都月満夫の絵手紙ひろば💖一語一絵💖
都月満夫の短編小説集
「出雲の神様の縁結び」
「ケンちゃんが惚れた女」
「惚れた女が死んだ夜」
「羆撃ち(くまうち)・私の爺さんの話」
「郭公の家」
「クラスメイト」
「白い女」
「逢縁機縁」
「人殺し」
「春の大雪」
「人魚を食った女」
「叫夢 -SCREAM-」
「ヤメ検弁護士」
「十八年目の恋」
「特別失踪者殺人事件」(退屈刑事2)
「ママは外国人」
「タクシーで…」(ドーナツ屋3)
「寿司屋で…」(ドーナツ屋2)
「退屈刑事(たいくつでか)」
「愛が牙を剥く」
「恋愛詐欺師」
「ドーナツ屋で…」>
「桜の木」
「潤子のパンツ」
「出産請負会社」
「闇の中」
「桜・咲爛(さくら・さくらん)」
「しあわせと云う名の猫」
「蜃気楼の時計」
「鰯雲が流れる午後」
「イヴが微笑んだ日」
「桜の花が咲いた夜」
「紅葉のように燃えた夜」
「草原の対決」【児童】
「おとうさんのただいま」【児童】
「七夕・隣の客」(第一部)
「七夕・隣の客」(第二部)
「桜の花が散った夜」

まず、「立春(りっしゅん)」を考えなくてはなりません。「立春」はは二十四節気のひとつ。毎年2月4日ごろ。平成25年も2月4日です。
また、この日から雨水までの期間も立春という。『暦便覧』には「春の気たつをもつてなり」と記されています。この日から立夏の前日までが春とされ、その最初の日のことです。
また、立春の後で初めて吹く南よりの強い風を春一番といいます。
立春の早朝、禅寺では門前に「立春大吉」と書いた紙を貼る習慣があります。「立春大吉」の文字は縦書きにすると左右対称になり、厄除けや災難除けのまじないとされています。
そこで旧暦(太陰暦)のお正月ですが、1月1日はだいたい立春の前後になります。
通常は立春より旧暦1月1日の方が前になりますが、稀に立春の方が旧暦1月1日より前になることがあります。
今年平成25年の旧暦(太陰暦)元日はグレゴレオ暦(太陽暦)2013年2月10日です。「立春」のほうが元日より早いことになります。これを年内立春といいます。
旧暦(太陰暦)において、毎年元日がずれるという問題があります。
問題点の第一は何かというと、「ひと月の日数」なのです。
実は旧暦の基本となっている月の満ち欠けは「おおよそ30日」といわれますが、正確には「約29.5日」と端数がつく周期なのです。
1ヵ月は29.5日では暦になりません。
そこで昔の人は「大の月」「小の月」という工夫を考えました。
つまり、0.5日の端数が出ないように端数の切り上げと切捨てで、1ヵ月が30日の「大の月」と29日の、大、小、大、小…と交互に繰り返すことで対処しようとしたのです。二四六九士(にしむくさむらい)と「小の月」を覚えましたね。
なるほど、これなら0.5日の端数も問題ありません。
実はこの「29.5日」という数字もあくまで平均値であって、実際の月の運行は細かく見ていくとその月ごとに微妙に長かったり短かったり、変化があるのです。
おおむね、「29日6時間35分」から「29日19時間55分」の間です。
昔の人は困りました。月の公転周期は、機械のように正確なわけではないのです。
そこで、またまた昔の人は考えました。つまり、大、小、大、小…と単純に交互に並べるのではなく、「大、大、大、小…」と、大の月を2、3回続けたり、逆に小の月を何回か続けたりすることで、月の運行の長短のズレを1日単位で調整したわけです。
しかし、まだ問題がありました。ひと月が平均29.5日ですから、かける12ヶ月で354日となります。
29.5 × 12 = 354
354日では、太陽暦の365日と比べると、11日ばかり足りません。
昔の人はこう考えました。
「一年で11日ズレますから、3年で33日、つまりほぼ1ヵ月分。だったら、3年ごとに足りない1ヵ月分を増やせばいい!」
つまり、3年ごとに「1年が13ヶ月」という年を設けることにしたのです。
といっても、12月の次に「13月」がくるわけではありません。「同じ月を2回つづける」というやり方でした。
たとえば、普通なら「1月、2月、3月、4月…」となるところを、「1月、2月、2月、3月、4月…」という感じです。
このように一回余分に繰り返される月のことを「閏月」といいます。ですから、上の例では2回目の2月は「閏2月」といいます。
こうして、立春の前後半月以内に元日を持ってくるように調整したのです。
ですから、元日には「初春」、「迎春」、「頌春」、「新春」などと書かれるのです。
旧暦時代の名残だったのです。
したっけ。