都月満夫の絵手紙ひろば💖一語一絵💖
都月満夫の短編小説集
「出雲の神様の縁結び」
「ケンちゃんが惚れた女」
「惚れた女が死んだ夜」
「羆撃ち(くまうち)・私の爺さんの話」
「郭公の家」
「クラスメイト」
「白い女」
「逢縁機縁」
「人殺し」
「春の大雪」
「人魚を食った女」
「叫夢 -SCREAM-」
「ヤメ検弁護士」
「十八年目の恋」
「特別失踪者殺人事件」(退屈刑事2)
「ママは外国人」
「タクシーで…」(ドーナツ屋3)
「寿司屋で…」(ドーナツ屋2)
「退屈刑事(たいくつでか)」
「愛が牙を剥く」
「恋愛詐欺師」
「ドーナツ屋で…」>
「桜の木」
「潤子のパンツ」
「出産請負会社」
「闇の中」
「桜・咲爛(さくら・さくらん)」
「しあわせと云う名の猫」
「蜃気楼の時計」
「鰯雲が流れる午後」
「イヴが微笑んだ日」
「桜の花が咲いた夜」
「紅葉のように燃えた夜」
「草原の対決」【児童】
「おとうさんのただいま」【児童】
「七夕・隣の客」(第一部)
「七夕・隣の客」(第二部)
「桜の花が散った夜」
古代より赤い色には邪気を祓う力があるとされ、例えば墓室の壁画など呪術的なものに赤い色が多く使われています。
神道は稲作信仰を基盤として持ち(田の神など)米はとても価値の高い食 糧と考えられてきました。このため、古代には「赤米」を蒸したものを神に供える風習があったようなのです(現在でもこの風習は各地の神社に残っている)。その際に、お供えのお下がりとして人間も赤米を食べていたと想像されます。
「赤飯」は文字通り赤い色をしたご飯のことで、「セキハン」、「アカマンマ」あるいは訛って「オコマンマ」とか呼ばれています。
現在は、もち米と小豆とその煮汁を混ぜて蒸し、赤い色をだしますが、その昔は「赤米」と呼ばれる赤い米を使って作ったので、色が赤かったのです。
この「赤米」というのは、わが国が稲作を始めたころに栽培していた、非常に原始的な米の品種で東南アジア原産です。
米の源流をたどると、インディカ種とジャポニカ種にたどりつく。インディカ種は赤っぽい色をしており、ジャポニカ種は白である。縄文末期に日本に初めて渡ってきた米はこの2種の中間の種類で、ちょうど赤飯くらいの色だったようです。
今ではわずかに、琉球列島や九州・四国の南部地方に残っているだけです。
このように、極めて古い品種のために、遠い先祖を祀(まつ)って祝う日などには、この「赤米」を炊いて先祖の霊に供えるという習わしがあったのです。
ところが、次第に「赤米」を栽培しなくなり、「赤米」の変わりに 「小豆」で色をつけて赤いご飯を作り、それを供えるようになったのです。「赤飯」にゴマを乗せるのは白いご飯を赤くしたことを神様にゴマかすためだそうです。
今では、先祖の供養だけではなく、めでたい特別の日には赤飯を炊いてお祝いするようになりました。
ちなみに、江戸時代には、お祝いの「赤飯」に対して、葬礼の時には「白い強飯(こわめし)」を用いました。
ところで、東南アジアでは、今でも「赤米」が栽培されていて、太平洋戦争当時、日本軍の兵士たちは、その米を炊いて、日本の「赤飯」を偲んだということです。
おまけの小ネタ
北海道では「小豆(あずき)」のことを「小豆(しょうず)」と呼び ます。赤飯に入れるのは「小豆(しょうず)」ではなく「甘納豆」です。(十勝だけかも・・・)
したっけ。