■一月ぶりの釣行■
前回から、丸1ヶ月が経過し、ようやく白石グリへの釣行チャンスが巡ってきた。お世話になったのはいつもの日本海41だ。
コマサと中型マダイが好調だと聞く、冠島方面はパスして経ヶ岬方面へと走るが、11時の(日ごとの)解禁時間になるまでは、深場で天秤ズボタックルでの中小型マダイ狙いで時間をつぶす。
仕掛の投入を開始すると、西からの強めの潮が流れており、期待が出来る状況だった。そして数投目、アタリを捉えることに成功する。
しかしながら、途中のハリハズレで逃してしまった。
その後に続くアタリも無く、また、ボク自身があまり好きではない釣りの為、モチベーションが保てないままに、待望の白石グリへと向かう時間になった。
■絶好潮の中■
白石グリに入ると、速くもなく、遅くもなく、しかも宇和潮より底潮の方がやや早いという、完全フカセ釣りでは理想に近い潮流が差していた。
入る前に魚探で探りを入れた結果は、今年、ボクがこの地域を訪れた中でも最良の部類に入るほどの反応だったため、「今日はいただき!」の気分で、気持ち良くスタートすることが出来た。
そして、開始早々、トモで歓声が上がった。見れば、70cmほどのマダイがダブルで掛かっていた。
ワクワク感がこれで現実となったため、気合が更に増したが、この日の状況であれば、「もしかすると、ヒラマサが入っているかも…」とのスケベ根性が働いた。そのため、魚が付いていた水深を考慮しつつ、「そのやや上を通してやろう」との戦術をたて、一投目から発泡ウキの7番を装着してみることにした。
期待に反して、ボクにはアタリは出なかった。180m流した後に回収した仕掛には、サシエサが残っていたのだ。
しかし、二投目以降はマキエサ効きだしたのか、サシエサが残らない状況になったため、試行錯誤が始まった。その結果、最初の送り出しが20m、発泡ウキの8番+7番を装着し、200m流して回収するのが、この日の初期段階でのを基本となった。そして、その基本から「サシエサが残れば浮力を一段下げ、盗られれば浮力を一段上げる」という、一投ごとにこまめな調整を行いながら攻めていった。
■何も起こらず…■
ボク的には「イイ感じ」で流していたと思うのだが、いつものハズレくじでミヨシに座るボクには一向にアタリは出なかった。その間、トモの釣り座ではポツポツとマダイがゲットされていたのだが…。
時間はどんどん過ぎて、アッという間に午後3時過ぎになっていた。残り時間は2時間強。ここまで何にも無いままに、ひたすら「居るかもしれないヒラマサ」を狙っていたが、とうとうシビレを切らしてマダイを狙いに変更することにした。「男らしさは何処へやら。」だ。
トモの様子を見聞きする限りでは、まだ水温が低い影響なのかか、マダイは手前側、やや深めの棚で時折エサを食っているようで、高活性時のように食い上がっては来ない様子だった。
そこで、ウキをすべて外し、サルカンの結び目近くにガン玉Bを一つ打ってみた。すると、答えは簡単に出た。
当日初アタリに安堵したが、トモでは最低でも60cm級がゲットされているというのに、何故かボクのは45cm級の食べごろサイズだった。
■思わせぶりな奴ら■
トモの方では「サルカンを足したら食ってきた。」との声が上がっていたし、実際に自身で取ったアタリからも、マダイを狙うのなら、手前の深い層を狙うのが正解だったようなので、以降はマイナス方向を意識しながら探りを入れていった。
そして、ガン玉が×2個の仕掛が140mあたりに差し掛かった頃、リールがこの日一番の急速逆転を開始した。
糸フケを取り、アワセを入れると「ドスンッ!」という衝撃感と共にグイグイと竿を締め込んできた。
