今日も昨日に続いて30度を越える暑さ。
休みの日は、窓を開けっ放しにして扇風機で過ごせるのだけれど
平日は出かける時に窓を締め切るので、部屋の中に熱気が籠ってしまう。
そんな訳で、平日はエアコンを使わないと、流石に夜は眠れない。
そんな訳で夕方7時に帰宅してから夜中の2時までエアコンの世話になる。
実は定年後の身の振り方を色々考えているのだけれど、なかなか決まらない。
技術者としてのプライドをズタズタにされ、人として扱われて居ないから
心が壊れちゃって、やっと元に戻りつつあるけれど、
最近また、何となくおかしくなってきたりで、技術系の仕事をやる
自信と言うか、気力が湧いてこないのです。
そんな中、僕の状況を知っているある御仁が話をする時間を作ってくれた。
まだ結論が出せずに、迷っているのを知っての事。
その御仁が切り出す。
『で・・・、どうするんだい?』
定年後の仕事をどうしようか?迷っている僕は
『自分の気持ちが、安定しないと次に進めない』
と正直な気持ちを話した。
するとその御仁がこんな事を言う。
『良い塩梅』って言う言葉を知っているか?と・・・・
ガチガチに全てを決める必要はない。
適当なところで肩の力を抜いて、取り敢えずやってみるような・・・
そして、
『良い塩梅』で物事をやるのが、芸術家なんじゃないのかい?
芸術家とは僕が芝居をやったり、音楽やフラワーアレンジメントに
興味を持ってやっている事からなのだけれど、ちょっと照れ臭かった。
アンタは芸術家のような感覚で結果がどうなろうと、取り敢えずで始めて、
色んな事を『良い塩梅』に結果を出してきたんじゃないのか?
と、僕に話をしてくれる。
迷ったら、思い切ってやってみたほうが早いということ。
どうなるか判らないけど、とりあえず手をつけやってみる。
やる気さえあれば、後は周りが何とかしてくれる。
全てを知っている必要もない。判らないなら回りに頼ればいい、
判らないことを『判らない』とハッキリすることが大事なんだ・・・と仰る。
何だか、どこかで聞いたことがある言葉だな・・・って考えたら、
何のことは無い、僕自身が『弟子』に言い続けてきたことだった。
そして、もう一つ
『今まで、自信満々でやって来ていたんじゃないのか?』と・・・・
これはどういう意味だか?ちょっと判らなかった。
今の僕が何処か自信なさそうに見えるからなのかも知れません。
逆にそう云う態度が、他人との軋轢を生むと言う事なのか?・・・・
そういった具合で疑問を投げかけたり、時にはハッキリと意見を言う。
そういう話をしている時でも、その御仁の目は、凄く優しかった。
ずっと僕の目を見ながら、ゆっくりと穏やかに話をしてくれる。
何だかこの人は、こうやって人を取り込んで行くんじゃないか・・・って。
人間的な部分で凄く興味がある御仁。
先行き、この御仁と何かの形で関わるかも知れないけれど、
少なくとも今は、今後の僕の人生観や、考え方に
何らかの影響を与えそうな御仁に出会った気がした。
でもなぁ・・・
やっぱり、技術的な仕事はもういいかなぁ・・・・。
そう思う気持ちが、今は意外と強くて、友人の誘いにも躊躇してしまう。
もう、他人に合せるのではなく、マイペースでのんびりと生きて行きたい・・・・
という気持ちのほうが、今は支配的な気がする。
一区切りつけた心の病は、カウンセリングこそ一旦止めたけれど、
思ったより深い傷を負っているみたい。
技術者としてのプライドをズタズタにされ、
どこか人を信用するのが怖くて、前に進めない自分がもどかしい。