中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

今年最後の鷹巣沖 ~その2

2012-12-08 12:30:00 | 船釣り・釣行記
■沖のポイント■

 日が高くなると共に、この時期としてはまさかのポカポカ陽気となる中、見渡せば、いずれは登りたいと思っている白山山系の山々が雪を被った姿で顔を出していた。どうりで寒かったワケだ。

●冠雪する白山●


 次なるポイントはやや深場ということだったが、潮のスピードは微増はしていたものの、相変わらずの状態で、更に深さが増した分だけ時間が掛かるために一流しに20分近くかかってしまう。
 一投目はその20分が丸ごと無駄になったが、二投目でマキエサが効き出したのか、ボクの竿にマダイが掛かって以降、魚の食欲スイッチが入ったようで、続いての流し以降は、アタりはヒラマサからのモノに変わった。
 まず最初に65cmクラスのヒラマサをボクがゲットしたが、マヅメ時は過ぎているから、朝一番のように連続とはならず、しばらくの間、流しが無駄になることもある状況になっていた。
 そんな中、続いての魚はめでたく兄とのダブルヒットになった。それぞれにやり取りをして、無事にゲットしたのだが、兄はメジロ(ブリの若魚で、60~70cm級を指す)、とボクがヒラマサという取り合わせだった。
 さてさて、兄弟で一見よく似た魚をそれぞれに釣ったのであるが、皆さんにその違いが判るだろうか?。

●さて、どっちがヒラマサでしょう?●

 ボク達のように釣り馴れる?か、観察力のある人なら、一目見ただけで「ブリ系は魚体が砲弾型で顔付きはボケッとした表情だが、ヒラマサはその名の通り魚体がやや扁平していて、精悍な顔付きをしていること」で違いが判ってしまうのだが、決定的な判別法として「上がく骨(上唇)の上端角が丸く、胸びれより腹びれの方が長ければヒラマサ」というのがあるので、それで判断すればイイ。
 市場価値は、希少性がある上に味がウマいヒラマサの方が基本的に倍ほど高いが、夏場の旬を迎えると、その時期価値の下がるブリに対してその差は数倍にまで広がる。
 で、上写真の答は上がメジロで下がヒラマサだ。

●上唇の角が丸いのが判るだろうか?●


■夕マヅメ■

 結局、沖のポイントでは、ボクがヒラマサを二本、兄は一本追加し、そこからポイントを再移動してボクがヒラマサを更に二本追加して、最終的には朝に連発したポイントへと戻った時点で夕マヅメの時間帯に突入した。
 南西側の沖では半夜釣りで数釣りができる、ブリ系のハマチ~メジロ級を狙う船がズラリと並んでいたが、「ヒラマサ一本!」の男らしい?我々兄弟は、それとは外れた位置でひたすら仕掛を流していた。

●夕暮れ時の、半夜釣りの船団●

 しかし、その男気?に応えてくれるヒラマサは不在だったようだ。結局、マダイ、ハマチ~メジロ、サゴシ(サワラの若魚)等がアタったのみで、タイムアウトの時間を迎えた。


■帰港して■

 帰港して確認すると、ヒラマサの総数は14本で、サイズは65~72cmといったところだった。内10本がボクの釣果だったので、数の上では自己記録を少し更新した。

●右を向いているのが、全てヒラマサ●

 帰宅後、他船の結果を覗いてみたが、当日これだけのヒラマサを釣っていたのは晴海丸だけだった。この好成績な釣果の要因は、「釣り人の腕」と言いたいところだが、実のところ、船長判断が的確だったことが、ほとんどの割合を占めていると思う。
 沖釣りをしていると、入るポイントを選ぶ際には二つの船長判断がある。その一つが「好調に釣れている場所に向かって、船団内に入る」で、もう一つは「船団に入ると一船あたりの割り当てが減るから、独自のポイントに入る」だと思う。
 実際には結果をみないことには判断に優劣はつけられないのだが、晴海丸の船長は後者の判断をする傾向の強いタイプだと思う。(勿論、状況次第だろうが…)
 この判断は釣り人の意見と合わない場合には不満になるのかも知れないが、その点ボクは本来が大阪弁で言うところの「いらち(せっかち・短気)」で、「群れることが嫌い」なので、このリズムに合っている。だから気持ちの緩急のペースが掴みやすく、結果は吉と出易い。
 この日はそんな感覚でのポイント替えがピタリとハマッた。つまり、朝一のマヅメ時を除けば、食いの良い状態は続かないだろうから「独占できるポイントで、活性の高いヤツだけを獲ってゆけば、結果的に釣果が伸びる」と、判断して効果的に移動をしたようだ。差し詰めブラック・バス釣りで言うところの「ラン&ガン」だ。
 これは、本人が釣りが大好きで、自身も各地に向かう釣り人としての目を持っている船長ならでは判断だったと思う。

 またの機会での船長との再会を楽しみにして福井新港を後にしたが、残念ながらボクら兄弟は仕事の都合で年内の釣行が不可能になってしまう。そして年内一杯を持って、鷹巣沖は禁漁期に入るから、我々の鷹巣沖への釣行機会は、来年5月の解禁以降になる。それが待ち遠しくなるほどの、大満足の釣行であった。
コメント
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