防空体制の僅かな隙を付いて、遂に敵機(鳥)襲来
3月から半年手塩にかけて、育てた食物を食い荒らし、大量な食べかす
の残痕を残して、何処へかえ帰還した。
防御の袋はかかっていたが、敵は成熟品に狙いを定め、袋の外側から
集中攻撃する。
空中飛来し、防御袋を難なく破壊し、むき出しにになった実をせしめ、
食い荒らしていった。
その被害数は、大量にわたり、未成熟品には目もくれず、攻撃の目標は
熟成品におかれ、徹底的な食い荒らしであった。
悔しいの一言、いちご、サクランボなど、収穫を前に根こそぎ持って
いかれたプロ農園の気持ちが良く判る。
紙のフクロをものともせず、つっつき破り、むき出しにして
実をしっかり食いあらし、残されたのは枝のみ、その執着心は
半端ではない。
敵機襲来に対して、常時監視体制、スクランブル迎撃で臨みたいが
24hの監視は困難である。
さあ~来い、迎えるは無手勝流、天空殺法、用意した棚棒で飛来
した天敵を一発で仕留めてやる。
360度、天空を睨み、何時でもこいと身構えたが、敵もさるもの、
構える姿に怯えたか、その姿を捕捉することは出来なかった。
ならば敵機襲来に対して、防空態勢としてネットを張り、敵の侵入を
阻止する、水際作戦を構築した。
防鳥ネットは適正な選定が必要である。ネットなら何でも良かろうと
思ったが、メッシュが荒く、隙間を突かれ、防御の役割を果たせず
食い荒された苦い経験もあり、細かいメッシュの物を使った。
ブドウ棚は覆われたネットで覆い被され、防空体制は整ったが、
日を遮り暗く、正に戦時下のようであった。
ネットの下では椅子でも置いて、腰掛け、沈夢想の世界で敵襲来
に備えるのも、と思えるが、格好の蚊の餌食ともなる。
9月まで、敵に備える。