「これは、メダイかも?。」という期待感がこみ上げてくる。メダイは食べて旨いし、よく引くので大歓迎なのだ。
何度かの攻防を繰り返す内、ようやく船下まで引き寄せにこぎつける。マダイならここでヘバッてしまうだろうが、下へ下へと締め込むので、期待は更に増していった。
が、しかしである。上がってきたのは、70cmほどのマダイと、80cmほどの“メジロ以上ブリ未満君”だったのだ。
そう言えば、昨秋の鷹巣沖でも同じパターンに遭遇しており、その日はてっきり、ヒラマサだと勘違いしてしまったので、このコンビには騙されっ放しなのだ。
■ツキに見放される■
夕暮れが近づく頃、風と潮流のバランスが変わって仕掛が真後ろに流れ始めた。こんな場合に備えてボクは長めの竿を使っていて、いつもならウマくかわしているつもりだったが、潮下側の釣り人も長めの竿だったので、オマツリが多発するようになった。トモの釣り座ではそれを解く間、確実にマダイの釣果を伸ばしていたのだが…。
残り時間が30分になった頃、マダイを釣り飽きた顔なじみの釣り人の“ご好意”で、トモから仕掛を流させてもらえることになった。
残る投入回数は2回ほどだった。この時間帯ではエサが残り気味だったので、「220mまで流してやろう。」と考えていた。そして投入を開始したのだが、ラスト1/2の流しでは、200mほど流し込んだ時点で、左隣の釣り人が掛けたウマズラハゲの“アンテナ(角)”にボクの道糸が引っ掛かってしまった。
幸い10mほど先の出来事だったので、「回収しなくても、まだチャンスはあるかな?。」と思っていたのだが、ナ・ナ・何と、この状態で道糸が、「ビューン!」と、かなりの勢いで走りだしたのだ。
絡んで引き寄せられた分だけ糸フケが出ているので、高速で巻き上げると、この日一番の締め込みが伝わってきた。
そこから何とかアワセを入れるまでは成功したのだが、巻き上げ感が何だかおかしい。変な負荷が掛かっている様だった。
「穂先に道糸が絡み付いているのか?」と思い、見上げてみると、ウマズラが掛かっていた仕掛の、残りのハリが掛かっていたのだ。慌てて船長に声を掛け、それを外してもらおうとしたのだが、「もしかすると?。」と思い、穂先を振ってみると、あっさりと外れてくれた。
「あれ~っ?、ハリの絡みは関係なかったの?。」、「ということはリールの巻上げが止まっていただけなの?。」、「???」等々とが、瞬時に脳内に駆け巡った。そこで今度は、反射的に右手で道糸をつかんでの“引抜き”を開始したのだが…。
しかし、道糸をいくらか巻き込んだ時点で、抵抗感が消えてしまった。バラシである。回収した仕掛を確認すると、先バリの少し上が根ズレを起こして飛んでいたのだ。
「相手がマダイで根ズレを起こす確立はかなり低いハズ…。」、「引き具合からして最低でもメダイ、もしかすると今年のヒラマサ第一号だったかもしれない…。」
すんなりと掛かってくれれば、多少の余裕があって対処も出来ただろうが、不運が重なってどうしようも出来なかった。
そして勿論、ラスト2/2の流しでは何も起こらないままに、納竿の時間がやってきた。
■第一号は近いうちに…■
当日釣れたマダイは、一部の例外を除いて60cm~80cmの粒揃いだったが、腹を割くと白子&真子は未成熟だったので、第一波がこの白石グリに到着したばかりのようだ。しかし、これらが入って来たということは、待望の、ヒラマサの回遊も始まるハズ。
今回は、不運とボク自身のヘボさから、正体を確認することは出来なかったが、白石グリでの、完全フカセによるヒラマサ第一号はもうすぐ仕留められることだろう。水温の上昇と共に釣果はこれから上向く一方だ。
前回から、丸1ヶ月が経過し、ようやく白石グリへの釣行チャンスが巡ってきた。お世話になったのはいつもの日本海41だ。
