春夏秋冬ライフ

四季の変化に向き合い、目の前に起きる様々な出来事を目の丈で追ってみた。

どんどん・どんどん とことん とことん』

2015-09-24 06:53:00 | 多摩の四季

猛暑も続いたが、連続降雨でその暑い夏も何時の間にか
終わり、秋がやってきた。
連日、その酷暑に耐え忍び、喘いでいたことも、遠い昔の
ように記憶の中から飛んでしまう。
季節を告げる代表選手、手入れの届かない土手に真っ赤な
彼岸花一際目立ち、存在感を示している。

『どんどん・どんどん とことん とことん』
あれ!!何処かのCMではないか

若宮神社から軽妙な太鼓の音が響いてくる
この音と共に秋の訪れを告げる、触れ太鼓の様である。
神社には提灯が飾りつけられ、早くなった夕暮れに、提灯の
明りが際立ち、祭りの雰囲気作りに一役かっている。

ステージではこの音を刻む囃子方を背後に、お面を被った
舞手が手を差し出し、愛嬌のある姿が目に映る。
家内安全・五穀豊穣(ごこくほうじょう)を願って
神様に奉納する舞がしっかりと護られている


大人と子供が対になって単調であるが、独特の繰り返しの
振りで踊っている。舞も佳境に入ってくると、 舞手も笛も
太鼓も気持ちよいリズムに酔っている。

丁度、ぶどう狩りで来た孫娘達もも、この独特の雰囲気に
楽しんでいる。
射的、風船すくい、手塗りのせんべい、くじ引きなど、
この祭りならではの出店に目を輝かし楽しんでいる。

子供達もスマホなど情報端末に押し流される時代に、古色
蒼然たるお神楽が何か新鮮に見える。
スマホなど新しい物を追いかけ、浸食される時代に、忘れ
かけた古いものにも振り返ろう。
ステージでお面を被り、独特の振りにうち興じる小さい子
と大人とのやりとりに合わせ、ステージに近寄って、見上
げる子供たち。
『どんどん・どんどん とことん とことん』
心地よい響きが何時までも耳に残る


今年もぶどう狩り

2015-09-18 20:46:00 | 晴耕雨読

今年も楽しみにしていたぶどう狩り、皆来てくれた。
ちょっと取り入れが遅かったのか袋にはさみを入れ、
切り落すと、熟成した中身が枝から離れボロボロと
落ちてしまうことも。

大半が一房の単位が小さいが、枝から切り離し、袋の束が
ずしりと手に重さが伝わってくる物もある

毎年の恒例行事になってしまいカリン姫も、アカリ姫も、
はさみ裁きも上手に、次々と落して行く。
棚の下に簡易梯子を用意するが、片孫は目ざましい成育
と共に背丈も伸び梯子なしでも、房に届いてしまうものもある。

ハサミを入れる前はたわわに実り、白い袋で賑わい棚を
飾っていた。
上向きの姿勢のハサミ入れに、疲れたと言って、交代しながら
あっと言う間に、白い袋が姿を消し、殆ど取りきってしまう。



何もない枝から芽が吹き出し、身が付く頃が、日に日に成長して
いく姿が確かめられ、一番楽しい。
ある程度粒が大きくなり、かびから守るため、降雨時期を前に
プロは笠をかけるが、我が家は袋をかけてしまう。
剪定、薬の散布、袋かけと、成育をみながら、一つ一つ、丁寧に
、半年間は手間隙かけてひたすら、熟成を待つ。
自ら面倒を見て大事に育てる、正に「手塩に掛ける」ブドウである。
しかし、小さなブドウ棚、あっと言う間に終わってしまう。

<この日の為にアカリ姫のシャツはブドウ色、気合が入っている>

選別そして計量
大した量でもないが、去年と殆ど同じ
データとして残していないが、過去の写真から
数年前は明らかに1房の単位も大きく、数も多かった。
ブドウの木の成育も果たして止まってしまったのであろうか・・・
成育の鍵を握る、剪定が、全くの手探り、実の付くべき枝に
充分な栄養がまわらないのであろうか、

アカリ姫のパワーを

2015-09-08 17:03:00 | 家族の絆
眼の手術、ああ~そんなの簡単だよ」白内障を経験した多くの人達から10数分で簡単に終わってしまうと言われていた。
始まってから1.5時間、筆舌難い阿修羅の住まう世界に引き擦り詰まれ、体を強張らせ終わりなき苦痛に耐えるだけであった。

その間、主治医、医師のやりとりが聞こえ、色々な妄想が生まれ中、終了宣言に、緊張から解きほごされる。輪廻転生、再び娑婆の世界へ、戻ることが出来た。
術後は此れまでの悪事を懺悔するが如く、ひたすら平身低頭の世界、その夜はドーナツ枕に顔を埋め、姿勢維持に耐えることであった。
眼球に圧縮性の高いガス封入に、術後の成果は姿勢維持にかかっていた。
ひたすら謝ることは職業上馴れていたが、寝るまで、反省とは、元より経験もなかった。

ガスの封入による、三次元の世界は視界に全面的に霞がかかる。
時間の経過と共に霞は円形であり、徐々に縮小化し、円形の外側から見通しが効いてくる。その球が水風船のように揺れ動き、付いて廻る
鬱陶しい子分でもあったが、長居に愛おしくもなる。(^。^)
3週間弱で、その子分も小さくなり、別れの挨拶もなく視界から消え去ってしまった。

