春夏秋冬ライフ

四季の変化に向き合い、目の前に起きる様々な出来事を目の丈で追ってみた。

折角のマンドリン演奏も

2008-06-22 07:30:00 | こんなことに腹立つ

音楽文化に中央からやや疎遠の旧南多摩郡部に明大OBのマンドリンがやってきた。
全席フリーなため、場所取りのため、開演1時間前から、長蛇の行列が出来、人気の高さが伺える。その列に埋まったが、6、7割は時間とお金を弄ぶおばさん軍団。むれの中で、ピイチクパーチクそのエネルギーは騒然たるものであった。演奏会とは余り似使わない、厚化粧で塗り固め怒派手な衣装に、丸で巣鴨の地蔵通りに居るような、おばさん軍団に占拠されその熱気に圧倒されていた。
定時の開門に我先に走り込む、席取に更にヒートアップ、とても演奏会とは思えない異常な会場の雰囲気であった。
そんな雰囲気に包まれ、前途を危ぶむ演奏会と思ったが、案の定、とても居心地の良い音楽会とはいい難いものになってしまった。
マンドリンの繊細な音に耳を傾け、ダイナミックなリズムの生の演奏に初めは皆、心酔していた。しかし、その演奏曲目に馴染みの演奏が始まると、隣接のおばさんが、音に併せて首を振り始めた。まあ、其れぐらいは我慢出来たが、それが徐々にエスカレートし、体を揺らしながらハミングから歌まで唄い出した。一応小さくやっているようであるが、隣席ではもろに聞こえ、完璧に回りを無視、興奮のルツボに入り、とても演奏会どころではなかった。
それでも我慢し、休演の時間に係員に何とかするようお願いし、演奏直前に場内アナウスに演奏中は私語を慎むように、流された。
これで納まるかなと、安堵したが、しかし、開幕前の場内のざわつきに、殆どかき消されてしまった。
再び、演奏が始まったが、注意もなんのその再び、唄い始めた。歌声喫茶か、カラオケ気分か完全に自我の境地に埋没し前席もまゆをひそめ、もう我慢も限界、ぶち切れた。ここは鬼にならざるを得ない、余りに常軌を逸したマナーに、勇気を出して注意した。
さすがに納まったが、隣り合わせに、何とも気まずい思いのいやーな空気が流れた雰囲気になってしまった。
同じマンドリンでも素人の定期演奏会はご案内に応じ聞きにゆくが、当たり前のことであるが演じる者、聞く者に演奏を通じて、静かな一体感、から演奏を楽しめた。しかし、今回はマナーの悪さにぶれて古賀政男の演目も、こうした野人に見事に外され心酔することも出来ず、低俗な音楽会になってしまった。

終末と覚悟したが、見捨てられず

2008-06-17 05:54:00 | もう、あぶないぞ~
◇何時もの通り宇宙遊泳
「はい、頭下がりま~す」
台はゆっくり垂直から水平に更に頭が下に下がる傾斜のまま止まる。
「はい、そのまま体をぐるりと一回転廻し、仰向けに」
「はいはい、そのまま、息を止めて~」
「はい 、今度は体を廻し、右肩が上に、そのまま息を止めて」
「はい、楽にして」
監視台に載せられたまま、垂直、水平、頭が下になったり、宇宙遊泳が始まる。

寝たままなら我慢も出来るが、ガラス越しにモニターを見ながら、検査技師から、マイクを通して、上向け、下向け、体を廻せ、息を止めろと、矢継ぎ早に指令がバシバシ飛んでくる。
その間、渡されたバリウムは徐々に腹に納め、撮影中は絶対にゲップを出すなと厳しいお達しが言い渡される。前回はそれが上手く、行かなくて、検査途中でバリウムのやり直しをした苦い、経験もある。
機械の操作音がやけに大きく、マイク越しの指令が聞きにくい時もあり、「はい、息を止めて~」から「楽にして~」が聞き取れず、目一杯息を止めるなんてこともあり、台の上で好きなように弄ばれ、悶絶するなんてことも。まだ指示を受け、いち早く応えられる体力があるが、更に年老いてきたら、この宇宙遊泳も御法度に成ってしまうのであろうか?
恒例の恐怖の人間ドックはこうして始まった。

◇腹部思い切り腹に突っ込むエコー
腹部のエコー検査ではモニターを見ながら検査棒を思い切り腹に突っ込み、何度も繰り返される。その様子から、怪しい部位が発見されたのだろうなと思うが、声も掛けられず、ビクビクしながら、長い検査時間に思わず、塞ぎこんでしまう。
一通りの検査が終わって、個室で待たされる。
検査前に記入した本人のアンケート調査では自覚症状もなく、"健康"なんて提出したが、悉く崩れ、満身創痍の病人になってしまう。年相応にあちこちガタがきている、有り難い即応コメント頂き、がっくりうなだれ、病院を後にする。
判定医、看護婦さんに慰めの「お大事に~」の声が、今日ばかりはずしりとのしかかる。
精密の検査結果は2~3週後に宣告される。

