加齢に加え、パソコンやスマホなどの電子画面の見すぎなのか、ずいぶん目が悪くなった。
簡単に言えば、老眼が進んだということだ。
そのせいか、近ごろは細かい字の多い本を、以前より好まなくなってしまった。
そんなこともあって、読書するにも、時々、文字が多くない、写真の多いものを見たくなることが結構ある。
それで、以前ここで紹介した「日本の花地図」なんかを読んだりしていたのである。
どうせ見るなら、美しいものがいいなあと思って、先月や今月、図書館から借りて読んだ本には、こんなものがあった。
①「なぜか心ひかれる日本の奇妙な絶景」(渋川育由著;河出書房新社 2014年)
「奇妙な絶景」というタイトルに引かれた。
だいたいは、見開き2ページに絶景写真が紹介されている。
何行かの説明文も添えてある。
写真の多くが空からの写真であったために、たしかにその場所に行っても撮影できない景色が多いと思った。
それでも、時々、「うん、これは奇妙だワ」と思う。
私に最もウケたのは、この紅葉がきれいなページ。
ところが、どういうわけかその絶景に文字通り「水を差す」小便小僧が立っている。
なんでも、昔の旅人がここで度胸試しのために、立ち○ョンをしたらしい!?
徳島県の祖谷渓谷にあるとのこと。
②「夜空と星の物語」(日本星景写真協会著;パイインターナショナル 2013年)
これは、世界中の星がきれいに見える名所で撮った夜空の写真が使われている。
普通だと夜は真っ暗で景色は見えないものだが、どのような工夫をしたのか、きれいな星空と地上の景色が一緒に写っている。
そして、その星空にまつわる星や星座について、神話がわかりやすく紹介されている。
ギリシャ神話などの登場人物にからめて星の物語が綴られている。
ゼウスとかヘラクレスとかよく出てくるが、今まであまり興味がなかったが、星にまつわる話はわかりやすい。
自分としては、おおぐま座とこぐま座についての逸話が、心に残っている。
母と子を空に引き上げて星座にしたのには、どんなわけがあったのかが、この説明の上に書いてあった。
ここではその詳しい紹介はしないことにしておく。
どちらの本も、ぼうっとしながら、ページをめくり、美しい風景写真や星景写真に心がいやされるような気がした。
そんな風景を見るならDVDとかもある。
だけど、映像だと「見せられる」感がある。
本だと、ぼうっとしながらも「見ている」感があり、もう一度さらにじっくり見直すこともできる。
見ているだけで、難しく考えなくていいから、こういう本もいいよね。