/16) 八ヶ岳~甲府~河口湖~アクアライン~富浦
八ヶ岳と富士の眺めを一番楽しみにしていたが、高原は朝から霧雨に煙っていた。
雨の中、バスは至る所ブドウ棚が広がる甲府市石和のワイン工場へ。各種ワインの試飲はとても美味しかった。甘いカリン入りのワインを求めた。石和温泉には長男が1歳のころ、家族で泊まったことがあった。あれから30年余、その折りに観光ぶどう園で妻に抱かれ、ブドウに手を伸ばす息子の写真が残っている。そこで、妻に水晶の指輪をプレゼントしたことを思い出した。
石和から河口湖へ、雨は止んだがどんよりした雲に覆われ、富士は全く望めなかった。本当に残念だった。またの機会に富士をじっくり眺める旅をしたいと思った。
後は東名道をひた走り、一路房総をめざした。途中アクアラインの海ほたるへ寄った。東京湾のど真ん中、当然のごとく横なぐりの雨降りだ。展望台で記念撮影をしてすぐにバスへ戻った。
横浜から千葉へは海の上を一またぎだった。今、高速道は木更津から君津までで、あちこちで延長工事中であった。沿道の山は海の底にありそうな形をしていて、右手に鋸山を眺めながら2日目の晩を過ごす富浦へ向かった。
第3日(2/17) 富浦~花倶楽部・水仙郷~成田~水戸~郡山
朝ホテルのロビーから太平洋を望み写真撮影。植え込みには南国を思わせる、5~6メートルもあるシュロの木が茂っていた。道路沿いの畑には菜の花がきれいに咲き、自生する枇杷の花も白い花を付けていた。その名も道の駅、枇杷花倶楽部でポピーの花摘みをした。
これから咲くのを楽しみに、同じ株の色を頼りに大きなつぼみを10本摘んだ 摘み取ったポピーのつぼみは、バスの中の暖かさではじけて、あちらこちらで華やかに咲き始めていた。安田港近くの水仙郷では、もう水仙の花は終わりに近かった。その売店でギラと言う魚の干物をあぶって試食し、土産に買った。初めて見る、小さなタナゴのような魚はヒイラギというらしい。くすぶる煙が静かに立ち上る山里の畑は、白いウメが満開で、まさに春の桃源郷であった。
長時間の、狭いバスの旅は少々つらい。ひた走り、成田山新勝寺へついたのは午後1時を廻っていた。小学生のころ家族でお参りした写真が残っているが、まったく記憶にない。
ご本尊の不動明王にお参りした。慈悲にすがりたいが、私のお参りはいつも自分を叱咤激励し、自己の心をまとめる所作である。
最後の観光は水戸偕楽園。
数日後から梅祭りと言うが、ウメはまだ早かった。何とか早咲きの紅梅を楽しむことができた。偕楽園近くの千波湖にも数は少ないがハクチョウが飛来していた。また、ここで初めてコクチョウを見た。5,6羽いたが、珍しいので写真に撮った。後から調べたら、オーストラリア原産の鑑賞用種で、どうも飼育されているようだ。
水戸からは約170キロくらいか、乗り継ぎの「会津若松行き」高速バスに間に合うように郡山駅に到着した。ツアー参加はほとんど福島からで、若松からの参加は、他にいないようだった。
雪の残る自宅についたのが9時半、すっかり冬に逆戻り、雪がチラチラ舞っていた。
------------
2泊3日のバスツアーを終えて、簡単な紀行をまとめた。
狭いシートに同じ姿勢で座っての長旅だったが 、ぶらりと何も考えずに気楽な旅だった。静かに、諸々こころの整理もできた。何よりも、今回の小旅行は、はからずも青春の思い出の地を巡る旅のようであった。
たまの旅行は良い。普段と違った状況で目にするものはすべてが新鮮で貴く思われる。人生もそんな新しい出会いの旅でありたいと思った。
【バスの走行距離】 1日目:約480km、 2日目:約295km、 3日目約410km
運転手さんは一人でした。本当にお疲れさまでした。ありがとうございました。