◇数日後の所見評価に、ああ~最早これまでか
先日、人間ドックのエコー検査で検査棒を腹部に思い切り、押し込まれ、何度も同じ所を繰り返し操作する、女性の検査技師に、なんやら怪しき反応ありきか、最早これまでと観念していた。その所見結果が郵送されてきた。
「膵臓の付近にリンパ節の疑われる所見を認めます」
灰色の判定に果たして白か黒か、未だ結果が解らないのに、勝手に悪い方へ悪い方へと妄想がはしり、短いコメント一行に追い込んでしまう。ああ~最早これまでか、どうにでも取れるが、残酷無情な記述に観念する。
さらに、追い討ちをかけるように心電図も「心雑音の検出」と表記されている。
"要精密検査"のレッテルに駆け込み寺の市立総合病院に駆け込む。
予約なしではあるが、高度診断機械に当日、何とか受けさせてもらう。

◇高度診断に委ねる
CT,MRIの診断待合には次から次へと予約患者が裁かれ、フル稼働の状態に、当方のような駆け込みが、入れたのはラッキイであった。

寝台に載せられ、ブチュと注射、後はイラストの様なロボットアームの様な機械まかせに造影剤が全身に注入され、徐々に体が熱くなる。いよいよドーナツ状のスキャナーに寝台ごと入ってゆく、まるで葬祭場の焼き場に放り込まれるような事前体験である。
CTそれにエコー検査を済まし、循環器系と内科の担当医から、大きく張り出された写真を前に恐る恐る診断結果を貰い、その兆候は一部見られるものの、差程心配ない旨の判定を貰い、ホットする。
◇受診に応分の重い負担
朝8;30の受け付けから、支払い手続きまで、飯も食えず、終わったのは16:00であった。
高度診断装置の利用に覚悟はしていたが、診察料は4万円を越え、30%の自己負担で1万数千円の重い支払いであった。
改めて命の補償に対し、長い待ち時間と物凄い対価、それに余計な心配が付いて廻る。
「ははあ、これで今日も酒を飲める。終末治療に非ず、何とか無事に終わった肉体に感謝し、一先ず( ^_^)/□☆□\(^_^ )乾杯」

梅雨の合間に 甲州古道

2008-06-11 11:58:00 | 旅先にて

うっとうしい梅雨も一休み、ならばと前回預かりとなっていた甲州古道に再チャレンジ、高尾から小淵沢行きに飛び乗った。高尾からたったの一駅の相模湖であるが、小仏越えが回りの世界を一変するぐらいに、遠い世界である。
前回はこの小仏越えで甲州古道を小原宿に入ったが、今回は相模湖駅から戻ってリスタートした。甲州古道は小仏を越えてもう山道はないが、現甲州街道と重なったり、離れたり、頼り無い地図と写真のような僅かな古道案内を頼りに西下する。
地図も案内碑も全く頼りならず、途中迷走することもしばしばながらの旅は行きつ戻りつの繰り返しで、決して順調な道のりではなかった。

途中、山道に入ったり、高速道の下を潜ったり、徐々に狭くなる現甲州街道をダンプが直ぐ脇を通りすぎる危険な場所もあるが、その宿々に古い家並みや樹木に埋もれた中に本陣跡や関所跡を往時の姿を重ねながら、一つ一つ丹念に、潰していく。
小原宿から始まり、今回、足回りの関係から上野原に辿り着ければまあ良しとする、目安を持ち、途中の節目の一つは吉野宿の五層の建物であった本陣跡であった。明治29年の火事で僅かな土蔵と旅籠「ふじや」が残すだけであったが、ダンプが走り抜ける脇をけなげに生き残っていた。資料館として開放し、畳み部屋に当時の旅籠にそのまま触れられることが大変嬉しかった。
この古道の脇には巨大な相模湖が遥か眼下に見え、大小様々の山を含め、懐の深い自然の中に居ることで、旅の行く手を慰めてくれる。
途中で同じ道を歩む、ご婦人と後半は上野原宿までご一緒できた。道々お互いに確かめあいながら、歩んだが関野宿の坂道での分岐で、思い切り道を外し、2~3㎞は逆走してしまうなどハプニングもあったが、何とか上野宿に辿り着いた。炎天下遮る物も無く、目一杯汗をかき、足はまさに棒のようであったが、思い切り、足を鍛えた1日であった。

ようこそ松崎家の世界へ

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