575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

9月句会の最終結果です。     遅足

2010年09月16日 | Weblog
雨模様の句会となりました。7人の出席。
題詠は、梨にまつわる、さまざまなシーンが詠まれており
楽しめる句会でした。


題詠「梨」

①梨むいて一人静かに愚痴こぼす(朱露)亜子・静荷・立雄
②シャリシャリと梨食む不協和音かな(値遇)能登・狗子・郁子
③点滴終え梨一切れの甘さかな(愚足)能登・結宇・晴代・亜子・麗子
④梨重し汝は猛暑にて肥りしか(静荷)値隅・遅足・朱露
⑤もぎ立てをサラダに添えて庭の梨(立雄)
⑥説教の僧の破顔や梨の皿(亜子)愚足・狗子・晴代・郁子
⑦梨をむくこの剥き方は父のもの(遅足)値遇・鳥野・狗子・結宇・晴代・郁子・立雄
⑧梨噛めば運動会の味がする(麗子)亜子
⑨梨の実の黒文字伝う甘露かな(結宇)愚足
⑩梨ひとつ貰ってスキップ帰り道(郁子)鳥野・麗子・朱露・静荷・立雄
⑪さくさくと梨食む妣の糸切歯(晴代)鳥野・遅足
⑫梨の実の食べきれぬままベッド脇(能登)愚足・結宇・麗子・朱露
⑬深層に秘密の如く梨の芯(狗子)値遇・能登・遅足・静荷

 
自由題
 
①目覚むれば今宵はフォルテ庭の虫(立雄)麗子・静荷
②音たてて木の実の睦み合う日かな(遅足)晴代・郁子・朱露
③虫の音の止みて明け待つ長さかな(愚足)能登・鳥野・狗子・晴代・亜子・立雄
④秋ともし素描の人の背中かな(値遇)愚足・鳥野・郁子・遅足
⑤寒狭川夢幻の下り簗(朱露)亜子
⑥手より手に鐘鳴らし継ぐ終戦忌(亜子)愚足・鳥野・結宇・立雄
⑦刺身用てふさんま美(は)し一尾買ふ(静荷)値遇・結宇
⑧君と聴く銀河をめぐる虫の声(郁子)能登・麗子・遅足・朱露
⑨新涼や刺つつみ込む水の玉(晴代)狗子・郁子・麗子
⑩何もかもぱさついたまま秋に入る(麗子)値遇・狗子・晴代・遅足・静荷・立雄
⑪推敲の文(フミ)塚埋む(ツカウム)と凌霄花(ノウゼンカ)(結宇)
⑫脳の中虫の音響くテント泊(能登)亜子
⑬品切れと百円ショップの秋扇(狗子)値遇・能登・愚足・結宇・朱露・静荷

     

次回は10月20日(水)午後6時 安田屋
題詠は「露」です。

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梨句会   麗

2010年09月16日 | Weblog
秋雨が降りそぼる中行われた昨夜の句会。
安田屋さんのメニューでも冷や奴から湯豆腐を注文する人が増えました。
猛暑から一気に秋へ突入。

体調不良の話や元気印の静荷さんが欠席と、
ちょっと淋しい始まりでしたが、選句をしたり感想を言い合っているうちに皆元気になってきましたね。
やっぱりおしゃべりにはパワーがあると思います。
辛いときにはちょっと無理してでも出かけると
意外に気持ちも晴れることもあるようです。
575の句会がそういう存在として続けられたいいですね。

さて兼題の梨。いろんな人が梨を食べました。
一人で食べる人。二人で食べる人。僧侶。亡き母。病を得た人。亡き父を思い出した人。
登場しない人はナシ?

リンゴではなく梨が持つ特性は何か?
水分の多さ、食感、なんともいえない甘さ、芯に注目した人も。。。
一個の梨がいろんな場面を想像させ、思い出をたぐり寄せてくれました。

ところで「妣」が亡き母を表す言葉だということを初めて知りましたが
その反対語の亡き父を表す言葉が「考」だということも勉強させて頂きました。

最後には100円ショップで購入されたという扇子まで登場し秋扇でしめくくり。
猛暑から解放された句会でした。
来月はぱさついた心や体も潤わせるような「露」がお題です。
朱露さんの本領発揮の句会となることでしょう。
皆様夏の疲れがでませんようにご自愛下さいね。
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夜明け前虫噺聴きまた絶望     朱露

2010年09月16日 | Weblog

       虫の詩人の館々長奥本大三郎さん。
       今朝枕元で一時間「虫噺」を聴く。
       虫は落下しても死なないが人間は?
       高所恐怖症の私は虫ケラにも劣る!

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