先月の句会の自由題で能登さんともにトップ賞に輝いた晴代さんの句。年末の新聞にこの一年で亡くなった人の追悼特集がありますが、「ああ、あの人もこの人も今年亡くなったんだ」との思いを強くされた方も多いと思います。昨日の殿様のブログも亡き先輩をしのぶものでした。人生ははかないと感じる瞬間ですね。
中村吉右衛門さんは去年11月28日に77歳で亡くなられました。テレビの鬼平犯科帳でおなじみの吉右衛門さん。勧進帳での武蔵坊弁慶が十八番でした。晴代さんはきっと吉右衛門さんのファンだったのでしょう。心の動揺を収めるかのように思わず俳句にされたのかも知れません。
訃報に接し思わず眺めた枯れた庭に、ひときわ鮮やかな冬紅葉が目に飛び込んで来たのでしょう。それは吉右衛門さんの華やかな歌舞伎人生にふさわしい燃えるような赤でした。
皆様のコメントです。
殿様:歌舞伎の中村吉右衛門への追悼句でしょう。下五の「冬紅葉」色彩すら伝わってきます。
竹葉さん:存在感のあった大役者を惜しむ気持ちが冬紅葉に表れ、しかも散りゆく景色が浮かびます。
紅さん:冬紅葉が目に浮かびます。
郁子さん:鮮やかな赤が逆に悲しい。
亜子さん:男の色香を感じる歌舞伎役者の吉右衛門。私は吉右衛門一筋です。凛とした冬紅葉の季語とよくあっていると思います。
結宇さん:今の役者の中では、もっとも江戸風の雰囲気を持った方でしたね。
紅葉の色どりを感じます。 残った役者に頑張ってもらわねばね。
泉さん:寂しさを感じる。
★★★
佐保子さんも採られていました。本当に惜しい人を亡くしてしまいましたが、
播磨屋さんの思い出はいつまでも歌舞伎を愛する人の心に生き続けると思います。今、歌舞伎役者がテレビの世界でも多く活躍するようになったのは吉右衛門さんの功績かも知れません。後進に道筋をつけられましたね。合掌。麗子