575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

鶯の音の透きとおる智恵の道      遅足

2013年03月16日 | Weblog
真如堂へ行った翌日は、知恩院へお参りに行きました。
本堂の改修工事中で、ざわざわした境内を通って勢至堂へ。
法然上人は智恵第一とされた優秀な頭脳の持ち主。
勢至菩薩に喩えられて、お堂への道は「智恵の道」と呼ばれています。

この道の石段をのぼりはじめたところ、鶯の声。
奥さんが最初に気づきました。
最初は、ちょっとへたでしたが、二、三声、練習。
その後は、はっきりとホーホケキョと聞こえました。

目的は、作家の武田泰淳夫妻、佐藤春夫、そして湯川秀樹博士のお墓。
最近は、縁のない人には教えてくれないようです。
「千姫のお墓のあたり」という言葉を手がかりに探します。
武田泰淳夫妻のお墓はすぐに判りました。
すぐ近くに、佐藤春夫のお墓がありました。

しかし湯川博士の方は見つからず諦めて帰りかけました。
たまたま参詣にみえていた親切な方に教えていただき、
さらにお坊さんにも、そっと、ご教授願ってのお墓も発見!

周りを見回すと、しきりに小鳥が囀っています。
それまで気が付かなかったのが不思議なくらい。
こんなに多くの鳥の声を聞くのは久しぶり。
しばらく囀りのなかに身をおきました。

   囀りのなかに置かれて比翼塚   遅足

写真は武田泰淳夫妻のお墓です。




コメント
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