575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

初謡    遅足

2008年01月23日 | Weblog
八事福祉会館の謡の講座に通いはじめて数年。
今年も先日、初謡がありました。

今年の課題曲は「高砂」でした。
私はシテではなくワキ。
例の「高砂やこの浦舟に帆をあげて・・・」
この一節はワキの担当。
大きく声一杯に謡う。
これを強吟というのですが、どうも苦手です。
弱吟になってしまいました。

   

高砂のなかに、こんな部分がありました。

 長能が言葉にも、有情非情のその声、
 みな歌に洩るることなし、
 草木土砂、風声、水音まで、万物に籠もる心あり、
 春の林の、東風に動き秋の虫の、
 北露に鳴くも、みな歌の姿ならずや。

長能は藤原長能という人のことです。
自然との一体感がよく表れた一節ですね。

近代以降の俳句も、この自然観を引き継いでいるのだ
と思いました。



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初句会の句がそろいました。  遅足

2008年01月23日 | Weblog
今年最初の句会の投句がまとまりました。

題詠

①去年今年テレビにふわり前総理
②門松の紙貼ってある学生寮
③元日の日の耀(かがよ)ひてはや海に
④黒々と神おわす山初参り
⑤手をかざす火焔の高さ淑気満つ
⑥門松や男兄弟ばかりなり
⑦初洗濯日常ぐるぐる回りけり
⑧柏手の間合い似てきた初詣
⑨片言を二人で聞きし初電話
⑩初詣隣の美女のなが祈り
⑪臥す妻の願いの破魔矢真白なり


自由題

①いつの間に寄り添うているスワンかな
②十光年離れてすわる冬座敷
③冬の時化一村すべて耐えて待つ
④囲炉裏ばた年守る人の深きしわ
⑤ひょいと抱き親子で鈴を鳴らしをり
⑥玉砂利を踏みしめて行く初詣
⑦踏み入れる淑気の山の辺の道に
⑧茹で玉子逃げる包丁始めかな
⑨ローマから電子メールの寒波来る
⑩両手つき婆(ばば)に挨拶春着の子
⑪天翔るもの燃え尽きる夜の雪


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