4月からチャレンジしてきた春の経ヶ岬沖釣行。6/16からの玄達瀬解禁を目前にして区切りの時期かやって来た。
■最後の望みが…■
今回は倉丸さんに乗って、シーズン後半になっても、まだまだ期待充分な経ヶ岬沖の白石グリへと向かった。気象庁の予報では「風は北東から、潮は南から」といった当日の予報だったので、「厳しいかも…。」と不安になりながらの航海だったが、現着するとビックリ。2日前まで「速すぎ」と言われた潮が殆ど動いていなかったのだ。
その様子から、船長がアンカー位置を数か所変更したが、後ろに出てから戻る「行って来い」の潮流のため、仕掛が真下から上がって来る状態に変化がないので、ここでの釣りを断念。一路中浜沖を目指す事になった。
白石グリとは違って、中浜沖はヒラマサのアベレージが下がり、メーターオーバーもほとんど出ない事から、「勢いに乗って、メーター・ジャストではなく、確実にメーターオーバーと言えるサイズを釣って、有終の美を飾る」との目論見が、もろくも崩れた瞬間だった。
「それでも、ボーズよりはマシだから、気持ちを切り替えて1日を楽しもう。」と、自分に言い聞かせつつ、転進する船に身をゆだねた。
■逆潮だが…■
仕切り直しで船長が中浜沖のポイントで魚探をかけるが、本命とされる西からの潮ではなく、東からの潮流がやや速めに差していたので、メインのポイントは断念し、過去の実績から東の潮でも大丈夫とされるポイントに投錨した。
魚探に映る魚影が薄かった事もあってあまり期待はしていなかったが、撒きエサが効き始めた2投目でハマチが掛かり、以後はハズレになるのは5投に一回程度で、アタリが出続けた。そしてヒラマサ登場。だが隣の話。こちらはマダイやイサギとハマチの大小ばかりだった。
■修正後■
ここまで送り出し量を20m、80mを流した時点で30秒の停止を入れて、そこから先は120m~150mの間のどこかで10mの巻き戻しを入れてタナ調整をしていたが、どうやってもヒラマサが出ないので、隣の様子をうかがう事にした。
「30mの送り出しで100mで30秒ほどの止め」といった流しのようだったが、もう一つの違いがあって、こっちの仕掛けが6mに対してあっちは10mだった。
「そうだったのね。」と、送り出しを40m、100mで30秒の止めを入れてみると、一発で中マサが喰ってきた。
■ワザとズラす■
そこから先は一旦喰いが止む時間帯を挟んだ後、イサギばかりが連発するようになった。そんな時でも高活性時だとそのイサギの層に割って入るヒラマサも居るので狙い続けるが、何らかの条件が悪い場合は、ヒラマサは違うタナに居る事も多い。当日も本命潮ではなく、そんな感があったので、タナをワザとズラすアプローチと採ってみた。これはイサギが掛かる地点を基準に、その手前の深みに入れる、もしくはその沖に入れる方法だ。
この時点では「送り出し30m」「100mで30秒の停止」を入れてから流していると、150m付近で喰ってくるのはイサギばかりだった。そこで「送り出し量を40m~55m」、「120~140mの間に一回の30秒停止」というパターンを組んで手前の深い層に仕掛を入れてみると、そこに居る中マサ他が登場した。しかし、しばらく経つとイサギに見破られてしまう。
そうなると今度は逆に「送り出し量を減らす」「停止位置を手前にする」「停止した後にリールのメカニカル・ブレーキを絞る」パターンを組んで潮下側に入れる調整をしていった。
隣にイサギが集中する中、他魚が掛かる率はボクの方が高く、位置的には「手前の深み」でアタる割合が多かった。但しヒラマサは少なかったが…。
そんな中「これは?!」と思った真下に突っ込むような引きにも遭遇したのだが、
正体はブリ族親子?のダブルでガッカリだった。
結局魚が掛かるペースは最後の最後まで変わらず、「5打数4安打」程度で続いていたが、イサギ、マダイやブリ族が多く、ヒラマサのサイズは中マサクラスが精一杯だった。
「大マサが出なかった」という残念さも無くはないが、自然相手の事なのでどうしようもない。そんな事よりも機転を利かせ、高い燃料を使って中浜に走り、一日を楽しませてくれた船長に「感謝!感謝!」である。