コマサと中型マダイが好調だと聞く、冠島方面はパスして経ヶ岬方面へと走るが、11時の(日ごとの)解禁時間になるまでは、深場で天秤ズボタックルでの中小型マダイ狙いで時間をつぶす。
●まずは天秤ズボで●
仕掛の投入を開始すると、西からの強めの潮が流れており、期待が出来る状況だった。そして数投目、アタリを捉えることに成功する。
●久しぶりに竿が曲がるが●
しかしながら、途中のハリハズレで逃してしまった。
その後に続くアタリも無く、また、ボク自身があまり好きではない釣りの為、モチベーションが保てないままに、待望の白石グリへと向かう時間になった。
■絶好潮の中■
白石グリに入ると、速くもなく、遅くもなく、しかも宇和潮より底潮の方がやや早いという、完全フカセ釣りでは理想に近い潮流が差していた。
●100mあたり、5分40秒●
入る前に魚探で探りを入れた結果は、今年、ボクがこの地域を訪れた中でも最良の部類に入るほどの反応だったため、「今日はいただき!」の気分で、気持ち良くスタートすることが出来た。
そして、開始早々、トモで歓声が上がった。見れば、70cmほどのマダイがダブルで掛かっていた。
●70cm級の、マダイのダブル●
ワクワク感がこれで現実となったため、気合が更に増したが、この日の状況であれば、「もしかすると、ヒラマサが入っているかも…」とのスケベ根性が働いた。そのため、魚が付いていた水深を考慮しつつ、「そのやや上を通してやろう」との戦術をたて、一投目から発泡ウキの7番を装着してみることにした。
期待に反して、ボクにはアタリは出なかった。180m流した後に回収した仕掛には、サシエサが残っていたのだ。
しかし、二投目以降はマキエサ効きだしたのか、サシエサが残らない状況になったため、試行錯誤が始まった。その結果、最初の送り出しが20m、発泡ウキの8番+7番を装着し、200m流して回収するのが、この日の初期段階でのを基本となった。そして、その基本から「サシエサが残れば浮力を一段下げ、盗られれば浮力を一段上げる」という、一投ごとにこまめな調整を行いながら攻めていった。
■何も起こらず…■
ボク的には「イイ感じ」で流していたと思うのだが、いつものハズレくじでミヨシに座るボクには一向にアタリは出なかった。その間、トモの釣り座ではポツポツとマダイがゲットされていたのだが…。
時間はどんどん過ぎて、アッという間に午後3時過ぎになっていた。残り時間は2時間強。ここまで何にも無いままに、ひたすら「居るかもしれないヒラマサ」を狙っていたが、とうとうシビレを切らしてマダイを狙いに変更することにした。「男らしさは何処へやら。」だ。
トモの様子を見聞きする限りでは、まだ水温が低い影響なのかか、マダイは手前側、やや深めの棚で時折エサを食っているようで、高活性時のように食い上がっては来ない様子だった。
そこで、ウキをすべて外し、サルカンの結び目近くにガン玉Bを一つ打ってみた。すると、答えは簡単に出た。
●当日、フカセでの初曲がり●
当日初アタリに安堵したが、トモでは最低でも60cm級がゲットされているというのに、何故かボクのは45cm級の食べごろサイズだった。
●何で、ボクだけ…●
■思わせぶりな奴ら■
トモの方では「サルカンを足したら食ってきた。」との声が上がっていたし、実際に自身で取ったアタリからも、マダイを狙うのなら、手前の深い層を狙うのが正解だったようなので、以降はマイナス方向を意識しながら探りを入れていった。
そして、ガン玉が×2個の仕掛が140mあたりに差し掛かった頃、リールがこの日一番の急速逆転を開始した。
糸フケを取り、アワセを入れると「ドスンッ!」という衝撃感と共にグイグイと竿を締め込んできた。
