春夏秋冬ライフ

四季の変化に向き合い、目の前に起きる様々な出来事を目の丈で追ってみた。

北の大地へ、大草原に馬

2008-09-20 16:51:00 | 北海道旅行
◇納沙布岬から、海岸線を釧路方面で

列島を台風が縦断し、九州から関東へ各地に浸水騒ぎがする中、北海道は全くその影響もなく昨年に引き続き道東を中心に走り回った。抜けるような青空に果てし無く真っ直ぐ走る道路、信号も少なく、僅かな車に、思い切り走れる解放感に浸ることが出来る。大都市は別にして渋滞の渦に巻き込まれることなく、時には地元ナンバーから後方から煽られることがあれば、「お先にどうぞ」とゆとりを持ったのんびりとした走りが出来る空間がとても気分が良い。

日本の最東端の根室半島の納沙布岬から、海岸線を釧路方面へ向かって爆走中、広大な草原に馬が放牧され、そののんびりした姿に車を道脇に停めて写真を撮る。殆ど車も人のいない自然の環境の中に、マイペースに草を食べ、自分の世界に浸っている。
油絵を見るような、この広漠たる世界に、豊かな大草原にのんびり過ごす馬の世界に、しばし時間を経つのを忘れ、見入ってしまった。
1日を時間刻み、分刻みにすり切れ、刺激的な世界に身を置いている毎日に、こんなのんびりした空間があるのも、北海道であったりする。
国道44号線が海岸線から樹木に覆われた内陸部に入ると、2~3頭の鹿の群れが、目の前を悠然と横断する。「あれ~鹿だ~」と車内はにわかに騒然とするが、そそくさに道脇の繁みに入っていく、その姿に真っ白い尾の部分が可愛いかったと、生きた動物の出会いに感動もあった。

◇日高牧場で

自然に包まれたあの広大な大地と何処まで続くのか、あの果てしない道。車で思うがままに走り回る痛快さは一度行ったら、もうやみつきになる懐の深い北海道なのである。
写真は広い牧場を馬の群れが、野草を食べるのどかな風景が目にとまり、自然の大地とそこに生きる動物達の姿に安らぎさえ覚え、しばし車を止めて、見入った日高牧場だった。
過去の写真を整理し、回った土地、思い出の名所を地図に描いてみた。
道東、道央、道北とくまなく回ったと思えども、地図上でトレースしてみると僅かな"しみ"程度のもので、その懐の深さを思い知らされる。
元気さが続く限り、あの広大な土地を走り回り、全道を回る、そんな夢を果たしたい。


甘~い匂いが、立ち込め

2008-09-15 15:42:00 | 晴耕雨読
◇甘~い匂い漂う
近くの農園は梨もぶどうも殆ど、摘み取り収穫は終わったようだ。
この時期に我が家のM果樹園は甘~い匂いを周辺にまき散らし、庭に面する部屋にも風の流れで田漂い、何時でも取り入れ出来る時期を迎えている。
しかし、その収穫を孫娘達と一緒に甘受したいと、そのままにしている。
今年は病気もあって、昨年よりもちょっと収穫は落ちているが、その匂いに誘われ、葉っぱを食べに虫も来襲している。

数年の栽培経験にフクロがけがこの虫や鳥の来襲から守ってくれるようである。
フクロに掛からない僅かなものは試し取りして、一つ、二つと摘んで採ってしまった。
それが徐々にエスカレートし、「まあ取り入れ時期に全部でなくてもいいや」と袋ものをサンプル採取してしまった。


ご覧のような黒の色艶、食後のレザートに食べてみる。
種有りは、少々かったるいが「ん~ん甘い」。この一時に収穫までの逞しく育てるプロセスも楽しいが、この自然の恵みを直に味わえる瞬間が至福の時である。
さあこれで孫達を迎える動悸付け、舞台装置は出来あがった。

◇皆で収穫

朝から生憎の雨、子供家族全員集まり、いよいよブドウの収穫である。この収穫にカリン姫も「わ~い、ブドウがりだ~」と楽しみにしていた。この取り入れ前に暫く旅行に出かけ、ブドウは取り入れを待つようにスタンバイしていた。
廻りの農園や我が家と同じように家庭で菜園しているブドウも既に取り入れは終了しているが、芳しい匂いに虫や鳥の格好のエサになってしまうのではと余計な心配もしていたが、遂にその日を迎えた。

◇小分けして近所に
こうして熟成まで冬の間から、肥料まきに始まり、剪定、種落としに続き、夏を迎えそろそろ色付が始めるころの袋掛けと、日増しに逞しく育つブドウと共に約半年間は成育の楽しみにしていた。それが、数時間で瞬く間に終わってしまうが、この甘さを喜んで頂ければと小分けして、子供達と僅かな量をご近所に配れるぐらいにそこそこ採れていた。

子供達と一緒にきたワン公もこの甘い匂いに誘われ、私も参加させてよと、ちゃっかり、テーブル脇に首を出し、ペロリと舌を出して失敬していた。
どたばたしながらこの収穫日も滞りなく、何とか終わった。

若宮神社例祭

2008-09-09 11:40:00 | 祭り
◇若宮神社例祭
長い長い猛烈な酷暑が続いたと思いきや、今度は雷鳴轟き、バケツをひっくり返したような激しい降雨、じとっ~と来るような高湿度の空気に、逃げ場もなくただただ汗をかき、じーと我慢するしかなかった。未だ暑さの余韻を引きづりながら、暦は既に9月、近くの若宮神社はご覧の通り、提灯を沢山ぶら下げ、舞台装置で着飾り普段静かな境内も、賑やかになる。


舞台では古来の伝統文化、お神楽や人集めにカラオケをやっていたが、何となく音が絞られ静かで遠慮ぽくやっている。こうした祭り、催しに無理解な近隣住民のクレームを意識してのことか、何となく祭りに盛り上げを欠いているようにも見えた。


祭りの初日の夜、孫娘と一緒に神社に行ったが、出店の前では呼び込みの掛け声だけが響き、人での少なさに商売あがったりか、暫くしてバタバタ片付け始めた。
この日のために、鍛えた自慢の喉を披露するため、厚化粧のおばさんが、一生懸命、振りをつけ、演歌に一人酔って、歌っていたが、ステージの回りには子供達が4~5人、中には走り廻っている子も居るぐらいに盛り上げに欠けていた。
まあ、初日であるから、明日の日曜日にかけるのかなと思いつつ、二日目は夕方から雷と激しい雨で、お祭りどころではなかったようである。神社から僅かなお神楽の音はかすかに確かめられたが、こうして季節の風物詩は終わってしまった。
何もなかった時代に祭りは子供心にワクワクしたが、刺激的な遊具が溢れる時代にこうした祭りは子供達もなびかなくなってしまったのであろうか?

◇神輿の宮入
「せいや・せいや」掛け声勇ましく町じゅうを練り歩いた神輿が熱気を抱えたまま、神社に返ってくる、所謂神輿の宮入である。


「ドンドコ・ドンドコ」揃いの半天に捩じり鉢巻きの威勢の良いオバチャン軍団が、大小数個の太鼓の連打で打ち鳴らし、神輿を迎い入れる。
先程の「せいや・せいや」の掛け声と、太鼓のリズムがどちらともなく一つのリズムに合わせ、神輿の担ぎ手と太鼓のリズムが一体感を生み、神社の境内が興奮の坩堝に入り、自然と熱くなっていく。
先導役に誘導され境内を揺さぶられた神輿が、狭い境内をローリングしながら、神輿宮入前から始められたお神楽の縁台の前に誘導される。
「チャンチキ・チャンチキ」の音に合わせ、狭い舞台に乱舞していた、おきつねさまが、欄干から身をよじり出して、神輿にエールを送る。
最高潮に盛りあがった神輿は神殿の前で、掛け声は止まり、台座の上に乗せられる。
先程まで生き物のように暴れ廻っていた神輿は魂を抜かれた別人のように静かな置物の姿に戻る。
祭りの直前に台風を迎え撃ったが、 さしたる被害もなく、豊作の成就に感謝しての祭りであったのだろうか・・・。

◇米作りとその収穫に感謝
夜TVで浅田次郎作品の「輪違屋糸里」が放映された。
普段余りTVは見ないが、新選組でついつい見てしまった。
京の輪違屋のお抱え糸里と土方歳三との対話の中で、糸里から「多摩ってどんな所」と聞かれ「豊かな米所」と土方が応えたように聞き取れた。
幕末、否それ以前から、伝統の米作りとその収穫に感謝した土地の祭りの祝い事が意外な所で重なり、その間の台詞のやりとりが、妙に印象的であった。

ようこそ松崎家の世界へ

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