日本男道記

ある日本男子の生き様

蚊帳(かや)

2005年06月27日 | 爺英語
蚊帳はこれからの夏の必需品で、暑い時期になると、家族全員が蚊帳の中で寝ていた頃を懐かしく思い出します。
蚊帳は、言うまでも無く、寝床への蚊の進入を防ぐためのもので、麻や綿で織ったものを箱形に縫い上げ、寝室の柱や鴨居の四隅に吊って使用したものです。
蚊帳が吊られると、なぜか嬉しくて蚊帳をリングにみたて兄とプロレスごっこをしてよく叱られたものです。また、蚊帳に入るときは「蚊」が中に入らないように「うちわ」で扇ぎながら入るようにととよく注意されたものでした。
田舎ということもあり、蚊帳を吊り家中の戸を開け放ち、自然の涼しい風を体に感じながら寝る夏の夜は最高でした。ごく稀に蛍が飛んでくることもありました。今思えばなんと風情のあること。
しかし、アルミサッシの普及で網戸がその役目を引き継ぐことにより、次第に姿を消していきました。もう一度蚊帳の中で一夜を過ごしたいものです。
(写真は埼玉県三芳町のくらしの民具より許可を得て転載)




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