酉の市は、関東地方が発祥の地とされる年末行事です。都内では浅草の鷲<おおとり>神社の酉の市が有名で年末の行事として知られています。鷲神社は日本武尊<やまとたけるのみこと>が酉の日に戦勝祈願をしたことから武運長久、開運、商売繁盛を願う行事として広まったといわれています。コロナ禍においても、酉の市は約900店舗が出店する大規模イベント。本来、熊手は農具であり武器。空手にも熊手を模した技があります。酉の市の熊手は鷲が獲物を鷲掴みにしたことが由来といわれています。熊手商はこうした口上を述べたあと「買った」「負けた」と売り手と買い手のやりとりが行われます。そして、商談が成立すると「お手を拝借」というかけ声のあと「手締め」がおこなわれます。ちなみに、鷲神社での手締めは「江戸締め」と呼ばれ「イヨー」という掛け声は「祝う」が変化したといわれています。拙句は熊手を持ち江戸締めが行われた情景を詠んだもの。酉の市の熊手には、鯛、枡、小判、米俵、七福神などが飾りつけられそれぞれの意味は口上で聞くことができます。
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