575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

河童忌の音何事ぞ雀鳴く    朱露

2011年07月18日 | Weblog
    昭和二年七月二十四日芥川龍之介自殺。
    「漠然とした不安」で死ねるものかな。
    七年後産まれた私は七十六才を生存中。
    疫痢・機銃掃射・右肺上葉切除と奮闘。

               



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夏至の夜や湯は立ち上がる音たてて   遅足

2011年07月17日 | Weblog
船団・岡野ドクターの診断です。

湯浴みする人がたてる湯音なのですが、
それを湯が自らたてる音であるかのような文にしていることが、
句全体に妙な屈折感を与えて、とてもおもしろいです。
単純なことなのに、文のちょっとした歪みが句の世界を豊かにしています。
季の言葉「夏至の夜」が効いているのか、いないのか、私にはわかりません。

ありがとうございます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

早朝の草刈り婦人見続ける    朱露

2011年07月17日 | Weblog
     朝六時県道向こうで一人草刈る女。
     身の動きで若い女と見たは僻目か。
     この時間に庭でもない草刈りとは。
     家畜の餌だと思い込んで納得する。

              



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カサブランカ耳のうしろに人の声    遅足

2011年07月16日 | Weblog
我が庭のカサブランカがようやく咲きました。
10年くらい前に、静岡県の百合園に行った時、
時ならぬ雹のために、百合がやられていました。
入場者に百合の苗を割引して売っていたのを購入。
以後、毎年、花を楽しんでいます。

手入れを怠ったせいか、今年は小さな花です。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

朝凉や辞めることから考える    朱露

2011年07月16日 | Weblog
      辞は辞退でへりくだる感じが濃い。
      思えば七十数年辞退ばかりだった。
      たまには「発起人」もやったけど。
      その会を今は辞めたいという難題。

             

      朝凉(あさすず)」が夏の季語です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

官房長官の「大丈夫」発言を信じた私がバカだった   遅足

2011年07月15日 | Weblog
今朝の中日新聞の特報欄からの引用です。
福島市の子供たちからセシウムが検出され、
それを知った母親の一人の発言です。

やはり福島市も被曝していたのです。
この検査はNPO法人が行ったもの。
政府は「安全」として調査をしていないようです。

この記事は、もともとは東京新聞のもの。
この東京新聞、最近、兵糧攻めにあっているという
憶測も出ています。

大企業の広告がなくなってしまったそうです。
あのトヨタに挑戦した朝日新聞(名古屋)も、
広告の出稿停止にあって白旗をかかげました。

兵糧攻めに対抗するには読者の支持しかありません。
どうか、東京新聞の読者が増えることはあっても
減ることのありませんように・・・






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夏の日の疫痢思えば母思う     朱露

2011年07月15日 | Weblog
   五才の夏体がだるくなり入院する。
   立派な疫痢で一時呼吸が止まった。
   絶えず母が居て父の姿はなかった。
   母が若死にした時側に居なかった。

           


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

7月句会近づく      遅足

2011年07月14日 | Weblog
575の会は、題詠で1句、自由題1句です。
今回の題は「浴衣」です。

  生き堪えて身に沁むばかり藍浴衣  橋本多佳子

良い句ですね。どうしたら、良い句がつくれるのでしょうか?
一番良いのは浴衣を見てつくることですが・・・
もう浴衣を持っていません。
浴衣姿を見る機会もまだ早いようです。

そこで、浴衣から連想するイメージでつくる。
浴衣の思い出から句をつくることになります。

浴衣を着せてもらうのも、もどかしく早く早くと・・・
感じた子供の頃。親の立場から詠むと・・・

  逸る子の浴衣の帯をかたく締め

浴衣の幼子を抱いたら泣かれてしまった・・・

  浴衣の子母へ返せば泣き止みぬ

こうして作った句は、弱点があります。
思い出は「いま」ではありません。
頭のなかで、再構成されています。
キレイに整理整頓されているのです。
つまり、「いま」が感じられない上に、
予定調和の句、どこかで読んだような句になりやすいのです。

この予定調和を壊して、推敲。
さらに新しい上の調和を見つけ出す必要があります。

この時、そのヒントとなるのは体感です。
体が覚えている感覚を句のなかに詠み込む。

そうなると、どんな句になるのでしょう?
句会までにつくれるかな?


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

物思わず鯖の押し寿司夏の酒    朱露

2011年07月13日 | Weblog
   七十半ばを過ぎると独酌以外ありえぬ。
   シャベッて食って来たのでもう言わぬ。
   皆私の正体を知っているから近づかぬ。
   ここまでもって来るのは結構大変デス。

                



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

首位の人   鳥野

2011年07月12日 | Weblog

・ 瞳とはかなしき器ビンラディン今際に海のごとき瞳を

中日新聞の「中日歌壇」で、首位に選ばれた松田宏二さんの作品です。

小島ゆかりの選。その評に「ビンラディンのあの瞳がいきなり蘇った。悲しみを湛えた、
あの海のような瞳が。言い差しのままの結句が不安定で、残像がゆらゆらする感じに魅力がある」
と、絶賛です。

松田宗匠の感性は限りなく若い。”ビンラディンいきなり殺害”という理不尽に溢れるほどの感慨を持ち、
それを短詩形に凝縮された、と鳥野は思う。

隣り合う「俳壇」ではなく短歌欄で既に常連、というのも嬉しいこと。

これからも、秀作をたくさん見せてください。





コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

暁の窓を伺う夏の雲    朱露

2011年07月11日 | Weblog
      三河から浜名湖へかけて分厚い雲。
      東へ動いているので雨ではないが。
      何故ここに居るのだろうと思う朝。
      楽しければいいだろと取り敢えず。

                



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

やらせ?メール     遅足

2011年07月11日 | Weblog
九州電力が原発再稼動にむけて、子会社に、賛成というメールを
番組宛てに送るように指示していたと報道されています。

私は「やらせ」という表現に違和感がありました。
ある方が、こういうやり方は「やらせ」ではなく、
「仕込み」といい、よくあると、指摘。
なるほどと思いました。

危機に陥ると、周囲の状況を正しく判断することが
難しくなります。
そんな時、ついつい平素の行動に頼ります。
いつもと同じ様に行動しておけば大丈夫だろうと・・・

原発の大事故という危機には、通用しませんでした。
経験したことのない転換期には、
価値観が揺らぎ、判断のモノサシが変わっていくようです。

これを肌で感ずるのは若い感性しかないのかも・・・

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

扇風機血圧計の二重奏    朱露

2011年07月11日 | Weblog
      朝食後三十分二階へタテコモル。
      扇風機を廻し左腕で血圧を計る。
      風の音と血圧計の唸り声が起る。
      血圧計が唸るから血圧が急上昇。

                



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日曜の朝人気なし雲の峰    朱露

2011年07月10日 | Weblog
      今は九時過ぎだが全くひとけがない。
      動いているのは私と女房の二人だけ。
      前の新築ハウス六軒と横の家も沈黙。
      多米の大空から入道雲が下界を睨む。

               



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トマトうどん     遅足

2011年07月10日 | Weblog
高山ではトマトの出荷が最盛期とのこと。
家庭菜園の定番のトマト。
わが家でも、ようやく赤く熟してきました。
スーパーで買ったトマトは、無臭ですが、
とれたてのトマトには独特のにおいがあります。
ちょっと好き嫌いが分かれますが。

   楽しみの一つに朝のトマトもぐ  鈴木花蓑

先日、トマトうどん、なるものを食べました。
あんかけうどんの一種で、トマト味。
うえにチーズが一枚のっています。
タバスコも添えられて・・・結構、面白い味でした。

   うつくしく緑の指にもぐトマト   遅足

            
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする