575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

くちなわのねがうことある湯殿かな   遅足

2018年09月04日 | Weblog

芭蕉は月山から山道を湯殿山へ。私も車で湯殿山へ。
駐車場には、大きな赤い鳥居がありました。
ここからはシャトルバスで湯殿山神社へ。
およそ10分で到着。
社殿など建物はまったくありません。登山口のような感じです。
湯殿山は神であり、人工的な建物をつくることは禁じられてきたといいます。
太古の信仰のあり方をそのまま残している珍しいケースです。

お祓いをうけた後、紙人形に身の穢れ移して流します。
参拝は裸足になります。
「御神体は右回りです」と係の人の声に従って進むと・・・
足元が暖かい。場所によっては熱いくらいです。
御神体は赤い巨岩。ここからお湯が湧きだしています。
命を産みだす女性の神秘に喩えられてきたとのこと。
動くものがあるので見ると、赤い岩の上に青大将が。
蛇も参拝にやって来るのでしょうか。

芭蕉はこう記しています。

そうじてこの山中の微細(みさい)、行者の法式として他言することを禁ず。
よりて筆をとどめて記さず。

  語られぬ湯殿にぬらす袂かな 

  湯殿山銭ふむ道の泪かな 曽良

写真は駐車場にある大鳥居。ここに斎藤茂吉の歌碑が。

  わが父も母もいまさぬ頃よりぞ湯殿の山に湯はわき給ふ

昭和3年の夏に茂吉は湯殿山に登っているそうです。

                

台風21号が接近しています。伊勢湾台風クラスです。
いまは雨こそ降っていませんが、強い風が吹きはじめました。
私は歯医者さんをキャンセルしました。
これから夜まで厳重な注意が必要です。みなさんも気を付けて。





コメント
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