575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

午前二時侵略のごと牡丹雪    狗子

2013年03月13日 | Weblog
真夜中の空から牡丹雪が降ってきます。
昔、遊んだインベーダーゲームのような雪が次から次に。
それを天からの侵略と詠みました。
なにか起こりそうな気配のする、ちょっと怖い夜の雪です。

天上から戦死した若者たちの魂が降りてくると詠んだ句もあります。

   英霊たちのタラップとなる春の雪  栃窪浩

雪は天のメッセージを運んできます。
それは心の奥に隠されてきたメッセージでもあるようです。
 
                            遅足
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句会近づく      遅足

2013年03月13日 | Weblog
今回の題詠は「彼岸」。彼岸会、彼岸寺、彼岸桜など。
春分の日がお彼岸の中日、その前後一週間を彼岸と言います。
秋にも彼岸がありますが、俳句では彼岸といえば春彼岸をさします。

お寺では彼岸会が行われ、お墓参りをすることになっています。
とくに中日には、名古屋の平和公園も墓参りの車で渋滞します。

彼岸会といえば、子供の頃に父に連れられて行ったような気がします。
境内にお店が出て、涅槃図などの拝観もあったような・・・

彼岸といえばこの句。

  毎年よ彼岸の入に寒いのは

子規の句です。前書には「母上の詞自ら句になりて」とあります。
つまり、母親との会話をそのまま五七五にしたもの。
牡丹餅も彼岸のもの。

  牡丹餅に夕飯遅き彼岸かな 虚子

  尼寺や彼岸桜は散りやすき 漱石

与謝野晶子は彼岸桜の歌。

  わが庭の彼岸桜は巡礼のむすめの如し風吹けば泣く 晶子

私が一番共感したのはこの句です。

  月日過ぎただ何となく彼岸過ぎ   富安風生

老境モードに入ったのかな?
コメント (1)
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