阿智胡地亭のShot日乗

日乗は日記。日々の生活と世間の事象記録や写真や書き物などなんでも。
  1942年生まれが東京都江戸川区から。

六甲の大楠と八幡神社初詣と84歳の人との出会い

2012年01月03日 | 神戸あちこち
今年もこの大楠は健在だ。これが個人の庭にあるのが信じられない。門に不動産業の銘板が掲示されているので
代々このあたりの地主の家なのかも知れない。前の歴史は知らないがこの大楠はまだ100年も200年もここにあって欲しい。







阪急六甲駅の南に接して“六甲八幡神社”がある。初詣の人で賑わっていた。





 参道を下りてJR六甲道の“まるたけ”で初クシカツで一杯やった。
自分のちょっと後から背筋が伸びてブレザーが良く似合うお年寄りが暖簾をくぐってきた。
そしてカウンターの向こう端にすわった。彼とマスターとの話をなにげなく聞いていると店の長い常連らしかった。
 八幡神社の初詣の帰りだそうだ。結局自分も輪に加わってマスターと3人で話になったが、この人は昭和3年生まれで
兄弟姉妹8人の末っ子。今年の誕生日で84歳になる。
 兄や姉は全て亡くなったがそれはもう仕方がない。
でも今年の正月も、子供たちとその配偶者・孫・曾孫合わせて25人が集まって新年会をやった。
ヨメサンがそんなん好きやねん。集まってくれるんもヨメのお蔭や。
わしなあ、あと3か月終戦が遅かったら学徒動員で死んでたんや。あのときは本当にお国の為に死ぬ気でおったからなあ。
小学校?新神戸駅の近くの雲中小学校や。もう同級生3人しか生きてないからクラス会にならへんねん。
 マスターが昨夜家族と徹マンした話をして、麻雀の話になった。
このご老体は家族麻雀には入れてもらえないそうだ。その理由は若いころから4人の積む牌が全部頭に入ってしまい
今は家族も含めて誰も相手にしてくれなくなったと楽しそうに笑った。
 えらぶるでもなくたんたんと話を初対面の私と楽しむ84歳の人。同じようにクシカツとビールと焼酎をやっている。
どんな仕事をしてきた人かはわからないが、現役時代に相当修羅場を踏んで、何があってもことに動じない人間の
迫力を感じた。ふと気が付くと、マスターもこのカウンターで会うほかのどの客に対するよりも畏敬の念がこもった
物言いをしている。新年早々ステキな人に会えたなあと思いながら勘定をすませて挨拶すると
「ほなまたここでお会いしましょう」と軽く頭を下げてくれた。今年もこのカウンターでいろんなスグレモノに会わせて
もらえそうだ。

漫歩計:5850歩
コメント (2)
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