風香る五月。
雨、雷の心配もなく快晴の絶好のお出かけ日和。
江戸の歴史文化を確かめようと数カ月前から計画した。
所が煮詰まってくると、当日は三社祭とスカイツリーが
重なり向かう下町は人の渦で、混み合うことが判った。
更に、当日は狙い撃ちしたように、JRの武蔵小金井で
突如の工事に、昼から翌朝の朝までバス代行運転。
同線の利用は控えるようにとのことであった。
行きはまだしも、帰りは帰宅難民になるのではと、
心配もあり、勇気ある中止も考えた。
しかし、かなりの混雑を覚悟で京王線とバスで
帰れば良いではないかとリスクを承知で江戸行きを
決行した。
幕府の代表的な大名庭園である、浜御殿で江戸湾を
眺め、歴代将軍の休息の雰囲気を確かめる。
都内では唯一の海水を引き入れた池で、棲息する
海水魚を確かめたかったが、魚影は見えなかった。
浜御殿から水上バスで浅草へ、船上では
ヨーロッパ系や東洋系の外国人が、当たり前のように乗り、
此処も国際化の世界であった。
爆音を立てながら疾走し、水しぶきを上げ、風向きによっては
しぶきがかかることもあった。
隅田川は都市化の波に汚染が進み、しぶきは真っ白では無かったが
一方では浄化で匂いも感じられないほどに、なっていた。
既に観光客で船上は満載の行き交う船がすれ違い、隅田川水路は
活況を極めたていた。
隅田川にかかる、幾つかの特徴ある橋を潜り、川と両岸の風情
の慧眼が何ともいえない。
どんどん変ってゆく景色に、飽きることなく目的の浅草に
向かうと、ビルの陰からスカイツリーが見え隠れし、
その度に歓声があがり、すっかり観光の主役を果たしている。
瞬く間に浅草に到着。船上から、隅田川湖畔の墨田公園を上流側に向かう。
スカイツリーを背景に人の渦に入ってゆく。
通りすがりにハッピ姿の担ぎ手の姿が、向かい併せる。
そう言えば中央線の上りでも車中にはこのようなハッピ姿も、続々と
三社祭に目指す。
昨年は3.11の地震で、見合せ、待ちに待った三社祭に祭り好きが
昂揚した出で立ちで、賑わいを見せていた。