サッカーチームのメンバーから、ちょっとした相談を受けた。
高校3年生の娘が居て、フットサルに何回か来ていたので
顔もよく知っている娘さんの事についてだった。
高校では女子サッカー部に入っていたらしいけど、
いつからかギターを買って、バンドを始めたらしい。
ギターを買う時も相談に乗ってやったし、今は使っていない
ギターアンプを貸してやっている間柄。
卒業後は、僕も知っている某大学の音楽応用学科に行きたいと、
先は音響関係のプロデューサーに就きたいと言い出したそうだ。
彼にすれば、たいした受験勉強もしないで安易に入れる学校に行った処で
金ばかりかかって、何も身につかないのではと思うそうだ。
それで、かつてそう云う業界に居た僕に相談をして来たという訳。
ハッキリ言って、音響や照明をやりたい人は沢山居る。
ところがあの業界は定年など無いから、上に行くには相当な努力が居る。
音楽関係などは特に厳しくて、誰でも食って行けるものじゃない。
そんな事をやりたいから、そう云う学校へ行って教わる・・・・
この時点ですでに出遅れている。
別に音楽業界だけの話じゃない、僕の仕事でも同じです。
学校で教わった事が役に立つのは、会社に入って勉強をし始めてから
『あー、あれってこの事だったんだ』って気がつく。
気がついた途端に、面白くなって更に勉強する。
どれだけ好きか?どれだけ一生懸命になれるか?
で、仕事に対する考え方、取り組み方も変わるものです。
実際、僕もそう云う仕事に巡り合ったからこそ言える事ですからね。
楽な道を歩むのは悪い事じゃない。
見方を変えれば『安定して居る』、『失敗が少ない』でしょうからね。
ただ、そう云う道ばかり歩いていると、坂道は登れない。
平坦な場所から見える景色は、誰にでも見えるものなのです。
山登りの達成感は、一生懸命に昇った後に待っている、
山の裏側の景色を見た時だった・・・・
スキーでも、頑張って急斜面を転びながらも必死になって降りて来た後に、
緩斜面に出たら急に余裕が出来て、上手に滑れるようになったりするものです。
かつてやっていたウィンドサーフィンでも、強風の中で全く乗れなかったけど、
その後にちょっと緩い風になった途端に、急に乗れるようになった・・・・
どんな事でも、厳しい環境を経験する事は、大事なことだと思ってます。
楽な道を選ぶのは、つまらないと思って生きて来ましたからね。
メンバーの娘さんも、好きな事をやってほしいなと思う反面、
何処かで気合を入れて頑張らないと、何をやっても一緒だよと言いたい。
良く言うでしょう。
『夢は見るものではなく、叶えるもの』
そのために、どれだけ頑張れるか?だと思います。