中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

秋の鷹巣沖 ~その1

2022-09-03 08:34:41 | 船釣り・釣行記

 晩夏から秋本番までの鷹巣沖は回遊しているロットによって、チビマサが入れ食いになったり、良型がじっくり狙えたりで、実際に入ってみないと様子が掴めない部分があるものの、ヒラマサと出会える確率自体は高い。

 この季節、運良く良型クラス以上に出会えたのなら、最高のバトル感が味わえる。と言うのは経験上、6~7月の産卵期から体力を回復させた秋季のヒラマサはコンディションが最高になるからだ。例えばボクの場合だと、春季の白石グリであれば、1mチョイ程度なら8号ハリスでゲットする自信はあるが、秋季の鷹巣沖ではの自信が10cm落ちた90cm台前半になるほどにパワーの差を実感しているのだ。

 「玄達瀬が禁漁になっても落ち着いていられない!」そんな鷹巣沖へと例年通りに転進し、ボクのチャレンジが始まった。

 

■ドボン潮の中■

 

 いつもの晴海丸さんに乗船し、現地へと向かった。前日も釣行しており、80cm級が出たらしいので、期待は持てそうだが、何しろ潮流が遅く、アタリが取り辛い状況だったそうだ。そして現着し第一投。船長の説明通り、計測するのもダルくなるようなドボン潮になっていた。

 

●60mあたり18分弱●

 足下の水深は65m前後だったので、かなり焦れるが、それでもリールのカウンターで60mを超えたあたりから徐々に潮の動きがみられる様子だった。そこで、発砲ウキの6番を装着し、送り出しを15m、60mで30秒間の停止を行い、以後は30m出るごとに5mの巻き戻しを入れるパターンで流し始めた。

 そして120mで回収すると、エサが残っていたので、一旦停止の位置を80mに変更すると、以後は残ったり、盗られたりを繰り返していたので、このパターンを中心に流し続けたが、アタリはなかなか出てくれなかった。

 そうこうしている内に釣友が80cm前半サイズをゲット。何しろ一流しで30分ほどかかるので、序盤だというのに既に焦りはMAXに達していた。

 時間が経過し、‶やや”の前置きが付くが、80m辺りで流速が上がり始めたのと同時にエサが盗られるばかりになった。それを受けて発砲ウキを7番に換装すると共に流すパターンを変更した。上潮にエサ盗りが出てくる様子はないので、送り出しは50mとして60mまでラインが出た時点で1分間の停止を行い、以後は20mごとに5mの巻き戻しを行って、120mまで流していった。

 このパターンで流した2投目、115m付近で待望のアタリが出て、アワセを入れたが、結構なサイズ感を伴っていたので慎重にやり取りを開始した。しかし、極力ラインは出さず、ラインを引き抜いて頑張ってみたのだが、途中でフッと軽くなってしまった。回収して確認すると先バリの手前でスレ痕は無くブツリと切れていたので、根ズレではないように思える。例年通りこの地区にやって来るアレ=ボク自身はサメかも?と思っている正体不明魚か、ヒラマサであれば発揮されたフルパワーに完敗した瞬間だった。

 

■待望の1本!■

 

 失意の中、アプローチを続けていると、事態は好転し、気付けば底層の流速がわずかだが、一段上がっていた。

●100mあたり15分と少し●

 エサの盗られ具合から発砲ウキを8番に上げて、送り出しは40mとして50mまでラインが出た時点で1分間の停止を行い、以後は20mごとに5mの巻き戻しを行う事を想定していた。

 すると、70mで5mの巻き戻しを入れた直後=68mでアタリが出てくれた。合わせた後の走りと重量感から良型と判断して慎重にやり取りを開始した。1本目のバラシではラインの引き抜きで失敗したため、その時よりもほんの少しドラグを緩めた状態で、竿を起こす時に右手の親指でスプールを押さえ、それを開放しながら竿先を下げる方法でポンピングを開始。すると、ファーストランをウマくしのぐ事が出来た。

 この魚が掛かる直前にアンカー方向に潮が流れつつあったので、距離を取ろうと船尾方向に後ずさりしながらやり取りをしていたが、心配が現実になり、残り30mを切った辺りでウンともスンとも動かなくなってしまった。

 そこですかさず、船長がアンカーロープをゆっくりと引き上げてくれた。すると、その動きにビックリしたのか、ラッキーにも魚が逆方向に走ったらしく、アンカーへの絡みが解消した。そこからやり取りを再開したのだが、「アンカーロープにハリスがスレて傷付いていないか?」と、ヒヤヒヤしながらのやり取りだった。そして何とか無事にネットイン。秋の鷹巣沖では、そこそこ大きめと言えるサイズをゲット出来て、ホッとした瞬間だった。

●90cm●

■続くもポツリポツリ■

 

 その後は中小型のマダイのアタリをチョロッと拾う中、ようやく得た大きなアタリは仕掛の弛みを取る前に出てしまったので、ハリが外れてサヨナラとなった。

 何しろ全般的に緩くなったり少し持ち直したりという潮流だけに、シビレが切れそうなタイミングになって、やっとアタリが出る程度だったので、張りを入れる等、仕掛操作のタイミングの取り方が難しく、途中でブリ族も顔を見せたが、次の1本は中々出なかった。

 時は進み、送り出しを50m、80mラインが出た時点で1分の停止を入れている時だった。エサ盗りが穂先を揺らしたので、「次の流しでは10m手前の70mで停止させてみよう。」と考え、それを実践すると、ドンピシャでアタッてくれた。

 だが、上がって来たのが、「ブリ族とのハイブリッド?」と思わせるような色ツヤだったため、一時はカウント外になったしまった。しかし、締めてからよく見ると正真正銘のヒラマサだと分かり、一安心した。(持ち帰って身もチェックしたがちゃんとしたヒラマサだった。)

 

●一瞬、ハイブリッド?と思わせられた中マサ●

 そして最終段階になっての一発は無いままにこの日の釣りが終了した。

 

●左列が私の釣果●

 

 若狭湾とその周辺部では今年、潮流が速い日が多かったため、ボク的にはそれに押されて鷹巣沖辺りに大型が入っているように予想している。まだシーズンインしたばかりのハシリの状態、しかも超ユルユルの潮流下で4回のアタリを得た事は今後に期待が持てる証になるだろう。今後もこの地でのボクの記録である、101cm超えを目指して釣行は続く。

 

コメント
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