気が付けば5月も下旬。
ついこの間まで、一生懸命稽古をしていた芝居の公演も終わって、
早くも1か月が経過した事になる。
昨日は『ミュージシャンの街・高円寺』北口の通称『純情商店街』に有る、
1978年に開店した、ライブハウス『稲生(いなおい)座』に出かけて来た。
出演者は、東北復興プロジェクトで知り合った『やなぎ』、
そしてもう一人は、高円寺で『炎の雫』というライブバーを営む、
音楽プロデューサー兼、ミュージシャン『水野たかし』。
この二人との出会いなどは、以前の日記に書いてあるので、
気になる人は覗いてみてください。
☆ヤナギライブ@高円寺『炎の雫』
http://blog.goo.ne.jp/ug_d35_sky-gray/e/7b8fdfb0117ef11693226dd950ebcfbb
☆高円寺:『炎の雫』
http://blog.goo.ne.jp/ug_d35_sky-gray/e/90ca71ae8bfc6fd03fc46e39fe2dd470
高円寺の北口をブラブラ歩いたのは、本当に久しぶり。
商店街の奥まで歩いたのは20代だから、30年以上も前の事になる。
当たり前のことだが、その頃の店で残っている店は数少なく、
例外なく、飲食関係の店は殆ど入れ換わっている。
それでも、昔の雰囲気は今でも変わらず残っている。
こんな町に住んだら、また楽しいだろうなと思う街である。
杉並区と言うのは東京の中でも、とりわけ面白い区だと思っている。
まず、鉄道が北から西武新宿線、JR中央総武線、京王井の頭線が通り、
それが東西にほぼ並行して走って居る。
西武新宿線は東から下井草、井荻、上井草と3駅あるが、そもそも西武線は
杉並区民にとって交通機関としての印象が薄く、都心に出る時には、
殆どの人がバスでわざわざ中央線の駅まで行って、利用するほど。
井の頭線は吉祥寺と渋谷を結ぶ人気路線で、
永福町、西永福、浜田山、高井戸、富士見台、久我山と6駅もあるのだが、
杉並区の高級住宅街の浜田山には各駅停車しか止まらず、
この路線の沿線は、これと言った特徴が無く街の印象も薄い。
その点、中央線の高円寺、阿佐ヶ谷、荻窪、西荻窪はそれぞれ特徴が有って
住んでいる人の『人種』もたったひと駅で、だいぶ様変わりする。
高円寺の『人種』はミュージシャン系の人が多い事かな?
小さなライブハウスや、スタジオが点在している事も手伝って、
必ずと言って良いほど、ギターを担いで歩いている人間とすれ違う。
まぁ、それについてはまた改めて書きましょう。
さて今日のライブ。
最初は『ヤナギ』。
約1年半ぶりに再会して、東北の復興状況などについて色々と話をしたけど、
『今年も東北へ行くよ・・・・』と話をしてから、ライブが始まった。
彼の唄は、ウディー・ガスリー等のアメリカンフォークを彷彿させる。
唄に心が宿り、そのエネルギーが伝わってくる感じ。
マイクなんか無くても良い、芝居に通じる『ライブ感』のあるミュージシャンです。
そして『水野たかし&カンパニー』。
水野さんは昨年末に脳出血で倒れられて、暫く静養されていたんだけど、
その間に、今まで突っ走ってきた人生のスピードを少し落とそうと、
考えていた時に、千葉の外房に物件を見つけて、そこへ移る事にしたらしい。
そんな訳で月一回のレギュラーだったバンド『水野たかし&カンパニー』も
今回が取り敢えず、最後のレギュラーライブになった。
この間もそうだけど、毎月やってるから何時でも行けると思ってたら
結局、最後のステージになっちゃった。
水野さんの音楽は『ウェストコースト』の匂いがプンプンする感じ。
それでも、CS&Nやドゥービーのようなコーラスを聞かせる感じでもない。
音楽志向が、70年代のアメリカンロックと言う感じかな?
誰かに似ていそうで、誰とも似ていない・・・・・個性が有るミュージシャン。
良いライブでした。聞いていて心地良かった。
何処か癒され、どこかその存在感に憧れる。
知りあってまだ2年足らずだけれど、水野さんと会うといつも
『あぁ…こう云うオヤジになりたい』って、いつも思う人。
これからもずっと付き合って行きたいと思う一人です。