575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

戦後すぐ目白を飼って鵯撃つ   朱露

2010年09月11日 | Weblog

     目白は夏で鵯(ひよどり)は秋になる。
     「季重なり」だが事実だから仕方ない。
     真鶴から小田原へ目白を買いに行った。
     鵯は蜜柑畑で撃ち焼き鳥にして食った。   

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

銀の波拡げて富士の芒原   光洋

2010年09月11日 | Weblog
杉山光洋さん。
放送局に勤めていた私が、最後に仕事を
一緒させていただいた方です。

   妻逝きてよりの厨に黴のもの  光洋  

伴侶を亡くされた方たちの会を取材していて出会い、
ラジオの番組に出演して下さいました。

その後、575の会にも参加していただいていましたが、
しばらく前から投句が途切れて、心配していました。
先日亡くなられたとの知らせにビックリ・・・

  芒野の風に旅情深まりぬ   光洋

    

杉山さんは本が大好き。
自宅の本棚はキチンと整頓され、本が一杯。

  草枕読み返しをり漱石忌
  孫子来て寄鍋囲む夕餉かな
  新刊の一書を開く白露の日

定年間近に、ご自身もガンに・・・
出世競争からおりました、と少し淋しそうな顔でした。

  ネクタイをゆるめて凌ぐ極暑かな
  夕立に濡れたネクタイより外す

ネクタイのよく似合う方でした。

  凛として天をつらぬく冬木立  光洋

自画像のような句です。

光洋さんの句をいくつか紹介させていただきました。
心よりご冥福をお祈りします。
                   遅足

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする