575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

月のない松島は・・・遅足

2017年11月01日 | Weblog
みちのくの旅、最終日は松島へ。「奥の細道」の旅に出る芭蕉が
「松島の月まづ心にかかりて」と記した目的地です。
前日まで降り続いた雨もあがり、まず遊覧船に乗って島めぐり。
200以上の島からなる素晴らしい景観です。
なかには東日本大震災の津波で消えてしまった島もあるそうです。
湾内は、この島々のお蔭で大きな被害を免れました。
写真は五大堂、観光客が必ず立ち寄るという名所も無事でした。

 見せばやな雄島の蜑(あま)の袖だにも
         濡れにぞ濡れし色は変はらず

松島は、平安時代から歌に詠まれたり絵に描かれた名所。
とくに月の松島は、遠く中国にも知られるほどだったとか。
江戸時代の初めには、天橋立、巌島とともに日本三景の一つに。
そして松尾芭蕉が、松島の月に憧れて奥の細道の旅に。
私も奥の細道を読んで、死ぬまで一度はと・・・

しかし月のない松島は・・・でした。

松島の景観はいわば地球時間が創り上げたもの。
それに月という宇宙時間が加われば、
この世のものと思われぬ美しい景色でしょうね。

台風の接近で名古屋に帰ってきた時は雨。
もう一度行って、松島の月を見てみたいと思いました。

  松島の闇をかさねる夢月かな  
コメント
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