<しばらくは独眼竜>

診察、検査、時間ごとの眼薬、などなど追われる日々に、外部との接触もないまま曜日の感覚が無くなってしまう。
今日は休日、だけに診察もなく、フリーで、閉じ込められた空間から娑婆の空気に触れたく雑居房を離れ、広大な医療センターの構内を一回りした。
休日のため、何時も人の出入りで、賑わう出入り口は閉じられ、非常口から出たが人影も少なかった。

<八王子南バイパスのトンネルは目のまえ>

深々とした森林の中、ぽっかり口を開けているトンネルは中央道高尾山ICと国道20号に繋がる八王子南バイパスのトンネルが眼の前であった。
足回りを見ても一地方だけに留まらず、中央道や圏央道を通じて、広域からの来院を受け入れている。
広大なスペースを背景に膨大な車両の受け入れを可能としている。

<多数の病舎群>

エンジ系の色で統一された高層の病舎が多数並び、渡り建屋の回廊で内部が繋がる。
その一角の道路を歩いているが、どれも似たような病舎に果たして、何処の病舎の3階であったか、全く判らない。

<八王子市街地が一望>

敷地の北側の縁は八王子市街地の住宅地が広大に開け一望できる。長い階段で結ばれ、かなりの高い海抜にあることが想像できる。
手入れが行き届き、整備された散策の小道に、森のエキスをたっぷり甘受し、部屋に戻る。

<アカリ姫、家族がやってきた>

閉じられたカーテンが突然開けられ、前振れも無く、アカリ姫、家族がやって来てびっくりする。
予期しなかった天使の訪れに、嬉しさの余りに手を差し出し、アカリパワーを貰おうと思ったが、慌てて手を引っ込めた。何時も見る、じいじの変わり果てた眼帯姿に驚いたのであろう。
「ん~ん妖怪ウオッチ、じゃないぞ~」
「ヨーでる、ヨーでる ヨーでる ヨーでる」
「妖怪でるけん、でられんけん 」 あの妖怪体操、早く見たいな~

かく戦えり、高尾の森

2015-09-02 09:30:00 | ライフワーク
◇出立
目の手術で緊急入院することになった。
<拘留された病院、この3階に詰め込められる>

東京の西の外れ、自然な緑の一角に繋がる高尾にしばし拘留されパソコンを含めた娑婆の世界から、しばし隔離された。
10日程度の拘留に、下界との世界と絶たれ、退屈な閉居世界を予想した。
普段、目を通せない書籍を日用品とも併せ、無理きりに押し込んだがバックがパンパンに膨らみ、丸で海外旅行の出立であった。

◇雑居房
4人の雑居房(相部屋)であったが、幸運にも窓際にベットがあった。
奥の部屋であると、カーテンに囲まれ、完全に外の世界と閉ざされる、独房経験は未だやりたくない。
3階の病棟から高尾の自然の緑が、広がり外界の世界と触れ合い、朝、夕の景色の変化が時の流れを確かめられる贅沢な場所であった。
<病室からの素敵な炯眼>

雑居だけに、音を遮るものはない。覚悟はしていたが、現実離れした9時消灯になるとライオンや狼の雄叫びが容赦なく響きわたる動物王国に早変わりする。
垣根のない、空間では最早避けることの出来ない、環境に順応しなければならないが、眠りにつくための戦いでもある。
◇快適な空間
最近は涼しく、秋の気配を感じられるが、入院当初は34、5℃の世界。TVで流される熱中症注意のテロップ表示の中院内は程よい冷房が効き、暑さとは無縁の贅沢な環境にある。
一度入ったら、娑婆の糞暑い世界からしばしオサラバである。
住み慣れた環境に、体が馴れ、過酷な環境に晒されたら、溶けてしまうと危惧する。

◇執刀当日
嫌が上でもやってくる執刀当日の朝を迎える。
当日の対象者、朝、検査室に一斉集合する。向かい側の暗幕の前に椅子が並べられ、着席、それぞれ慎重な面持ちで呼び出しを待つ。
「わあ~多い」思わずその多さに、驚き10数人の群れの中に入る。
命を取られるイスラム国の処刑では有るまいし、体の中枢機能に手が加えられる、恐ろしさに、不安な気持ちは誰しも同じ、悄然として正座している。

暗幕の中に、呼び出され、最後の検査、目の上に黒ペンで識別のマークが描かれる。
「さあ、いよいよ、頑張りましょう」と患者の落ち込んだ雰囲気を読んでか、励ましの言葉に暗幕から送り出される。
出番は最後から2番目、日の落ちるころに、スタンバイの声がかかる
「さあ~いよいよ、気合だ、気合だ」
ガウン状の専用着に着替え、キャップを被り、臨戦態勢に入る。


◇長い道のりの搬送
腕に刺された注射針とパイプを通じて点滴用ビンがぶら下がり車椅子に乗せられ娑婆とのお別れ。
早い、早い、車椅子は走る、往診で順番待ちの一般病棟に並ぶ、人の群れの中を駆けめぐる。
大きな病棟の奥へ、奥へ進むと、流石人並みが絶え、寂しく、その風情の変化にいよいよ近づき緊張感が高まり、手術室前に到着する。
そんな折、「大丈夫、大丈夫と」と正に終えたばかりの、Aさんから声がかかる。
ミーテイグルームで談笑の傍ら、既に、終了した方から、生々しい体験談に一喜一憂しながら、来るべき時を待っていた仲間である。
たまたま知り合ったAさんから、やり終えた達成感に気色満面でエールを送ってくれた。
<さあ、覚悟は良いか!!>

金庫のような分厚い扉が開けられ、待ってましたとばかり、2人の医師とスタッフに取り押さえられ、1時間半に及ぶ激闘の世界が始まる。

ようこそ松崎家の世界へ

http://mzk.on.coocan.jp/