先週の金曜日に『元弟子』二人を連れて飲みに行った。
色々な事が有って、僕自身の問題も重なって、不幸な状況を招いてしまった。
まぁ、そう云った事も、今になってみればどうでも良くなった。
一番良かったなと思うのは、その『元弟子』達と、心を開き合えた事。
そのせいか?
今週は、何か肩の荷が一つ下りたような感覚になっている。
この間、一つだけ僕が主義として曲げないものを『弟子』達に説いた。
それは『挨拶』
子供の頃から、これだけは厳しく育てられた。
僕は『弟子』達を集めた部署を作った時の最初に、「挨拶は必ずしなさい」と、言った。
困った事に、一番弟子は気に入らない事が有るとその「挨拶」をしなくなる。
本当に子供並みの精神の男だった。
そう云う時は、わざと傍に寄って行き「おはよう」と僕から声をかけていた。
理由は簡単。
『挨拶』をされて、気分が悪くなる人はまず居ない。
居たとしたら、その人はまともな人じゃない。何処かおかしい人なのだ。
『挨拶』をされた時に、嬉しく思う事もあるでしょう。
間違いない事は『挨拶』によって、「この人は敵じゃない」と感じるものなのだ。
朝は「おはようございます」、帰りは「お先に失礼します」。
製造部門の現場に行って、忘れてはいけないのが、この『挨拶』。
知らない人でも構わないから、とにかく大きな声で元気よく『挨拶』する。
僕はこれでかなり得をしている。
そして笑い話。
僕が部署を出た後に、用事があって本社に行った時の事。
一番弟子が、自動販売機で飲み物を買おうとしているところに、僕が通りかかった。
奴は、僕に気がついたのか?
お金を入れたまま、何処かに隠れるような真似をした。
余程、遭遇したくなかったのでしょう。(笑)
そんな子供並みの行動を、以前からする男だったので、笑って見ていた。
通り過ぎる時に、勝手に僕が飲み物のボタンを押してやろうかと思ったくらい(笑)
その日は気づかぬふりをして、通り過ぎた。
そして、別の日にまた奴を見つけた。
そっと近付いて、低い声で『久し振り~ぃ、元気にやってるか?』と、
声をかけたら、奴はびっくりしていた。
そして『挨拶くらいしろ!』と肩を叩いて通り抜けた。
『そんな事もあったよなぁ・・・・なぁ?』
それを聞いた二番弟子が大笑い。
『想像がつくから、面白い・・・・・』
一番弟子は、昔と同じように口を尖らせる。
こんな事も、やっと笑い話に出来るような関係に戻ったのだった。
僕は最後に
『いいか、自分の子供にも挨拶だけはきちんと教えろ。
「おはよう」「さようなら」だけじゃねぇぞ。一番大事な「ありがとう」という言葉も教えるんだぞよ』
と、偉そうに言った。
もしも僕が挨拶をしない人がいるとしたら、それは僕に嫌な思いをさせた人でしょう。
いや・・・・それでも、僕は嫌味だから逆に『挨拶』してやるかも知れないですね(笑)