清瀬の水天宮さまで、孫娘の七五三の儀式を迎えた。
木立に包まれた静かな境内で、三歳もここであったが、あっと言う間の二回目の儀式である。
「わあ~可愛い」「立派」晴れ着姿に身を固め、その場に向かう、臨とした姿に当人も、多少緊張気味であったが、普段見る、姫の姿が別人のようである。
親馬鹿に非ず、爺馬鹿ちゃんりんはその姿が何よりも嬉しくたまらない。、
帯で体をギュット締められ、足袋に草履姿、玉砂利で敷きつめられた境内を背筋を延ばし、静々と歩む姿は自然とその場の雰囲気に身も心も浸透している。
◇成長の早さに驚き
未だ幼さを残しながらもその艶姿に、成長の節目を迎え、羽ばたいて行く。
幼さい愛しさから、徐々に成長し、嬉しさと一方では自然と離れて行く寂しさが来る感じもしてくる。
生来、人一倍人見知りが激しく、我が家に来た時にも、見知らぬ人と識別され、何時もパパの背中にまとわりつき、暫くは固まっていた。手を差し伸べても、呼応せず泣きじゃくって、納まらず、四苦八苦もした。
時間の経過と共に心開き、漸く、解凍されるまでに時間が掛かったが、懐に飛び込み時には自発的に肩たたきのサービスもするようになった。そんな幼さが、つい昨日のように、思い出される。
◇姪にかっての晴れ姿
因みに姪の5つ違いの年上のお姉さん格の孫娘に5年前にflash backして貰おう。
ん~ん、丸み帯びたほうが良く似て、二人が重なりあう。
横浜、桜木町の伊勢山皇太宮で式を迎えた。
当日の横浜は、よりによって、各国からの要人を迎えた、APECの横浜サミットがあり、横浜は全国から警官が派遣され、非常線が張られる厳戒体制であった。車の移動もままならず、姫は駅からあの紅葉坂の急な坂道を皇太宮までの遠距離を途中で、草履から運動靴に履き替え、歩かされる、苦い想い出もあった。
着飾った姿が別人のよう。駅の通りすがりで、「わあ~可愛い」なんて言われ、身内として、にんまりしたなんてことが、記憶に残る。
二人はそれぞれの家族の思いやりに包まれ、生まれ、育てられてゆく。
◇絵馬に想いを
舞台は再び清瀬の水天宮さまへ
式を終えた姫は抱え込む様に願い事を絵馬に書き、託す。
「かぞくがながいきしますように」と姫なりの温かい思いやりに、笑いの中にも泣かせるせりふであった。
自分の意志で此処まで書くのであろうか?
爺も振り返ってこんな思いやり、子供たちにはなかったなあ~
◇絆
式も終わり、着付けまでする器用なママの元、車の中で着せ変え人形の様に普段着姿にあっと言う間に変身する。格式の重い着物の衣装から解放され、何時もの通り、思い切り弾けた。
成長の証として、色々な言葉が、帰りの車中で、発信される。
「PAPA LOVE」なんて、びっくりするような言葉が発せられる。何処まで判っているのであろうか?
生まれて以来日頃の愛娘に接する育メンの努力が、自然と滲み出て、こんな言葉に返ってくるのでは・・・。PAPAも照れてはいたが、まんざら悪い気はしないであろう。
羨むほど、親子は 太い絆になって繋がっている。
あんな弾けた姫も、緊張の式に疲れたのか、口数も少なくなり、既に電池切れ、静かだなあ~と思ったら、かっての幼い寝顔に返っていた。
やれやれ、これで二人とも終わってしまったか・・・
早くお正月にならないかな~。
七五三のこと聞きたいなあっ!
この日を迎え
これで二人とも終わってしまい
桜木町の伊勢山皇太宮も清瀬の水天宮もおさらば
晴れ着で着飾る二人の姿を見られなくなり
寂しいなあ~