昨年のこの時期、町内の水路に30年ぶりにホタルが戻り喜びに沸いた。
思いがけない30年ぶりの懐かしい癒しの光だった。
下水道の普及により流れがきれいになり、消えた水辺の生き物も帰ってくればと願いながら、春先の一斉清掃でも、この水路の川ざらいを自粛していた。
今年もあの仄かな灯りを見たくて、数日間、ホタル探しが夕食後の日課となった。
先日、やっと微かに点滅するゲンジボタルの灯りに出会うことができた。本当に嬉しかった。
思えば、町内にわずかに残っていた田んぼも徐々に宅地化され、小川のせせらぎはU字溝に変わり、田んぼのビオトープもアスファルトに覆われてしまった。
それまでの豊かな水路からは、突然ドジョウもサワガニも消えてしまった。いまもって残念でならない。
ホタルの灯りを見つめながら、町内に残るわずかな自然を保全し、小さな生きものとのささやかな共生をめざしたいと思っている。
それこそが豊かな住環境に違いない。
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かつての小川 田んぼ
2007.7撮
2008.5撮
宅地化 開発始まる 2013.4撮