エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

ヒメシロチョウ 第3化発生

2017-07-28 | 自然観察

 先月末、いつもヒメシロチョウ保護に協力頂いている河川事務所から、7月末に草を刈るとの連絡があった。

 前に草刈りをしなかった部分の草を刈ること、新たに残す場所を変更することなど話し合った。

 今日、様子を見に土手まで行ったら、もう予想していなかった第3化のヒメシロチョウが発生し、見事に土手を覆うツルフジバカマの海原を飛んでいた。

 既に産卵行動がいくつも見られた。

 

 産卵  産み落とされた卵確認

 丁度、ジャノメチョウが群生し、ムラサキツメクサやコウゾリナの花に吸蜜していた。

  ジャノメチョウ♂ 

 ♂  年1回の発生と思っていたが,・・・夏型か?

 帰宅後、河川事務所のW所長に電話で草刈りについて意見交換をした

 土手には所々にウマノスズクサも2~30cmに伸びていた。

 土手の一角に,ウマノスズクサを集め柵を作れば、激減しているジャコウアゲハも助かるのではないだろうか。

 最近はジャコウアゲハどころか、食草のウマノスズクサそのものが絶滅危惧種となりそうだという話しを聞いた。

 ウマノスズクサ 

  モンキチョウ産卵

  

土手にも結構小さな命が・・・。

 


ヒグラシのセミ時雨

2017-07-28 | 自然観察

 

最近、チョウやトンボが少なくなった。日々里山を巡りながら抱く実感だ。

今日は、数日前に発生を確認したコバネアオイトトンボの成熟した美しい姿を見に行った。

環境省のレッドリストで絶滅危惧種第Ⅰ類に挙げられているこのトンボ、毎年1,2回しかお目にかかれない。

林の中の水辺に向かうと、昼中にもかかわらずヒグラシのセミ時雨に驚いた。

そのさわやかな響きに癒されながら進むと、木漏れ日にルリ色に輝くアマゴイルリトンボが休み、まだ翅が乾ききらない新生マユタテアカネが舞い上がった。

  マユタテアカネ♀翅班型


林を抜けるとの土手に出た。今日も、蝶のような藍色の翅輝くチョウトンボが迎えてくれた。

池には,ギンヤンマが交尾態で飛び回り、コフキトンボが多かった。土手の草むらにはクロイトトンボが多い。

  チョウトンボ♂

ショウジョウトンボ コオニヤンマ

イトトンボ類は水辺から林の方へ移動しているようだ。

元来た林を戻ると、ゼフが飛び出した。そうか、未だ7月末、ゼフィルス類はこれからなんだ。どうもミヤマカラスシジミのようだった。

クロイトトンボ  ミヤマカラスシジミ 

アマゴイルリトンボの美しさに見惚れていたら、すぐ横にあの橙色をした未成熟のコバネアオイトトンボが止まっていた。

この環境なら、しばらくは大丈夫だろう。

   絶滅危惧第1類(CN+EN)

 

《今日出会った仲間たち》

  キアゲハ

キボシカミキリ  ベニシジミ

出穂し始めたイタドリのつぼみにルリシジミが産卵を繰り返していた。

また、笹藪にゴイシシジミの産卵を観察した。このチョウは純肉食性である。ササコナフキツノアブラムシの付いたササの葉裏にじっと羽を閉じて産卵していた。

 ルリシジミ産卵 ゴイシシジミ産卵

キチョウも、メドハギに産卵、小さな虫たちのこの精一杯の営みが尊い。

  キタキチョウ

イチモンジセセリ クロヒカゲ

  

キマダラセセリ スジグロシロチョウ

ハグロトンボ  ヤブキリ

クズの花 ヤブカンゾウ


 ミヤマアカネ 

オニヤンマ キイトトンボ

オオアオイトトンボ 

アオイトトンボ 

ときどきセミや蜻蛉の抜け殻を見つける。

帰宅してルーペで調べる楽しみがある。  触角の各節の長さから判定できる。   

   ヒグラシと同定

   アブラゼミと同定

(2017.7.26)