エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

静かに庭を眺めている

2011-03-25 | Weblog

  【窓際の寒々した木々】

彼岸を過ぎたのにいつまでも寒い。春は名のみの風が冷たい。
 今朝方は季節外れの吹雪だった。
 しばらく窓際に陣取り、ぼんやり庭を眺めていた。
 楽しみはヒヨドリとの会話。雪の中、えさ台に降り立ちリンゴをおいしそうに啄んでいた。

 深閑の林に昼下がりの陽が差し、ハクモクレンのつぼみの毛が輝いている。
我が家を覆っている桐の大木、その枯れた実の向こうを白い雲が流れていく。
 正にゆく川の流れのごとく、浮く雲の流れは絶えずして、しかももとの雲にあらずだ。
 そして、浮かんでいる絹のような薄い雲が、かつ消えかつ結びて久しくとどまりたるためなしである。

 巨大地震から二週間、報道に震災の惨状を見るにつけ、また、原発の不安を募らせながら鴨長明の無常観を浮かべた。
 諸行無常、この世の移ろいをぼんやり思い浮かべ、うつろな日々を送っている。


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彼岸明けの墓参り

2011-03-25 | 日々の生活



彼岸が明けてしまった。いろいろ都合があって、今日になってしまった。
 昼前に、冷たい風を切って、一人自転車でお墓参りをした。
 父も母も待っていたかも知れない。しばらくのご無沙汰を詫びてきた。
 お墓に参る前から、雪は消えただろうか、この前の大地震で墓石大丈夫だったろうか、と心配だった。
墓まで道が、大雪で倒れ曲がった竹の林にふさがれていた。
よかった、幸いに墓石は一つも倒れていなかった。雪も周りの大木のおかげか、思ったほどは積もらなかったのだろう。
 




一番奥の我が家、若松初代の墓石に「元禄」とあるから、300数年前のこと。
周りの木々もその頃のものか、先祖代々の墓石に根を張って大きな石がどれもかなり波打っている。
いよいよ危ない状況で、何とかしなければと思っている。
 最近、墓石を一つ一つ写真に撮って、墓石の刻みを解読している。
父から貰った家系図を元に、父の残した「家系概記」を補足して息子に残そうと思っている。

 墓はお城の南に隣接している。自転車を引いて、お城に寄った。



 先日赤瓦に改装されたばかりの鶴ヶ城が、曇り空に美しく聳えていた。





 お城に観光客の姿はほとんどなく閑散としていた。
新装なった「赤瓦天守閣」を記念していろいろ行事もあったようだが、地震のため延期されるようだ。
本丸の北東側の帯郭の一部が崩れていた。この前の地震のためだろう。



その横に穴が掘られていたが、これはかつて本丸にあった七日町阿弥陀寺の御三階が近いうちに移築される工事のようだ。
多行松の雪つりは外されていたが、本丸から久々の凛々しいお城を見つめた。

(参)拙ブログ 「赤瓦の鶴ヶ城」 2010-12-21
 

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