毎日10~20cmの積雪がある。アメダスの若松の積雪量は今日現在70cm、厳しい寒さにほとんど融けない。
屋根からの氷柱が長く伸びた。
野鳥はどうしているだろう。えさ台の雪を払い、パンくず、リンゴの皮を置いた。
用事もないので何日も車を出していない。でも、武琉君は学校から帰ると、いつも車の雪を払ってくれる。
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みちくさ新聞の抜粋コラムから知った『地上にて』(光文社)がアマゾンから届いた。
著者は草風夏五郎、調べたら、小説家/シンガー・ソングライターの辻内智貴のペンネームだそうだ。もっとも、知らない人だった。
『地上にて』を一気に読了した。
ほんの数行を抜き書きすれば、
《高名な物理学者だろうが、市井の名もない市民であろうが、この宇宙の前では、すべての人間が平等に無力です。そして、ただそれぞれがその寄せくる人生を、寄せくるままに紡ぎ続けていく日々がここにあります。
泣き、笑い、疲れ、しながら、家族を愛し、友人を愛し、恋をし、仕事をし、夢を見、時に歌を口ずさんだりしながら、一人一人が、その人だけにあるその人生を、この地上で営み続けています。
自分が、この宇宙に存在することの、その根拠も知らされぬまま、人間は生まれて、死ぬまでの、その星の瞬きにも充たない短い時を、或るときは苦しみ、或る時は悲しみ、しながら、それぞれが、それぞれとして生きています。》(「希望」から)
本書の「はじめに」に「本書は、究極の「生き方・マニュアル本」です。」と編集者が述べていた。マニュアルという言葉は嫌いだが、内容は違った。
地上に生きとし生ける人、人生を思った。
そして、加島祥造の『求めない』や久保田昭三の『風来好日』さらには、坂村真民の優しさに通じるものがあると思った。
自分の心の中では、何もなくても豊かな暮らし、足を知る生き方こそが貴いと思った。
そうした生き方が、良寛や道元にまでつながっていると思うと不思議にこころの安寧を覚えた。