●今度の引きは違う…●
「これは、メダイかも?。」という期待感がこみ上げてくる。メダイは食べて旨いし、よく引くので大歓迎なのだ。
何度かの攻防を繰り返す内、ようやく船下まで引き寄せにこぎつける。マダイならここでヘバッてしまうだろうが、下へ下へと締め込むので、期待は更に増していった。
が、しかしである。上がってきたのは、70cmほどのマダイと、80cmほどの“メジロ以上ブリ未満君”だったのだ。
●重いハズ!●
そう言えば、昨秋の鷹巣沖でも同じパターンに遭遇しており、その日はてっきり、ヒラマサだと勘違いしてしまったので、このコンビには騙されっ放しなのだ。
●また、オマエ達か!●
■ツキに見放される■
夕暮れが近づく頃、風と潮流のバランスが変わって仕掛が真後ろに流れ始めた。こんな場合に備えてボクは長めの竿を使っていて、いつもならウマくかわしているつもりだったが、潮下側の釣り人も長めの竿だったので、オマツリが多発するようになった。トモの釣り座ではそれを解く間、確実にマダイの釣果を伸ばしていたのだが…。
残り時間が30分になった頃、マダイを釣り飽きた顔なじみの釣り人の“ご好意”で、トモから仕掛を流させてもらえることになった。
残る投入回数は2回ほどだった。この時間帯ではエサが残り気味だったので、「220mまで流してやろう。」と考えていた。そして投入を開始したのだが、ラスト1/2の流しでは、200mほど流し込んだ時点で、左隣の釣り人が掛けたウマズラハゲの“アンテナ(角)”にボクの道糸が引っ掛かってしまった。
幸い10mほど先の出来事だったので、「回収しなくても、まだチャンスはあるかな?。」と思っていたのだが、ナ・ナ・何と、この状態で道糸が、「ビューン!」と、かなりの勢いで走りだしたのだ。
絡んで引き寄せられた分だけ糸フケが出ているので、高速で巻き上げると、この日一番の締め込みが伝わってきた。
そこから何とかアワセを入れるまでは成功したのだが、巻き上げ感が何だかおかしい。変な負荷が掛かっている様だった。
「穂先に道糸が絡み付いているのか?」と思い、見上げてみると、ウマズラが掛かっていた仕掛の、残りのハリが掛かっていたのだ。慌てて船長に声を掛け、それを外してもらおうとしたのだが、「もしかすると?。」と思い、穂先を振ってみると、あっさりと外れてくれた。
「あれ~っ?、ハリの絡みは関係なかったの?。」、「ということはリールの巻上げが止まっていただけなの?。」、「???」等々とが、瞬時に脳内に駆け巡った。そこで今度は、反射的に右手で道糸をつかんでの“引抜き”を開始したのだが…。
しかし、道糸をいくらか巻き込んだ時点で、抵抗感が消えてしまった。バラシである。回収した仕掛を確認すると、先バリの少し上が根ズレを起こして飛んでいたのだ。
「相手がマダイで根ズレを起こす確立はかなり低いハズ…。」、「引き具合からして最低でもメダイ、もしかすると今年のヒラマサ第一号だったかもしれない…。」
すんなりと掛かってくれれば、多少の余裕があって対処も出来ただろうが、不運が重なってどうしようも出来なかった。
そして勿論、ラスト2/2の流しでは何も起こらないままに、納竿の時間がやってきた。
■第一号は近いうちに…■
当日釣れたマダイは、一部の例外を除いて60cm~80cmの粒揃いだったが、腹を割くと白子&真子は未成熟だったので、第一波がこの白石グリに到着したばかりのようだ。しかし、これらが入って来たということは、待望の、ヒラマサの回遊も始まるハズ。
今回は、不運とボク自身のヘボさから、正体を確認することは出来なかったが、白石グリでの、完全フカセによるヒラマサ第一号はもうすぐ仕留められることだろう。水温の上昇と共に釣果はこれから上向く一方だ。