第2日 (2/16) 八ヶ岳~甲府~河口湖~アクアライン~富浦
八ヶ岳と富士の眺めを一番楽しみにしていたが、高原は朝から霧雨に煙っていた。
雨の中、バスは至る所ブドウ棚が広がる甲府市石和のワイン工場へ。各種ワインの試飲はとても美味しかった。甘いカリン入りのワインを求めた。石和温泉には長男が1歳のころ、家族で泊まったことがあった。あれから30年余、その折りに観光ぶどう園で妻に抱かれ、ブドウに手を伸ばす息子の写真が残っている。そこで、妻に水晶の指輪をプレゼントしたことを思い出した。
石和から河口湖へ、雨は止んだがどんよりした雲に覆われ、富士は全く望めなかった。本当に残念だった。またの機会に富士をじっくり眺める旅をしたいと思った。
後は東名道をひた走り、一路房総をめざした。途中アクアラインの海ほたるへ寄った。東京湾のど真ん中、当然のごとく横なぐりの雨降りだ。展望台で記念撮影をしてすぐにバスへ戻った。
横浜から千葉へは海の上を一またぎだった。今、高速道は木更津から君津までで、あちこちで延長工事中であった。沿道の山は海の底にありそうな形をしていて、右手に鋸山を眺めながら2日目の晩を過ごす富浦へ向かった。
第3日(2/17) 富浦~花倶楽部・水仙郷~成田~水戸~郡山
朝ホテルのロビーから太平洋を望み写真撮影。植え込みには南国を思わせる、5~6メートルもあるシュロの木が茂っていた。道路沿いの畑には菜の花がきれいに咲き、自生する枇杷の花も白い花を付けていた。その名も道の駅、枇杷花倶楽部でポピーの花摘みをした。
これから咲くのを楽しみに、同じ株の色を頼りに大きなつぼみを10本摘んだ 摘み取ったポピーのつぼみは、バスの中の暖かさではじけて、あちらこちらで華やかに咲き始めていた。安田港近くの水仙郷では、もう水仙の花は終わりに近かった。その売店でギラと言う魚の干物をあぶって試食し、土産に買った。初めて見る、小さなタナゴのような魚はヒイラギというらしい。くすぶる煙が静かに立ち上る山里の畑は、白いウメが満開で、まさに春の桃源郷であった。
長時間の、狭いバスの旅は少々つらい。ひた走り、成田山新勝寺へついたのは午後1時を廻っていた。小学生のころ家族でお参りした写真が残っているが、まったく記憶にない。
ご本尊の不動明王にお参りした。慈悲にすがりたいが、私のお参りはいつも自分を叱咤激励し、自己の心をまとめる所作である。
最後の観光は水戸偕楽園。
数日後から梅祭りと言うが、ウメはまだ早かった。何とか早咲きの紅梅を楽しむことができた。偕楽園近くの千波湖にも数は少ないがハクチョウが飛来していた。また、ここで初めてコクチョウを見た。5,6羽いたが、珍しいので写真に撮った。後から調べたら、オーストラリア原産の鑑賞用種で、どうも飼育されているようだ。
水戸からは約170キロくらいか、乗り継ぎの「会津若松行き」高速バスに間に合うように郡山駅に到着した。ツアー参加はほとんど福島からで、若松からの参加は、他にいないようだった。
雪の残る自宅についたのが9時半、すっかり冬に逆戻り、雪がチラチラ舞っていた。
------------
2泊3日のバスツアーを終えて、簡単な紀行をまとめた。
狭いシートに同じ姿勢で座っての長旅だったが 、ぶらりと何も考えずに気楽な旅だった。静かに、諸々こころの整理もできた。何よりも、今回の小旅行は、はからずも青春の思い出の地を巡る旅のようであった。
たまの旅行は良い。普段と違った状況で目にするものはすべてが新鮮で貴く思われる。人生もそんな新しい出会いの旅でありたいと思った。
【バスの走行距離】 1日目:約480km、 2日目:約295km、 3日目約410km
運転手さんは一人でした。本当にお疲れさまでした。ありがとうございました。