中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

完全フカセ ヒラマサ狙いの準備 ’17年版 「玄達瀬の巨マサ対策」編

2017-06-10 12:30:00 | 船釣りタックル&仕掛、戦略他
~前回から続く


■外道に気をとられるな!■

 玄達瀬では、磯魚やマダイ等、大して強く引かない魚たちを相手に、8号程度のハリスの仕掛を使い「これで充分だ。」とばかり釣り続けているうちに、突然、異次元パワーの引きに襲われて、「ハリス単体もしくは道糸ごと根ズレでフッ飛んだりすること」や、「道糸やハリスが単に力負けしてブチ切れたりすること」、「ハリ折れ、ハリ伸びが起こること」等が直接要因でのバラシに見舞われることがよくある。
 「バラシたら、太くしようかな?。」といった、後手に回るタイプの人も居る。だが、はっきり言って、よほどの食い渋りでも起こらない限り、玄達瀬のマダイ他の外道は10号以上のハリスを使っても普通に食ってくるから、そんな「外道類」に仕掛強度を合わせる必要など無いハズだとボクは思う。
 で、あるから、「“一生に一度きりの巨マサ”だったかも知れない相手を逃し、悔やんでも悔やみきれなくなってもイイのか?。」と、自問自答しながら仕掛けの太さを選んで欲しい。


■あまり頼りにならないドラグ・ワーク■

 「ドラグを効かせて…。」と考える人も居るだろう。しかし、ドラグを滑らす=道糸を出しながら引きをいなす余裕が果たしてあるのだろうか?。と言うのも、横方向に走るブリ族と違って、ヒラマサはアタリと同時に急速潜行を開始し、根と根の間や海溝部に走り込む習性があるからだ。そのうえ玄達瀬は、浅場であっても深場であってもヒラマサにとっては入り込み放題の地形なので、中型以下は兎も角、大~超大型を相手にした場合、「運を天(ヒラマサ?)に任せる」部分が多くなり、結果はヒラマサの走る方向次第となる。これが太仕掛であれば、ヒラマサとの勝負どころである、「最初の走り(ファースト・ラン)を強引に止め、頭をこっちに向けさせる」率が上がり、ついては釣り人側が以後も有利になる率が上がることに繋がるのだ。そのためには、大型の電動リールを使い、道糸10号を巻いて臨んで欲しい。そしてハリスは、特に巨マサに対する遭遇チャンス率が高めな前期であれば、万全を期して12号で臨むべきだと思う。実体験として、12号ハリスであっても、前期の巨マサ(らしき魚)の引きに、根ズレではなく、マトモにブチ切られたことがあるが、巨マサの引きとはそんなに強烈なモノなのだ。
 「自分のリールには、そんな太糸は巻き込めない。」という場合であっても、ギリギリのバランスではあるが、道糸は7号、ハリスは10号のセッティングで望むべきだ。ただし、リールの機種によっては、フルドラグを掛けて無理に止めようとした結果、バラバラに壊された例もあるので注意が必要だが…。


■怠れない細部のチェック■
 
 勿論、仕掛けと小物類についてのチェックが必要なのは言うまでもないことだ。しかしながら現実には、スナップサルカンのスナップや、恐らく何度か使いまわした結果だと思うが、中にはサルカン自体が飛んでバラす人も居ると聞く。ボクの場合は、スナップなしのベアリング入りスイベルの2号を使い、発泡ウキの交換時は道糸を切ってその都度結び変えることにしている。ハリスも大きな魚が掛かったりした場合や、3時間を経過した場合は定期的に交換しているので、結び目もフレッシュな状態をキープしているが、チチワ&スナップの組み合わせで連結している場合は、サルカン自体のチェックもさることながら、結びっぱなしによる、強度低下も考慮しておくべきだ。
 また、浮力調整用の発泡ウキが、割れて海水が染み込み易くなっていたり、欠けたり潰れていたりすると、他の釣り人と仕掛の浮力を合わせる際に苦労するし、好調に魚が掛かっていても、バラシで仕掛けが飛んでしまった後に新品を装着した途端に浮力が再現できなくなるから、こんなところにも気配りが必要だ。兎に角、玄達まで出てきて、こういった小物1個、たった数十円をケチって手痛い目に遭うのはバカらしいことと思うべきだ。
 発泡ウキと言えば、道糸の太さや水深の関係上、8番+8番W装着に+5~8番を加えたトリプル装着もあるので、より大胆に使う必要が出てくる。初めてこの海域に出る場合は、普段では考えられないような、遥か沖合まで流しても仕掛けが浮いたままになるので、不安になるが、それも「ここでの常識」と理解しておいて欲しい。



 補足として、潮流が速い際には、水流抵抗に泳力が相殺されるため、最初に頭さえこちらに向けておけば、リールの巻上げについてくることが多く、船下に来てから豹変し、牙をむいてくるパターンが多いが、潮の遅い日には走りたい放題となって、終始苦労させられるパターンが多く、労力は倍増する。そういったヒラマサの習性を頭に入れておき、当日の潮流と照らし合わせた心構えが必要であることも行け加えておく。



 前回~今回で述べた内容は、付き合いのある船長たちの意見とボクの実感と想像からの、「玄達瀬の2ヶ月」の傾向と対策だ。勿論、科学者でもなんでもない、ただキャリアだけが長くなってきただけの、ヒラマサ釣り好きが言うことであり、これだけこだわっていても、相変わらずバラシは続いている。であるから、頭の片隅にでも記憶しておき、釣行時の参考としていただけると幸いだ。
コメント
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