エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

ニラの花のチョウ   〈遠き日の思い出〉

2007-09-16 | 日々の生活
            【懐かしのヒメアカタテハ】

 もうあれからすでに50年になる。
 小学生の頃、従兄弟の亮一君、高君と蝶を採り行った。道路から少し入った雑木林に囲まれた畑が少年の世界だった。クヌギの樹液にはゴマダラチョウ、オオムラサキ、キマダラヒカゲが群がり、カナブンのあの輝きスズメバチの羽音が今も鮮明に甦ってくる。
 あの日も、畑にはニラが列をなして咲いていた。そこには、ミドリヒョウモン、ヒメアカタテハ、イチモンジセセリが密を吸いに飛び回っていた。

 
 【夏を終えたミドリヒョウモン♀】

  
  【渡りの始まったイチモンジセセリ】

 今朝の散歩で、50年の歳月を隔てても、場所は違うがまったく同じ光景にであった。
胸がときめき、夢中になってファイダーを覗いた。そのとき、小さい、小学生の頃の自分と共有する感動が重なった。不思議なひとときに、何とも言えない感動が湧き、過ぎ去りし日々が浮かんできた。